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映画『The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ』感想/俺のエル・ファニングがビッチになってもた・・・

ソフィア・コッポラ長編監督第6作目で第70回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞している映画の感想です。

作品紹介(あらすじ、キャスト、スタッフ等)

クリント・イーストウッドが主演の『白い肌の異常な夜』を女性視点で再構成し映画化した作品。

【あらすじ】南北戦争が三年目を迎えたアメリカ南部が舞台。世間から隔絶された寄宿学園で暮らす7人の女たちの前に負傷した北軍兵士の男が現われる。紳士的かつ社交的な美しいその兵士を介抱するうちに、全員がにわかに色めき立っていく。やがて情欲と嫉妬に囚われ競い合う女たち。ある夜の出来事を境に、兵士と女の関係が一変する。

【キャスト】園長のミス・マーサ役に、『パーティで女の子に話しかけるには』でパンク・クラブのオーナー役演じたニコール・キッドマンが。そして北軍兵士マクバニーを演じたのは『ファンタスティックビースト』のコリン・ファレル。学園の教師のエドウィナを『マリー・アントワネット』でおなじみのキルスティン・ダンスト。そして周囲に圧力をかけながらマクバニーを誘惑しようとするアリシアを『SOMEWHERE』のエル・ファニングが演じている。

ポスター/スチール写真 A4 The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ 光沢プリント

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ネタバレ感想

俺のエル・ファニングがビッチになってもた・・・

アイアムサムに出演していたエル・ファニングが、本作ではビッチになってしまってます。ショックです。

「彼に私の悪口言ってないでしょうね?」と年下の女の子に圧力をかける様は、少女漫画によく出てくるいじめっこ女子そのもの。なかなかパンチがありました。

ただ、服装なんかは本当に可愛らしかったですね。当時のアメリカってこんなお姫様みたいな格好してたんでしょうか。映画だからかなり美化してるのかな。いわゆる、童貞を殺す服って感じで、正直殺されたのは内緒です。

愛憎劇としてよりホラー感が強い

おそらくジャンル的には愛憎劇と言ったところなんでしょうね。ただ、女性の嫉妬だの足の引っ張り合いなんていうものとは無縁に生きてきたわけで、共感出来る要素はないんですよ。

ただ、男視点で見ると典型的なハーレムなわけでその点については、作品ジャンルとしては嫌いな人いないんじゃないでしょうか。個人的にもそちらサイドから見ていました。みんなにいい格好したいというのは男の心理としてよくわかります。わかるけど、一度に全部攻略することは出来ないんだぞマクバニー。

そして、結果的にエル・ファニング演じるアリシアに取り込まれ、本命のエドヴィナともみ合いの末階段から転落。いわゆるバッドエンドのルートを洗濯してゲームオーバーと。ゲームと違いそこからの展開もあり完全にホラー。単なるホラーへと落ちていきました。

足を失ったショックから完全に我を失い大暴れするわけですが、それ以上に怖いのがやはり女性なんですね。落ち着きを取り戻しても、結果毒キノコで殺されてしまうという。

当然の結果・・・とは思えない複雑な気持ちになりました。攻略成功ルートのスピンオフに期待したいところです。

パンフレットがおしゃれで良き

パンフレットは、真っ白の清潔感がある見た目で非常におしゃれ。ソフィアコッポラ監督へのインタビューや評論家たちのレビューが掲載されています。さらに、プロダクションノートには、あのかわいい服装がどのように作られたかなども記載されているので、興味のある方は是非チェックしてみてはいかがでしょうか。