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記憶喪失サスペンス『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』が1話目から名作の雰囲気を醸し出してる件!

1話目から面白い漫画がありますけど、まさにそれがこの『君が僕らを悪魔と呼んだ頃(さの隆)』。

はっきり言って文句無しで面白いです!!

ジャンルは全く違いますが『ファイアパンチ』『BEASTARS』など最初からガツンと引き込まれる世界観があります。

記憶喪失自体がコンテンツとしてかなり強いジャンルですが、自分が誰なのかに焦点を当てるのではなく自分が殺したのはどこの誰なのか。これを追い求めていくサスペンスになっているのが斬新。

電子書籍のマガポケ連載作品らしいのですが、紙媒体でやってもたくさんの読者がつく漫画になるのは間違いないと思います。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(1) (講談社コミックス)

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(1) (講談社コミックス)

 

 

かつて、僕は悪魔だった。半年間の失踪を経て、それ以前の記憶の全てを失ってしまった斉藤祐介。実感のない自分と折り合いをつけながら日々を過ごしていた彼の前に、膨大な過去の罪が立ちはだかる。知らされていた“自分”は、歪な嘘。仮面の下にあったのは、あまりに醜悪な“悪魔”の姿。奪われた記憶と、拭えない罪。平穏は脆く、儚く、崩れ去る。――さて。俺が殺したのは、どこの誰だ?

©講談社

 まずビックリするのが圧倒的な画力!絵が上手いというより、表情を切り取る上手さを感じました。そして、その表情の切り取り方が、漫画全体に異様な雰囲気を演出しています。

主人公の斎藤祐介がバイト先で仲間と会話するシーン。別になんの変哲もない日常のように見えて、その仲間の表情がなんだか異常に見えます。その原因がその時点では、明らかにされていません。

帰宅するとき、記憶喪失前の祐介のいじめで熱湯をかけられた過去を打ち明けられることで初めてその表情の意味が読者には分かるわけです。

これが怖い!がちで怖いそして、この恐怖によって一気に漫画の世界観に引き込まれるわけです。

そして、そもそもいじめで熱湯をかけるっていうのが、尋常じゃないですよね。祐介はそれを笑ってやるような存在だったわけです。しかし、その記憶は本人には一切ないというこれもある意味恐怖です。悪魔だった頃の自分を知らない普通の学生。反省のしようすらなく、恨まれているところからスタートするという恐怖。

これも恐ろしい話です。ただ、記憶を失ったからといって善悪の判断や人格まで変わってしまうものなのかという疑問もあります。誰かに嵌められていたり、悪魔の振る舞いをせざるを得ないような原因があったということも考えてしまいます。

そのくらい記憶を失っている祐介は、童貞で愛着の感じられるキャラクターなんですよ(笑)

個人的には、今後の『この漫画がすごい』の上位に食い込んでくるのではないかと予想しています。『BEASTARS』とかは発売当初からかなり話題になっていたので、当然と言えば当然ですが本作はまだあまり騒がれていませんよね。

けど、これは絶対これから盛り上がる!間違いない!