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映画 『GANTZ:O(ガンツ:オー)』感想 映像化唯一の成功作品!フル3DCGで世界観を見事に再現してます。【ネタバレあり】

先日、極上爆音上映で有名な立川シネマシティで、映画『GANTZ:O』を見てきました。

お客さんは原作ファンの人が多かったと思いますが、席はあまり埋まってなかった印象です。予想通り、ほぼ男性でした。笑)

有名イケメン俳優が出てないとなかなか映画でお客さんを集めるのって難しいのかも。

GANTZといえば、言わずと知れた人気漫画ですよね。すでに実写映画化やアニメ化もされてます。

ただ、これがなかなか原作ファンをがっかりさせる出来で、あまり評判は良くありませんでした。

しかし、今回のGANTZ:O』は間違いなく、今までの映像化とは一線を画す出来映えになっていました。

フル3DCGでGANTZの世界観を物凄くリアルに感じることができます。

原作の中でも人気の高い大阪編を描いているのですが、ストーリーを知らなくても理解できる構成になっているので、今までのシリーズを見てなくても十分楽しむことが出来ると思います。

もう映像化は、うんざりと思っているファンにも是非見に行って欲しいです。 

GANTZ/OSAKA 1 (ヤングジャンプ愛蔵版)

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 ※このあとの記事には、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評といった類のものではなく、感じたことをそのまま書き出しただけの寄せ集めのようなものです。見に来ていただいた方には、友人と映画を見終わった後にあーだこーだ言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいただけると嬉しいです。

GANTZの世界観が映像によって見事に再現されている

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(C)奥浩哉集英社・「GANTZ:O」製作委員会

GANTZが面白いのって、男が絶対に好きな独特な世界観にあるんじゃないかと個人的には感じています。

厨二っぽい精巧な武器の数々だったり、人の死が軽く感じるくらい死ぬのが当たり前のバトルだったり。あるいは、ヒロインとして登場するエロい女の子キャラだったり。

そういう世界観って実写や2次元アニメに不向きだったんでしょうね。

この作品では、3DCGを使うことで物凄く上手く表現できていたと思います。

音楽もドレスコーズが主題歌『人間ビデオ』を歌っていましたが、妖怪とのバトルというおどろおどろしさと切迫した緊張感をすごく上手に表現できていてかっこ良かったですよね。

まさに、主題歌らしくこの映画そのものを歌ってる感じがしました。

人間ビデオ【R.I.P.デラックス盤】

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 武器やスーツに関して

ガンツに登場する武器やスーツって、原作でもCGで描いたものだそうです。

なので、どうしても実写や2次だと陳腐に見えてしまっていたものが、物凄くかっこ良く原作の描写を超えて描かれていました。

最初のバトルシーンで「これこれ!見たかったのは!」と心の中で叫んでいました。笑)

実写だと作りがチープだし、何より日本人の体型だとスーツ着てもチンチクリンで正直ダサいんですよね。

そこらへん自由な2次アニメでもあの複雑な形の武器を忠実に書くことはできなくて、かなり省略せざるを得なかったのでしょう。

そこのところの不満をこの映画では、一切感じないで見ることができました。

XガンやZガン。一つ一つ作りが細かくて、光り方とかもCGじゃなきゃできない感じで、凄くカッコ良かったです。

バトルに関して

大阪編の敵は、主に妖怪的なものが多かったのですが、これもそのグロさというかおどろおどろしい感じが良く表現できていました。

妖怪も実は、CG向きだったんですね。笑)

しかも、100点のぬらりひょんが出てくることもあって、クソ強い敵が多いのがこの大阪編の特徴です。

当然、味方である大阪チームのやられっぷりも酷くて、四肢が飛ぶのは当たり前、胴体がせんぎれるような描写を良くR15指定せずにやったなと思いました。

クリア経験者ですらガンガン死んでいく絶望感は、やっぱりいつ見ても手に汗握ります。

ただ一部バトルシーンに関して、若干動きが早過ぎて目がついていかないシーンがあったのは、私だけでしょうか?笑)

かなりセクシーなヒロインたち

↑「東京チーム最高やんけぇ」

ガンツに惹きつけられるのは、エロがあるからっていうのは外せない部分だと思います。

そこに関しては、原作よりかなり抑えられていて、少し残念でした。

星人だろうと関係なくお楽しみをするキャラ(桑原:通称ド変態)が省かれていたのは、R15指定もないし当然といえば当然でしょう。戦闘中なのにろくろ首をあれするところとか、出るかなとちょっと期待してたんですけどね。笑)

個人的には結構好きなキャラだったので、残念です。

ただ、ヒロイン的な二人の女の子(山咲杏と下平玲花)に関しては、必要以上に強調された女性的な体型で、出てくるたびに目がいっちゃいました。「揺れてるなと。」

男目線なキャラクターデザインが徹底されてて、ありがたかったですね。

ヴィジュアルも「日本人にこんな顔の作りの人いないよ」ってくらい美化200%でしたが、この世界感だと変にリアルな見た目にするよりも徹底的に美人に、可愛く、かっこ良くを追求して正解だったと思います。

ただ、やっぱりR指定を付けてでもがっつりエロも描いてくれると、GANTZファンとして嬉しいところでした。

ストーリーもちゃんと完結した一つの映画になっていた

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(C)奥浩哉集英社・「GANTZ:O」製作委員会

映画にする以上ストーリーの改編は避けられないんですが、これも結構上手くまとまっていたように感じました。

もちろんバトルがメインでしたけど、そのなかでも感情移入できるような人間ドラマもしっかり描かれていました。

今作の主人公、加藤には自分を待っている家族がいて同じような境遇の杏がいる。その杏が死んでしまうところは、原作で読んで何度も泣いているところでした。

それが、映画版では100点を取った加藤によって救われることになります。これに関しては、ご都合主義的と賛否ありそうですが、私はすごく好きな終わり方です。

やっぱ、鬱々とした気分で映画館でたくないですしね。笑)

この作品もそうですが、原作は終わっても違った形でGANTZをみられるのは、本当に嬉しいです。最近だと、漫画でアナザーストーリー的な作品も出てるみたのでそっちもチェックしたいですね。ただ、奥浩哉先生が書いてるわけではないのが気になりますが。。。

GANTZ:G 2 (ヤングジャンプコミックス)

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GANTZ:G 1 (ヤングジャンプコミックス)

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 声優さんに関して

関西弁が全く違和感なく、『声優さんも関西出身の人を使ってるんだろうな』と思って見ていました。

もれなくイケボでしたしね。人気だけの下手な俳優さんがやってると興醒めってパターンがありますが、その点も大丈夫でした。

皆さんは、大阪チームの声だれがやってたか気づきましたか?

エンドロールを見ていてびっくりしたんですが、七回クリアの岡八郎ケンコバさんがやっていたみたいです。

他のクリア経験者もレイザーラモンHG、RGがやっています。笑)天狗と死闘を演じていた方(のぶやん)がRGさんで、ぬらりひょんが女体化したときにやられた方(ジョージ)がHGさんです。

正直全然気付かなかったです。いやー、やっぱり芸人さん達は芸達者なんですね。

よく芸人さんが声優をするということがありますが、本職じゃないからギャラが安くて使いやすいとかあるんでしょうか。

今回のように上手な人たちであれば、本職でなくても個人的には大歓迎です。

まとめ

今までの映像化に使ってきたお金を全部この形で再現していたら、どんだけ良かったかと思ったファンも多いと思います。

面白そうな原作だからとにかく実写化アニメ化という風潮はやっぱりあまり良くないですね。

「これが出来るなら最初っからこれでやってよ〜」と心から思いました。

この出来なら、外国でも受けるんじゃないでしょうか?もし、外国でヒットすればもっとお金が集まって、もっとクオリティの高い日本産のアクション映画が見れるようになるかもですよね。

実写化が難しそうな原作漫画は、今後全部この形式になることを強く望みます。

面白い原作漫画っていうのは、これから先も絶対に現れると思うので、映像化さえ成功すれば、アクション3DCGは日本が一番だなんて言える日が来るんじゃないかと思います。

いつかそうなってくれるといいですよね。