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あんなことやこんなことをあなたに

映画『本能寺ホテル』感想 燃える本能寺!揺れる綾瀬はるか!

1月14日より公開の映画 本能寺ホテル の感想レビューをまとめています。アイディア盗用で話題となった本作ですが、作品に罪はないと思うので、公開当日に鑑賞してきました!今年、4作目の劇場鑑賞作品です。

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(C)2017 フジテレビジョン 東宝 ホリプロ

さてー!

タイムスリップもの大好き立川あつです。

信長が生きる時代にタイムスリップする話ですが、正直日本の歴史に疎すぎる私は蘭丸すら知らない有様。

知っていることと言えば、本能寺の変で信長が明智に討たれるということだけです。笑

ただ、特に思い入れがないからこそ、ハードルを上げずに観ることができました。

内容としては、タイムスリップものというより流されてばかりの綾瀬はるか演じる繭子の成長譚といった趣きの強い作品でした。

なので、歴史が好きで観にいった方には少し物足りないものがあったかもです。

私はというと、本当に肩の力を抜いて笑いながら観れる娯楽作品といった印象決して悪くは無かったです。

何よりも、綾瀬はるかちゃんが走り回る、色んなところが揺れる。それを見れただけでも満足できましたよ!

【作品情報】

  • 『プリンセス トヨトミ』の綾瀬はるか堤真一が再共演、監督に関しても同作の鈴木雅之がメガホンを取っている。
  • 本能寺の変“をオリジナル・ストーリーで描く歴史ミステリー。しかし 万城目学氏よりアイディアの盗用が指摘されている。
  • 『プリンセストヨトミ』は、フジテレビオンデマンドで観ることができます。

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で振り返るハイライト

結婚という人生の岐路に立った時、本当に自分のやりたいことってなんだろうと思い悩む繭子。

現在と戦国時代を行ったり来たりしながら、信長、婚約者の父親の生き方に感銘を受ける。

繭子は、経験からではなく歴史の中から自分の生きる意味を見つけて、婚約の白紙を受け入れ自らの人生を歩みはじめる。

ネタバレ感想

主人公の繭子=綾瀬はるか

繭子のほんわかした雰囲気や天然っぽいところなんか、そのまま綾瀬はるかな感じで全く違和感を感じませんでした。

テレビ局や芸能事務所がメインで作っている映画なので、役者の宣伝的な意味合いもある作品なのかもしれませんね。

イメージそのままなので、特に演じているという感じがしませんでした。

婚約者の自分が守ってあげなきゃ、幸せにしてあげなきゃという気持ちも十分理解できます。

確信犯的な身体にフィットした服を着ながら、自分には何の取り柄もないという繭子に違和感を感じたのは私だけではないでしょう。

これみよがしにボディラインを見せつけられながらの、自分に自信ない発言は少々説得力に欠けました。笑

だからということではありませんが、悩める女性の成長譚とタイムスリップものというのは、あまり相性が良いとは思えませんでした。

成長譚を描くなら現代の世相を反映させて、もっと婚約者の父親との人間ドラマを深く描いていたら心に響いたような気がします。

また、タイムスリップの方は信長や蘭丸との絡みがあったら楽しめるような気もしました。

個人的には、どっちかに寄せて作ってくれたら良かったのかもという印象でした

コメディ要素は結構笑える!

この映画では、終始あまり深刻さがないところが良かったです。

人生の葛藤やあわや殺されてしまうのかというシーンもありますが、あくまでコメディタッチなので安心して見ていられました。

特に、戦国時代から現代に戻るタイミングがいつも絶妙でしたよね。

最初は靴を忘れちゃうだけだったのが、着物を着て戻って着たり、最後はすすまみれで死ぬ寸前に帰ってくる。

ホテルのエレベーターの中という状況からかけ離れたタイミングであればあるほど笑えました。笑

また、友情出演的な扱いなのか、八嶋や加藤なんかもちょっと出るだけなのにかなり存在感がありましたよね。

ただ、あまりにも存在感があって伏線的な何かなのかとも思ったのですが、それは深読みでした。

本当にエキストラ的に出てるだけという。笑

何も考えなければ、たくさん笑うことのできる映画だと思いました。

信長という男の中の漢

私は信長という人物については、ホトトギスを殺してしまえというようなエピソードしか知りません。

実際は、本人が言ってるわけではないそうなので、何も知らないと言って良いレベル。

今作では、冷血で容赦ないながらも人間味のある器の大き漢として描かれていました。

特に、チラシを見ただけで繭子が未来から来たことを見抜いてしまうあたり、かなりの切れ者かつ柔軟な判断力まで備えているようでした。

地球が丸いことも今まで知らなかったし、見た目の違う人間がいることも。ただ、自分が知らないだけだったというのは、非常に印象的でした。

そして、自分の運命を悟ってなお逃げも隠れもしない姿勢は、まさに王の風格がありました。

自分が本当に欲しいものは民が笑って暮らせる太平の世であるということに気付かされた信長は、謀反の前に秀吉にその意思を引き継ぐことを選びました。

繭子が信長に謀反であることを伝えたからこそ、歴史は今の形になったという話でした。

これまた、歴史に疎いので分からなかったのですが、本来なら信長の意思を継ぐ近しい人物がいたんでしょうね。

そこらへんの事実関係を知らなかったので、ポンと膝を打つような納得感はなかったが残念でした。

ストーリー展開としては、自分が歴史を変えてしまうのではなく、自分が関わったからこそ歴史はこうなったんだという王道過ぎるもの。

正直、新鮮さはないやつですが王道は王道なのでこれからも使われる設定なんでしょうね。

ただ、何かもうちょっと捻りを加えてくれると嬉しかったというのが本音でした。

脚本に関するいざこざに関して

万城目学氏とのいざこざで悪目立ちしてしまった今作。

一体、どこのシーンにアイディアの盗用があったのかは明らかになっていません。

ご本人は、小説として書くこともできなかったと言っているので明らかにして良いような気がします。

ただ、全体的な流れからすると正直これはというオリジナリティ溢れる展開というのは無いんですよね。

もし、この良いシーンのアイディアが盗まれたなら酷いなというのも今の所、レビュー、SNSでも言及されていません。

なので、盗用アイディアといのはかなり部分的なものになるのかなと個人的には思います。

正直、作り手の苦労を知らない私には、部分的なアイディアの盗用の重みを知らないというのが本音です。

本来、脚本を担当するはずで2年も制作に関わっていたのに降ろされてしまったのには、決定的な意見の相違があったのでしょう。

その事を考慮すると、話題になったツイートにはかなりの私怨も込められているはずです。そのまま受け取ることは、出来ない気がします。

両方の意見が聞けると良いんですけどね。ただ、フジテレビ側がだんまりということは非を認めているとも取れます。

まぁ、どっちみち部外者にはあまり多くは語れそうにないので、この程度にしておきます。笑

まとめ

いろいろごたごたもありましたが、誰と見に行くにしても安心して観られる映画になっていたと思います。

京都の町並みも綾瀬はるかのボディーラインも美しくて、飽きることがありませんしね。笑

本能寺ホテルがもし実在していたら、是非泊まってみたいです。

Amazonで調べていたら、ホテルはありませんがミニタオルやロックグラスなどのアメニティが売り出されていました。

特に私が、気になったのがこちらの金平糖キーホルダー。

 

これをかじって私も、戦国時代にタイムスリップしたいと思います!笑

>>その他の『本能寺ホテル』グッズはこちら

ネタバレ感想『BEASTARS』本能に悩まされる肉食動物の本気の葛藤は必見!オンリーワンの世界観を是非楽しんでください【3行で分かるあらすじ】

板垣巴留の漫画『BEASTARS/ビースターズ』の作品情報、あらすじ、ネタバレ感想などをまとめています。動物たちのヒューマンドラマという実写化不可能な作品。試し読みもありますので、是非チェックしてみてください!

さてー!

あまりにも新ジャンル過ぎる漫画を読んだので、皆さんとシェアしたいと思います。

青春群像劇というと、思春期の悩みと共に語られることが多いですよね。

しかし!

この漫画では、肉食動物としての本能に悩むハイイロオオカミを中心に描かれています。

そう!この漫画は、思春期の動物たちが本能に悩みながら青春する群像劇を描いているんです。

なかなか、斬新ですよね。

肉食動物と草食動物が共に生活する全寮制のチェリートン学園が舞台になっています。

主人公は演劇部で美術を担当する気弱なハイイロオオカミ・レゴシ。

物語は、彼が通う学校で、アルパカのテムが肉食動物に食い殺されてしまうところから始まります。

この新しすぎる世界観。かなり斬新で一気に引き込まれること間違い無しです!

気になる人は、試し読みもできる作品なので是非チェックしてみてください。

【作品情報】

48時間レンタル300円で読める作品です。単行本を買うより断然お得!

登場人物

レゴシ

周りに馴染むことのできないハイイロオオカミ。他の肉食動物よりも大きな体、獰猛な牙、顎の力を持っているが、内向的な性格の持ち主で、その特性を活かす機会はあまりない。

3行で分かるあらすじ

1

ある日、チェリートン学園でアルパカのテムが肉食動物に殺されているのが発見される。

演劇部に所属しているハイイロオオカミノのレゴシは、テムと仲が良かったのにも関わらず、その人を寄せ付けない性格から部員に疑いの目を向けられる。

アンゴラヒツジのエルスは、忘れた腕時計を稽古場に取りに戻るが、そこにはレゴシが待っていて…。

2

テムの死後、肉食と草食のわだかまり余波はまだまだ残っていた。

そんな中テムの代役として舞台アドラーに出演できると思っていたカイは、自分が役者から広報、美術チームに異動させられることを知る。

怒ったカイの暴走を止めたレゴシは、アシタカのルイにある提案をされることに。

3 霧の中の警鐘

アドラーの主役を務めるルイに校則違反となる夜中の稽古が見つからないよう監視を頼まれるレゴシ。

監視中、近くに一匹の草食動物がいることを察知する。

自分が追いかければ、その場を逃げ出してくれるだろうか思惑するが…。

4 ウサギ史上でもかなり悪い日

メスウサギのハルは、学内で自分が周りに避けられていることに気づく。

それは、血統種ウサギのカップルの男かがハルにキスをしたことに嫉妬したミズチによる嫌がらせであった。

強がって見せているものの、いっそ死んでしまいたいと考えているところを肉食動物に襲われる。

5 ねえ僕らだよ

ウサギの感触に肉食動物としての本能を呼び起こされるレゴシ。

自分の中の悪魔と戦っている最中、稽古場からヤギのゾーイが慌てて駆けつけて来る。

暗い稽古場でのトラブルで、主役のルイは足にケガを負ってしまっていた。

6 ケモノたちの一等星

レゴシはウサギを食べたいと思った罪悪感から食事も喉を通らない。

そんな中、食堂で肉食同士の喧嘩に遭遇して、巻き込まれてしまう。

どう負けるのかを考えているところを称号ビースターを目指すルイがその場を治める。

7 禁猟区レベル100

新歓で披露する演劇アドラーのリハは、ルイの動きの悪さな気づいた部長によって中断される。

テムが殺した影響が残るなかで、ルイはこの劇で死神を演じることの重要性を自覚していた。

美術要因のレゴシは、装飾に使う花を演芸部の庭園に貰いに行くが、そこにはあのウサギがいた。

ネタバレ感想

ファンタジーじゃないリアルな獣人たちの世界観

動物が人のようにしゃべるというのは、どうしてもファンタジーと結びつけがちですが、この作品はそういった世界観とは一線を画しています。

もし、様々な種類の動物が一堂に会する学園があったらという仮定をかなりリアルに生々しく描いています。

作品世界の社会ルールもしっかりしているので、違和感なくストーリーにのめりんでいけます。

動物たちも大変だなと、今まで感じたことのない心の動きがあったのは、私だけではないはず。

作者の方が冗談交じりに、動物たちのヒューマンドラマという表現をしているのですが、言い得て妙といった感じです。

肉食動物と草食動物の間の軋轢。血統による差別意識。ステレオタイプなイメージとは違う個性。

動物達が人のように生きていたら起こりうるであろう葛藤をドラマとして見事なまでに表現しています。

特に、レゴシがウサギを追いかけ捕まえた時に自分の中にある本能に気づいた瞬間。

漫画の枠を超えた古典的な名作小説を読んでいるような深みのある表現に驚かせれました。

そう。

なんか何処か北欧の文豪が書いたんじゃと思わせられんです。笑

気になる人は、是非チェックしてみてください!

まとめ

大まかなストーリーは、決して珍しいものではありません。

それなのにここまで新鮮に感じるのは、言うまでもなく登場人物が人じゃないからでしょう。

同じ人間でも軋轢、不条理、差別など様々な問題が起きるのだから、それが種の違う動物たちなら、いわんやをやです。

これは、2017年の『このマン』ランクイン間違い無しの作品だと個人的には思っています!

>>無料試し読みはこちら

48時間レンタル300円で読める作品です。単行本を買うより断然お得!

映画『僕らのごはんは明日で待ってる』感想 この映画が好きだ!と誰かに伝えたくなる

1月7日より全国公開している映画『僕らのごはんは明日で待ってる/ぼくごは』の感想レビューを書いています。今年、3作目の劇場鑑賞作品になります!

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さてー!

たそがれてるやつは大体友達!立川あつです。

いきなりですが、どういうことでしょうか?

一応、成人の日で休日のはずなのですが、劇場に着いてビックリ。

完全に1人…。私しかいない状態での鑑賞となりました。笑

確かに、レイトショーということもありましたし、しょうがないところもあるんでしょうか。

なんだか、非常に寂しかった…というのは嘘で、すごくのびのび観ることができました!笑

年に何度もないでしょうしね、映画館をひとりじめ!

ホームシアターのように完全に寛いで観られるというなかなか良い体験でした。

さて、個人的には良かったのですが、客入り的には不人気を思わせる今作。

個人的には、めちゃくちゃ刺さりました!この映画大好きです!

映画の言葉を借りると誰かに伝えたくなりました!だから、とりあえずこのブログにたどり着いたあなたに伝えます。笑

私はこの映画大好きです!

実は、ジャニーズの方が主演ということもあり、アイドルに役者経験を積ませる的な役割の映画かなと思って直前まで観るかどうか迷っていた作品でした。

結果、観にいって良かったです。本当に。

私のように劇場に足を運ぶか迷っている方にも是非おすすめしたい映画です。

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で分かる個人的なハイライト

  • 米袋のなかで告白する上村さん萌え
  • 自分から足の上に座りにくるえみりちゃん萌え
  • 卒業式にも行かずたそがれてる時に、訪ねてきて差し入れしてくれる塚原萌え

うるキュンだけじゃない!これは、処方箋映画だ!

そう。

これは、恋愛映画の皮を被っていますが、実体は違いました。

たそがれがちに生きてきた男のコンプレックスを溶かす処方箋映画になっています。

原作者や監督が意識していたかどうかは、定かではありません。

いや、全然そんなつもりなかったんじゃないかと思いますが、自分のなかでは確かにコチコチに固まったコンプレックスが溶け出していくのを感じました。

というのも、この主人公は私自身がこんな人たちと出会いたかったという登場人物に巡り会えているからです。

自分が出会えなかった人たちに出会えているような気持ちになって、救われるような気がしました。

主人公の葉山は、死にゆく兄を見てきたショック。そして、兄が亡くなった時やっと解放されたと思ってしまった自分への自己嫌悪から、人がたくさん死ぬ小説を読みながらたそがれるようになってしまいます。

ほとんどこの状況は、不可抗力といって良いケースです。ただそうでなくても、色んな事情で葉山のように一人誰とも関わらずたそがれて生きている人はたくさんいて、自分もそんな一人です。

そんなやつが出会いたいと心で願っているのが、今作に出てくる3人です。

たそがれている中でもズケズケと踏み込んでくる恋人・上村小春。

自分以上に自分のことをわかってくれる友人・塚原。

頼んでいないのに自分から足の上に乗ってきてくれるかわいい系彼女のえみり。

誰に嫌われても構わんよ!ふんっ!って感じの男というのは、内心では自分が動かなくても向こうから積極的に絡んできてくれる。そんな都合の良い存在がいてくれたらなと、恥ずかしいことを考えているものです。

って、完全に個人的な感情ですけど。笑

とにかく私は、冒頭のたそがれて教室で空を眺めているところからこれは好きかもと思ったし、上村さんが誰もやりたがらない米袋に入ってジャンプするレースに誘ってきた瞬間にはもう完全にこれは好きな映画だと確信していました。

おまけに、葉山が暗いため誰もペアを組みたがらないから、私が一緒にやってあげるんだからね!なんていうのは、完全にどストライクなキャラクターです。

そして、イエスというあだ名を付けたであろう大学の友人・塚原もそうですね。ちょっと軽いところがあって、誰にでも好かれて、友人の多い博愛主義的な男。

これもまた、友人が少ないたそがれがちな男が妄想する友人像なんです。

そして、言うまでもないですがいかにも女の子らしくてかわいい系のえみり。料理も上手で客観的にはこっちのタイプの方がモテるでしょう。

あれもしてくれる、これもしてくれる。至れり尽くせりの女の子。

これも完全に妄想の具現化です。

ただ、どっちを選ぶかといことでいうと上村さんなんですよね。

これは、ドラクエビアンカを選ぶかフローラを選ぶか問題で、男ならほぼまあ違いなくビアンカを選ぶということに似ています。

伝わるかな…。男なら分かりますよね?笑)

といっても本来こういったキャラ設定は、ルサンチマンとコンプレックスを抱えて身動きが取れなくなっているようなどうしようもない男の妄想からでてくるものです。←自分のこと。

なのに、原作者の方は女性なんですよね。びっくりしました。この方知らなかったのですが、原作小説絶対チェックしたいと思います。

そして、なによりも主人公の葉山そのものも、なりたい自分の姿でもあります。

最後、殻をやぶって元気付けるためにカーネル像を運んでいきました。それこそ日本国憲法を破る勢いで。正確には憲法じゃないですけどw

自分は、主人公に完全に感情移入していたので、やりきったという妙な達成感がありました。笑

ひたすら落ち込んで、たそがれているだけじゃなく、本当は正直に思いを伝えられるようになりたいんです。

引っ張られてるだけじゃなくて、大切な人がいれば主体的に守ってあげたいんです。

。。。といったことを主人公になりきって実際にやった気になになって救われる。そんな処方箋のような映画でした!

うるキュンと女子向けを謳ってたけど、ちょっと控えめだった?

正直、この点が少し心配でした。いかにも女子向けなキュンキュンシーンの連続だとアラサーのおじさんには耐え切れないものがあるからです。

ただ、この映画では、流行りの壁ドン、顎クイなどの流行りものは封印していた印象です。

告白シーンも米袋のなか。

抱き合うシーンでいつもフライドチキンの油に邪魔される。

思いをぶちまけるのもカーネルサンダースと一緒。

あるとしたら、静電気が苦手だと話すところの後ろからのハグとラストの食事前のキスでしょうか。

まぁ、全然微笑ましく見れるレベルで、全然心配は杞憂に終わりました。なので、ジャニーズの中島くんを見に来た人たちにとっては逆に物足りなさがあったかもしれません。

というか、なんどもいいますがキャラクター設定が男向けなんですよね。やっぱり、そこらへん女性視点だとどう見えていたのかが、逆に気になるくらいです。

印象的なセリフもたっぷり!

全体的にというかほとんどが、会話劇を中心とした作品なので印象的なセリフもたくさんありました。

好きになるのが怖いんだというシーン。おばあちゃんに見られちゃう間の悪さは置いておいてすごく印象に残っています。

美味しいハンバーグを食べるとして、なくなっちゃうなら最初からない方が良かったと思う感じ。正直めちゃくちゃ共感できるんです。笑

良いことがあった後って、その分跳ね返りでなんか寂しさみたいなのを感じちゃうですよね。

恋人を作ることもそう。仮に、新木ちゃんのような子に好かれて告白されたとしても、それを素直に喜んで受け入れるなんてことやっぱり、自分にもできないと思います。←ありえなすぎる仮定だけどw

終わりを想像すると今の幸せなんてない方がいいかも。そういう主人公の感性も感情移入できた理由だと思います。

あと、片桐はいりさん演じる同じ病室のおばさんの言葉にも身につまされるものがありました。

生きてることが恥ずかしいことなんだから、とことん青くなりなよと!

確かにそうかもしれないと思います。

自分を含め恥ずかしくないような生き方をしてない人なんてそうそういないのかなの。

私自身は、恥ずかしくならないように、恥をかかないようにそんなことを過剰な自意識の中で考えながら生きている感じです。ただ、ちょっと俯瞰で見てみるとそれ自体もなかなか恥ずかしい生き方のような気がしています。

同じような生き方なら、とことん青くなる機会があっても良かったのかなと。

いまさら、そんなことを考えさせられました。

まだまだ、たくさんでてきそうなんですがこのくらいにしておきます。笑

探偵小説が出てくるだけあって、伏線がいっぱい!

この映画の中には、探偵小説のタイトルが結構いっぱい出てきました。原作者の方は、結構そういった類の小説が好きなんでしょうか。

それとも監督の演出かわかりませんが、一つ一つのシーンに出てくるアイテム、単語、シーンが後に色んな形で繋がっていくのには、驚かせれました。

ミステリーでもサスペンスでもないので、正直伏線ありきでストーリーを追っていなかったので、話が進むごとに新鮮な気づきがありました。

望遠鏡を覗く屋上デート。

涙を流す時の話。

元気がもらえるというカーネルおじさんとの握手。

兄との食べること飲むことの話。

細かいのをあげるとポカリもそうだし、フライドチキンを食べた後の手の演出なんかもそうですね。

上げ始めるとキリがないくらい伏線だらけのストーリー展開なんです。おそらく、私が気付いていないだけで、他にもたくさんあると思います。

話のジャンル的に伏線てきな演出が必ずしも重要ではないとは思います。

ただ、比較的淡々と進む二時間にわたる会話劇なので、観客を飽きさせない工夫がふんだんに詰め込まれていたんじゃないでしょうか。

実際、私はあっという間に時間が過ぎた気がしました。笑

ちょっと話は違いますが、ところどころにスポンサーの影が見え隠れしたのは気になりましたよね。笑

ポカリにKFCにガスト。ちょっと小腹が空いた状態での鑑賞だったので、軽い飯テロでした。

ただ、この点はある程度仕方ない部分もありますよね。上でも書きましたが会話劇が淡々と二時間続く映画はテレビドラマなら絶対成立しません。

CM前にチャンネルを変えさせない無意味な盛り上げや、壁ドンが代わりに必要になってくるでしょう。

そうなるとスポンサーを抱え込まないとこういった映画はできないのかもしれませんし。

と分析してみたものの、全然映画界の実情は詳しくないので、まと外れかもですが。笑

まとめ

個人的には非常に心に残る映画でしたが、他の人はどうかというとどこか感情移入するポイントがないと厳しい評価をする人もいるかもしれません。

私の場合、今作に関してはかなり偏った見方をしているはずです。イケメンっぷりやかわいさにも、もっと触れなきゃいけないのかもしれません。

一般的には、7年越しで愛を誓い合うほっこりラブストーリーという見方になるんだと思います。

ただ、映画の見方・解釈は人それぞれと言いますし、そこらへんは大目に見ていただけるとありがたいです。笑

それでは、最後まで読んでいただいた方はありがとうございました。

なにか、気になったことやここでは書いていない見方をしてる人などいたら、なんでもいいので是非コメント残していってくださいね!

映画『疾風スプリンター』感想 友情・努力・勝利!ジャンプ的王道ロードレース・エンターテインメント!

1月7日から全国公開している映画疾風スプリンターの感想レビューを書いています。自転車ロードレース、香港映画とあまり接点のない分野の映画。新年2回目の劇場鑑賞になります!

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さてー!

全然熱い男じゃないのに、熱血スポ根大好き立川あつです。

今年は、劇場で100作映画を観る予定なので、疾風スプリンターのごとく飛ばしていかなきゃですね。

今作は、香港映画でかつプロの自転車ロードレースを扱った作品です。

正直、両方とも馴染みはないのですが、同監督の激戦ハートオブファイトはかなり楽しんで観れたので、公開初日での鑑鑑賞です。

内容としては、プロロードレーサーたちの努力、友情、勝利を扱った王道ジャンプ漫画のような作品でした。

かなりベタベタな展開ばかりなのですが、ロードレースという馴染みのないジャンルだったので、個人的には新鮮な気持ちで観ることができました。

ただ、レース以外の恋愛パートなどはひと昔じゃ済まないほど、昔ながらのテレビドラマのような展開でちょっと恥ずかしくなってしまうかもです。

とは言っても、王道が好きだという人なら十分楽しめると思います。

気になる人は、是非劇場に足を運んでみてください!

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で振り返る個人的なハイライト

  • 無念!チーム・ファントムの幻のゴール!
  • ヒロインより圧倒的にかわいい!メカニック!
  • チウ・ミンの自転車トラブルを待つ男のなかの漢!チョン・ジウォン!

ネタバレ感想

ジャンプもビックリな王道ストーリー

よく言えば王道、悪く言えばワンパターンな展開。

この映画は、プロのロードレーサーを目指す若者に向けて作られたのかなという印象です。

ストーリーよりもキャラクター重視の映画で、日本であれば間違いなくこの手の作品は、漫画やアニメの役割なのかと思います。

破天荒なチウ・ミンに真面目過ぎるティウン。そして、2人が追いかけるのがチームの絶対的なエースであるチョン・ジウォン。

心の中で、ジャンプかよ!とツッコミを入れていたのは、私だけじゃないですよね。

そして、序盤はこの3人に対比する形で登場するダーティーなレースを仕掛けてくるチーム・ファントム。

ジャンプだなぁーと改めて思いました。

そして、チームの解散を機に3人はそれぞれの道に進むも挫折を経験することになります。

もう、ジャンプですよね。これ。完全にジャンプです。

さらに、最後にはかつてのチームメイトで絶対的なエース、チョン・ジウォンを2人の力を合わせて打ち破る。

もう、言う必要がないほどのジャンプ感。

数十巻に渡る長編スポ根ジャンプ漫画を1冊にぎゅっと凝縮したのがこの映画なのかなという印象です。

子供の頃から何度も読んできた王道のストーリーだからこそ、あまり馴染みのないジャンルですがスッとのめり込むことができました。

正直、全くの素人にはアシストの価値や進路妨害にも思えるブロックなど、分からないことだらけです。

ただ、そこも観ている人がおいていかれないように、実況の人が丁寧に解説してくれるので、徐々に飲み込むことができました。

ある意味、メタ的に映画を観ている人にしゃべりかけてくれている感じです。笑

ここら辺も少年漫画っぽいですよね。

もし、子供の頃にこの映画を観ていたら間違いなくロードレースがやりたくなっていたと思います。

それほど、自転車競技のいろはが分かる映画でした。

人間ドラマがいまいち

プロの世界を描いているだけあってロードレースに関しては、迫力や魅力が十分に伝わってきました。

反則行為にドーピング。裏で金を渡しての妨害工作などかなりシビアな世界観で描かれていました。

ただ、一歩日常に戻るとあまりにもベタ過ぎるメロドラマに恥ずかしくなってしまう感じがしました。

あの子かわいいな。と2人のライバルがヒロインを巡ってのドタバタ劇。

出てくるたびに、ここは良いから早くレースいってくれと願ってました。

今時、少女漫画でもないんじゃないかという演出の数々に、悪い意味で胸が締め付けられるレベル。笑

まぁ、こういった正統派を正面から観れなくなったのは、私の心が汚れてしまったからですね。

きっとそうです。すいません…。笑

そして、メカニックの子のほうが今作のヒロインよりも100倍かわいいというのも気になりました。

もちろん、スタイル等を考えるとアスリートにはできないでしょうが、日本人には絶対メカニックのこの方が、好みですよね。って、あくまで個人的な好みですけど。笑)

あっ、あと補足ですがその子は欧陽菲菲さんと親戚関係にあるそうで、オーヤン・ナナさんというそうですよ。

チウ・ミンとの母子関係についてもなんか惜しいなという感じでした。

母親に捨てられたことを原動力にしているという設定…。

にもかかわらず、普通にヒロインを紹介したり、飲んだりする間柄なんですよね。

これが、はじめの一歩の間柴のような立ち位置ならもっと感情移入できたのになと私は思いました。

親と生き別れてロードレースで勝つ以外に成功する道はない。

それが、勝利への執念で無鉄砲で破天荒な行動の原動力だというなら結構好きになれるキャラでした。

影があるようでない。単なるわがままに見えてしまうというのが、少し残念でした。

香港映画らしいNGシーンは必見!

ジャッキーの映画では定番ですが、今作にもエンドロールでNGシーンの総集編が流れました。

これがなかなか本編以上に迫力がありました。

と言うのも、演出としてのクラッシュではなく本当のクラッシュだからですね。笑

実際に多くの出演者が、傷だらけになりながら撮影が行われていたようです。

当たり前ですが、転んだ先はアスファルト。ただで済むはずがありません。

捻挫や打撲などが無くても、スピードをつけている自転車から落ちれば、間違いなく擦り傷だらけになります。

結構目を逸らしたくなるような痛々しいシーンがいっぱいでてきます。

ただ、これがある意味香港映画の醍醐味ですからね。見ない手はないです。

インド映画のダンス、香港映画のNGシーン。鉄板です。

もし、これから観に行く人は是非エンドロールが終わるまで席を立たないいことをおすすめします!

まとめ

普段触れることのない世界観を除きみることができるのも映画の良いところですよね。

そういった意味で言うと十分楽しむことができました。

ただ、1,800円払って観に行くべきかと言われると、自信を持っておすすめすることはできないかなという印象です。

ただ、日本でも漫画だと弱虫ペダルなどが大人気なサイクリストに向けた作品なので、好きな人なら間違いなく楽しめるんじゃないでしょうか!

絶対におもしろい!おすすめ関連作品

今作でもチウ・ミンとしてでているの主演映画 激戦ハートオブファイト。

こちらは、個人的に100%おすすめできる映画です。

と言うのも、私は格闘技、特にMMAが大好きでまさにそれをテーマにしている作品だからと言うのもあります。

ただ、MMA版ロッキーといった感じの内容で贔屓目なしで十分楽しむことのできる映画だと思います。

香港映画なので、バトルアクションを描くなら間違いないというのは、想像できますよね。

気になる人は、是非そちらもチェックしてみてください!

映画『傷物語(III冷血篇)』感想 エロとグロと大きさに見とれてしまった件

1月6日から全国公開されている映画傷物語の感想レビューを書いています。『I鉄血篇』『II熱血篇』に続き、第3弾となる本作が完結編です。 人間の体に戻るため3人の強敵と戦ってきた主人公・阿良々木暦ですが、果たしてどんな結末が待っているんでしょうか!

さてー!

このシリーズは、化物語とこの傷物語しか観ていない立川あつです。そして、原作も読んでいないので、どういう結末が待っているのかも知りません。

ファンの人たちからすると非国民扱いされてしまいそうで怖いです。笑

なんで、他を観ていないかというと、単純に先延ばしにしている間に、時間が経ってしまったというだけです。

ごめんなさい…。

ただ、キリが良いので時系列的にここから観ても全然楽しめる内容なんですよね。私は、今作を観終わったところから、違うシリーズに手を出して行く感じで行くつもりです。

さて、内容ですがこの後に続く化物語への接点が、美談としてでもなく、英雄譚としてでもない傷物語としてタイトルの通り描かれていたと私は感じました。

冷血篇というのも言いえて妙といったところですね。

TVシリーズでは、できないエロ・グロの描写なんかも含めて映画にする価値がある作品に仕上がっていました。

【作品情報】

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で振り返るハイライト

吸血鬼の本性が明らかに!

おっぱい!

まさに、冷血な結末へ!

ネタバレ感想

原作小説を読んでなくて正解だったかも

私は、原作があってもあまり予習はしない派です。もちろん、映像化を知らずに読んじゃっているってことは結構あるんですが、化物語シリーズに関しては一切ありません。

なんか、先入観だったり、情報の過不足がが気になって、楽しめなくなっちゃうんじゃないかって気がするんですよね。

この方針が、今作では良い方向に運んだのかなという気がしました。

結末というか、その後の関係性は知っていても、そこにどのようにして繋がるのかというのが今作のポイントだったわけですし。

そういう意味で、この完結篇を観終わったときにはじめてタイトルの通り『傷』に関する物語だったと感慨深く振り返ることができるのは、知らないが故だったのかなと。

ストーリー性ということでは、熱心なファンよりも私のような原作小説に手をつけていないライト層の方が楽しめたのかもしれません。

この傷物語で、幸せになれた人は誰もいない。極端に登場人物の少ない今作ですが、誰一人として救われることは、ありませんでした。

かといって、もやもやするようなこともないです。このあとの展開も知っているからですね。

化物語』へと繋がる結末としては良い終わり方だったんじゃないかと思います。化物語の世界観の原点ここにありといった感じですね。

エロ・グロがTVシリーズではできないレベル!しかし、ありがとう!

映像・音声での体験が非常に嬉しい作品でしたよね。笑)特に、おっぱい的な意味で。今作ではおっぱいに次ぐ、おっぱい。おっぱいのボリューム感、そして含有量があまりにも多かったように思います。

まぁ、パンチラで始まる物語ですからね。ある程度、エロは予想していましたが、ここまでファンサービスたっぷりだとは思いませんでした。

カップルで観にきた学生なんかは、少々気まずい空気になったかもしれません。笑

特に、おっぱい慣れのシーンは、確信犯でしたよね。童貞チックなテンパったが故の行き過ぎ言葉責め。そして、そこまでやっておいてチキるという。笑

完全にAVの絡みを劇場でやってしまっていました。ロマンポルノでも観に来てしまったのかなという錯覚を感じるほど…。

しかし、このシーンを作ってくれた監督、そして制作の人たちには、心からの感謝を表明したいと思います。

「ありがとうございました』と…。

そして、なんと言ってもグロシーンもなかなかの見応えでした。

一切、隠すことなく人を食らっていくキスショット。色々、見えちゃいけないものまで写ってしまっていたように思います。

内容的には、R15指定がされてもおかしくない感じでした。ただ、このおどろおどろしいシーンも劇場で観る映画の醍醐味ですよね。

化物語の世界観とエログロってかなり、親和性が高いんだなぁとこの映画を見て改めて実感しました。

スプラッター系バトルシーンがやばい!

サッカー場でのバトルシーン。ほとんど死ぬ余地のない二人のこの戦いは、果たしてバトルと言って良いのかさえ定かではありませんでしたが。

それにしても、斬新すぎるバトルでしたね。

おもちゃのごとく、簡単に吹っ飛ぶ頭に手足。簡単にせん切れる胴体。そして、そんな傷もすぐに修復してしまうという。

スプラッター映画の製作者もこの映像にはびっくりでしょうね。

サッカー場の壁に、頭を押し付けてだいこんおろしのようにするシーンなんかは、このアニメでしかできないでしょう。笑

というか、この戦いを原作小説ではどう描いているのか気になります。こんなの普通文字で描けないですよね。

映画では、バトルシーンをかなり改変しているんでしょうか。

どうなんだろう…。

折角見終わったので、原作小説との違いも確認して見ようかななと思います。あとから読む分には、懸案していたことを気にする必要もないですしね。

まとめ

傷物語としては完結篇となる今作。

まさに、その最後としてふさわしい出来栄えだったんじゃないでしょうか。

私のようなライトファンから、今作を待ち望んでいたヘビーなファンまで幅広く満足できる映画だった思います。

そして、マーケティングな意味合いでは、この傷物語化物語へと繋がる前日譚なので、化物語シリーズを見返したくなるようになっています。

私は、早速AmazonでDVDをポチってしまいました!笑)なんと言っても映像の美しさも『化物語シリーズ』の良いところですからね。

あまり、スマホなどのちっちゃい画面向きじゃないかなと個人的に思います。

ただ、単に動画として観るのであれば、U-NEXTでも配信されているようなので、そちらで観たほうが、断然お得ですね。

加入してから、一ヶ月は無料期間ですし最初に600円分のクーポンまで付いてくるようです。さらに、2ヶ月目からは、1000円に増えます。

Huluなんかでは、配信されていないような新作も1000円分は無料で見れるようにというサービスのようです。

先日、スターウォーズEP3.9とも言われるローグワンを観て、そのあとすぐスターウォーズEP4を観たら最高だったので、私は今回もその流れで観てしまおうと思います。

この映画を観て『化物語』熱が高まってしまった人は、是非チェックしてみてください!

ネタバレ感想『幽麗塔』は本格的なサスペンス漫画だ!白い影による恐ろしい犯行とは?【3行で分かるあらすじ】

漫画「幽麗塔/幽霊塔/ゆうれいとう」は、不気味な時計塔をめぐるミステリーサスペンスです。冒頭のシーンはかなりショッキングな展開でその世界観に一気に引き込まれます。一度、読み出したら絶対にハマる本格派のサスペンス要素も必見です。 この記事では登場人物やあらすじ、ネタバレを含む感想をお届けします!

さてー!

年末年始に読んだ怖い漫画!第2弾です。

先日、紹介した『ししゅうごく』とは、だいぶテイストの違う作品になっています。

冒頭のシーンで「かなりヘビーなホラー漫画だ」と思って読み始めたんですが、読み進めるうちに本格的なミステリーの深みや重厚感がでてきます。

内容としては、時代背景も含めて古典的な探偵ものを連想させる本格的なミステリーサスペンスといった感じの作品です。

タイトルの『幽"麗"塔』も、アリス・マリエル・ウィリアムソンの小説『灰色の女』に基づいて書かれた黒岩涙香の『幽"霊"塔』と無関係ではないと思われます。

また、表紙イラストを見て貰えば分かる通り、画力がハンパないです。そして、コマ割りもかなり凝って作られていて、まさに漫画を描くのが上手い人なんだというのが嫌っていうほど伝わってきました。

乃木坂太郎先生の漫画をまだ読んだことがない人は、導入として試しに読んでみるのも良いかもしれません。

【作品情報】

登場人物

天野太一(タイチ)

カストリ雑誌ばかり読んで、自堕落な生活をしている青年。

人からの嘲笑されるのに耐えられず、良く分かりきった嘘をついてしまう。

友人もいなければ、お金もないし何も持っていないと自己憐憫している。

カストリ雑誌:大衆向けの雑誌のこと

沢村鉄雄(テツオ)

女だけでなく、男でも惚れ惚れするほどの美しさを持つ人物。

良い車に乗り、でかい家に住み何不自由ない生活をしている。

幽霊塔の秘密を知っているようだが…。

花園恵

タイチが好きだった、今は記者をしている女性。

母の病気の為に望まない結婚をしようとしている。

三村辰彦

花園恵の婚約者。結婚を条件に母の入院費を肩代わりする約束をしている。

学生時代は、イジメっ子だった。

3行で分かるあらすじ

※面白さを損なうような核心的なネタバレを避けつつ、3行でエピソードごとのあらすじをまとめていきます。

第1幕

仕事もせず毎日カストリ雑誌ばかり読んで、家賃も払えないほどの自堕落な生活を送っていた天野太一は、偶然かつての学友・花園に出会う。

本当の自分を知られたくない気持ちからついた嘘がバレそうになった時、謎の美しい青年に話を合わせてもらいその場を救われる。

その青年に幽霊塔の管理人になることを勧められ応募するが、覆面姿の白い影に背後から襲われ気づいた時には幽霊塔に磔にされていた…。

第2幕

窮地を救われたタイチは、幽霊塔が単なる時計塔ではなく、莫大な財宝が隠された金庫であることを知らされる。

テツオにその金庫を開けるパートナーになることを求められたタイチは、その役目を快諾。

車で自宅まで送って貰うが自宅アパートは焼失しており、帰る場所を失ったタイチはテツオの豪邸に泊めてもらうことになる。

第3幕 ともだち

2人で朝食を摂っている時、タイチは自分が襲われたのはテツオと間違われたからではないかという懸念を打ち明ける。

殺されたくないタイチはこの話を降りることも考えるが、学友についた嘘がバレないよう取り繕ってもらう事を条件に踏みとどまる。

共通の趣味を持つ2人は、タイチの空回りはあるものの仲良くなり、いよいよ幽霊塔に近づこうとし始めるが…。

第4幕 脅迫の仮面

ひき逃げの被害者の立場をでっちあげ、幽霊塔の持ち主の娘に接近する事に成功するタイチ。

しかし、その強引なやり方に愛想を尽かし逃げ出そうとするが、またも偶然花園さんと出会い思い留まる。

そんな中、テツオとタイチを幽霊塔で襲った男にある関係性がある事が明らかになる。

第5幕 丸部家の内側

タイチは道中、丸部が検事でありその立場に相応しくない人格破綻者であることを知る。

娘の友人の兄として幽霊塔の雑用係になれないか交渉するも一筋縄には引き受けない丸部。

3時間以内に幽霊塔の窓や絨毯に使うサンプルを持っていく事が出来れば採用、という無理難題を突き付けられるこになってしまう…。

第6幕 花園さん

テツオと協力して無理難題をなんとかクリアし、丸部に認められることで、幽霊塔の雑用係になることに成功する。

タイチは、調子良く花園さんに連絡を取り、自分が幽霊塔で襲われたことを打ち明ける。

記者魂に火がついた花園さんは、幽霊塔に赴き取材を敢行するも覆面の男に遭遇する。

第7幕 犯人の名

幽霊塔にて花園さんの遺体が発見され、自分が余計なことを言わなければと後悔するタイチ。

娘の死を悲しむ花園恵の母の前にして、金を借りていたので治療費は自分が引き受けると嘘をついてしまう。

後に引けなくなったタイチは、自分を襲い花園さんを殺した覆面の白い影を死番虫と名ずけ復讐を決意する。

第8幕 どこにでも

タイチは、テツオの部屋でナイフと死番虫の覆面を見つけアリバイを問い詰める。

しかし、テツオが犯人だった場合、自分が共犯になる可能性を考え一旦追求を保留する。

丸部と刑事たちは、犯人像を探って捜査を開始しようとするが、現場に残された血の丸印など謎は深まるばかりであった。

ネタバレ感想

ストーリー展開は本格ミステリー小説を読んでいるかのよう!

この漫画を読んで感じるのは、漫画家さんの小説愛です。

所々に古典的な名作探偵小説やミステリーの名前が出てきます。

ページをめくる毎に感じる重厚さや細かい演出や巧みなコマ割りは、こういった作品をたくさん読んでいる賜物なのではないかと感じました。

といっても、この漫画家さんの作品を読むのは初めてだし、そういったバックグラウンドがあるかどうかは、私は知りません。笑

ただ、知らないと書けないだろうなという感じはありありと伝わってきます。

なので、古典的なミステリーなどに興味のある人なんかには絶対刺さる漫画になっているはずです!

キャラクター設定や心理描写が巧み過ぎる!

主人公の天野太一は、かなりダメダメな人間として描かれています。

しかも、自分のプライドを守る為にその場をつくろうような嘘をポンポンついてしまうという…。

その嘘は、時に単なる見栄であることもありますが、恵の母に対しては気を使わせずに入院費を支払うための優しい嘘として描かれていました。

嘘はいけないというのは、一般論としてその通りですが、色んな嘘があって時には良い嘘まであるということを気づかせてくれます。

中々主人公としては、珍しいタイプのキャラクターですよね。ただ、私は妙に感情移入してしまっています。

と言うのも、「劣等感をなんとか取り繕ろうとしてついてしまう嘘」というのは、自分の中にも心当たりがあるからです。

誰にでも1度はありますよね?その場で自分が傷つきたくなくてついてしまう嘘。自分だけだったら恥ずかしけど…。笑)ありますよね?みんな。

普段は、気づきたくない自分の内面を描かれているようで、正直恥ずかし気持ちになりました。

こういったキャラクター設定、他では見られないタイプで「上手だなぁ」と本当に感心しました。

あと、心理描写もなかなか深かったです。恵がタイチの付いたお金持ちだという嘘の真偽を確認しようとするシーン。

「出来ればお人好しのタイチが、スポンサーになってくれれば」というさもしい感情を見透かされる一連の演出やコマ割りは、純文学を読んでいるかのようでした。

そこの心理描写は、個人的に本当に好きです。笑

出来れば、そのコマを貼りたいけど色々問題がありそうなので、本編を読んで確認してください!

まとめ

「覆面をかぶった白い影の正体はなんのか?」「テツオと白い影との関係は?」などまだまだ、謎だらけです。

ここまで読んで、次の展開が気にならない人はいないですよね。

全9巻に渡る作品で、ミステリーとしては比較的長い作品なので、土日など休みの日に一気読みできると良いですね。

ネタバレ感想 『屍囚獄(ししゅうごく)』が怖過ぎて泣いた!独特の風習を持つ限界集落の恐ろしい実態とは?【3行でわかるあらすじ】

室井まさねのサスペンスホラー漫画『屍囚獄(ししゅうごく)』は、コミック・ガンマにて大人気連載中の作品です。いわゆるクローズドサークル系で、ホラーが苦手な人は、絶対に見ない方が良いです。今回は、あらすじや登場人物、ネタバレを含む感想などをまとめています!

 

さてー!

年末年始で、バイオレンスホラー系の漫画を読み漁っている立川あつです。

漫画のホラー作品ってどうしてもB級感が避けられないんですけど、怖さや気持ち悪さの瞬発力が凄いですよね。

一度読み始めると止まらない中毒性があります。

内容としては、独特の風習を持つ限界集落に、女子大生が閉じ込められてしまうという設定で進行していきます。

正直、その設定だけでも嫌な予感がしてきますよね。

極限状態での恐怖や絶望が、意外な展開と共に描かれる良作で私は一気に読んでしまいました。

表紙からしてかなり恐怖を掻き立てられてしまいますが、テイストとしてはサスペンスホラーになっています。

登場人物が多いのですが、一人一人を覚える必要はありません。理由は単純で、映画のB級ホラーよろしく次々に消えていくからです。笑

誰が最初に消えるんだろう?と考えながらみるのも、この手のホラーの楽しみ方ですよね。私だけでしょうか?笑

本来、こういう見方しちゃダメなんですけど、ホラーならありかな…。

なので、怖がるという要素よりもドキドキ感を楽しむという感じのレビューで、そういった見方が反映されています。

その点、ご了承ください!

【作品情報】

  • 短編漫画『るべどの奇石』で評価の高い室井まさね先生の長期連載作品。
  • コミック・ガンマにて連載中で、現在第4巻まで発売中。

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登場人物

人が減っていくホラーの性質上あまり詳しい解説はいらないのですが、人物関係を把握してないと混乱することもあると思います。よそ者と村人側という対立で把握しておくとすんなりストーリーに入っていくことができるはずです。

よそ者

教授と女性の助手

葦原・香坂

女子大生6人

沙霧・美琴・比奈・さより・美耶・このは

村人側

村長と寝たきりの奥さん

野猿田彦・未智乃

二人の息子

貴彦・伊助

3行で分かるあらすじ

※面白さを損ねるような核心的なネタバレは避けながらあらすじをご紹介!

第1幕

50年間で一度も女児が生まれたことのないという閉鎖的な村に、教授と女子大生6人が研究旅行に訪れる。

6人は旧式の不便なトイレや、村人たちからの気味の悪い歓迎に戸惑うばかり。

そんな中、女子大生の比奈はウォシュレット付きのトイレを借りられる家を見つけて喜ぶが…。

第2幕

謎の仮面を被った男による村人の殺人を目撃した比奈は、沙霧を置き去りにして逃げ出してしまう。

突如降り出した大雨の中、比奈はなんとか村長の家にたどり着くが、さよりはタバコを買いに行かされたまま帰ってこれずにいた。

雨宿りをするさよりは、村人が穴を掘っているのを不審に思い覗いて驚愕することに。

第3幕

女性の遺体を目撃したさよりは、道に飛び出し迎えに来た教授の車に轢かれてしまう。

気を失ったさよりを車に乗せ病院に向かう教授だか、土砂崩れにより唯一の道が分断されていることを知る。

動転した教授が保身の為に良からぬことを思いついてしまったところに、新たな惨劇が起こる。

第4幕

沙霧が殺される悪夢から目覚めた比奈は、夢だと気づき安堵するも置き去りにされた恨みをぶつけられる。

一方さよりは、目の前での惨劇から命からがら逃げ出し村人に助けられるも、今度はその村人に襲われてしまう。

美琴は料理をしているところを無理矢理伊助に引っ張られて、寝たきりの母親の元に連れて行かれるが…。

第5幕

認知症だという伊助の母だけでなく、貴彦もこの村は異常だから逃げるべきだと言い脱出を試みる。

しかし、さよりを襲った村人に車で追突されクラッシュし、貴彦が村人を食い止める間に助手、さより、美耶の3人は小屋に逃げ込む。

助手が外の様子を見にいって2人きりになったところで、混乱しているさよりにある変化が起き始める。

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ネタバレ感想

閉鎖的な村は、やっぱり鉄板で不気味だ!怖過ぎる!

同じ日本なのに自分たちが当たり前だと思っている価値観が通用しない。そんな地域が、実際にあるということをたまにニュースでみることがあります。

土着の宗教だったり、信仰。あるいは、民族的な文化やお祭りなどこれって本当に同じ国の話なの?と思うことってありますよね。

あんまり具体的に言っちゃいけないのかもですが、閉鎖的過ぎてお医者さんですら追い出してしまう村があったりするようです。

だからこそ、日本では村を扱ったミステリーやホラーが鉄板設定として定着しているんでしょうね。

今作では、猿田彦など日本神話に登場する実際の神様がモチーフとして登場します。恥ずかしながら、ググってはじめて日本の神話に登場することを知りました。

天狗の原型にもなっている猿田彦。私にはどっからどう見ても天狗です。違いがわかりません。

ただ、何にせよ天狗って私たち日本人には本能的に畏怖の対象になっている気がします。

そんな、信仰がまだ残っている村。しかも、女性がここ何十年も生まれていないという設定ですからね。

そんなところに女子大生6人、女性の助手も合わせると7人一気に放り込まれるわけですからね。

これで、何も起こらなかったら正直詐欺でしょう。笑

誰が最初に殺されるか?

さてさて!

バイオレンスホラーの醍醐味、最初の犠牲者は誰か?これで、その作品の良し悪しが決まったりしますからね。

まず、私が目をつけていたのは、タバコをプカプカ吸って優等生的なさよりをパシリのように扱う美耶。

嫌ってほどのフラグをビンビン感じました。笑)海外のB級ホラーで例えるなら、イケイケで周りを小馬鹿にしているアメフトのクオーターバックチアリーダーカップルくらいの存在感。

これは、完全に直ぐ殺られちゃうやつですねと見ていたんですが、最初の犠牲者は意外でした。

村人と部外者という対立構造なので、ありがちな文法では被害者は部外者側になるはずなんですよ。ただ、この作品では女子大生を襲おうとした、村人A的な立ち位置の人が最初の犠牲者となります。

村人・殺す側、部外者・殺される側というのは成り立たなくなったわけですね。

多分、作者もホラー好きで鉄板は踏襲しつつも、単調にならないように工夫するということを意識してやってるんじゃないかとこの時点で感じていました。

こういう風に、意外性をしっかり最初に持ってくるあたりがこの作品の人気の秘密なんでしょうね。

そして、その意外性は私が目をつけていた美耶に対しても発揮されていました。第1巻のラストのシーンですね。

正直、美耶が序盤で消えるのは当然なんですよ。さよりをパシリにしていたのも、序盤で消すためのヘイトチャージのようなものです。笑

ただ、それが猿田彦のお面をかぶった殺人鬼ではなく、パシリにされていたさよりによって手をかけられるというのもホラーの文法から外れる意外な展開でした。

ぞくっとすると共に、嫌なやつをいじめらていた側の人間が殺すというカタルシスまで感じられる。

いやー!予想以上に瞬発力ありますね!第2巻を読まずにはいられません。笑)

まとめ

うずめという少女は一体誰なのか?なぜ、唯一の道路が寸断されてしまったのか?

そういった、明らかになっていない設定がたくさんあります。

そして、敵味方に関してもまだまだはっきりしていないので、いつ誰がどんな形で命を落とすのか全くわからない状態です。

この漫画山場は、まだまだ先になりそうですね。現在、第4巻まで発売されています。この手のホラーとしては異例の長さですね。

まだまだこの世界観が楽しめるようです。第2巻を購入しだいまたレビューしたいと思いますね!

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