ネタバレ感想『セカンドマザー~ひかるの場合~』は子供を持つすべての親に読んでほしい漫画【3行で分かるあらすじ】
『セカンド・マザー/セカンドマザー~ひかるの場合~』事故で子供を失った両親が、児童擁護施設で自分たちの息子に似たひかるという少年と出会うところから始まる物語。壮絶な過去を持つ里親と里子が家族になっていく過程を描いている。家族・親子関係が多様化、複雑化している現代の新しい家族の形を描く感動のストーリー。
【本日の新着】
— まんが王国ナビゲーター (@okoku_hensyu) 2016年12月28日
『セカンド・マザー~ひかるの場合~』あしだかおる,渡辺やよい
幼い一人息子を事故で失った夫婦。やがて二人は里親となってもう一度子育てをしたいと考えるようになる。多様化する現代の家族形態の在り方を描く感動ストーリー!https://t.co/ziST5EPFJ7 pic.twitter.com/WphcsWcrUj
さてー!
社会問題に焦点を当てた漫画は、チェックせずにいられない立川あつです。
保育園問題にしてもそうですが、現代社会の問題、とりわけ子供の生き方や未来に関わる問題を無視できなくなってきているのは年のせいでしょうか。
漫画『セカンド・マザー/セカンドマザー~ひかるの場合~』は、「家族とはなんなのか?」「親子とはどういった絆で結ばれているのか?」そういったことを深く考えさせられる作品になっています。
1話ごとに胸がが潰れるような思いで、涙なしには読むことの出来ないストーリーです。
すべての子供を持つ親御さんにおすすめしたい漫画だと私は感じました。
あまり有名な作品ではありませんが、ドラマ化や映画化までしてほしいと個人的には思っています。
【作品紹介】
配信サイト
まんが王国にて、先行配信中!12月末日時点、この作品が読めるのは、まんが王国だけ!
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登場人物
西田仁美
10年前に子供を失って、いまだに立ち直ることが出来ずにいる女性。児童養護施設で出会ったひかるという少年と自分の子供を重ね合わせて見てしまっている。
西田圭吾
立ち直ることが出来ない妻を献身的に支えている夫。子供が作りにくい無精子症である。
西田光汰
西田夫妻の実子。10年前、仁美が目を離した隙に交通事故に遭い、命を落とす。
倉田ひかる
シングルマザーと養護施設とを行ったり来たりしている子供。母親とその彼氏から育児放棄、虐待を受けて心と体に深い傷を負っている。
結末までの【3行でわかるあらすじ】
※面白さを損なうような核心的なネタバレは避けてのあらすじ紹介をしていきます!
第1話
仁美は、10年前に子供を事故で失ったショックから立ち直ることができずにいた。
しかし、児童養護施設へボランティアに行くようになり、子供に対して愛情を注ぐことの喜びを思い出す。
様々な葛藤を乗り越えて、夫の圭吾と里親申請をすることになるのだが…。
第2話
西田夫婦は急遽、光汰の面影を感じていたひかるの里親になる提案をされることに。
お試しお泊まりの中で、虐待のみならずネグレクトまで受けていた子供を目の当たりにし、当たり前だと思ってい成長が親が育ててこそのモノだと実感することになる。
スプーンで食事をするということにすら喜びを感じている2人だったが、虐待の深刻さはまたまだ根の深いことを知る。
第3話
里親になることで、光汰を失った穴を埋めようしていたことに気づかされる仁美。
しかし、目の前のひかるくんの為に夫婦として出来ることをしてあげたいという気持ちから、正式に里子として引き取る決心をする。
2人の愛情を受けて少しづつ、心を開いていくのだが…。
第4話
光汰の遺影や遺品をめちゃくちゃにされたことで動揺し、ひかる君に思わず手を上げてしまった仁美は親になる資格がないと自信を失いかける。
夫の優しさに支えられ、光汰のことは忘れられないが、目の前にいるひかる君を最優先する為に一定の区切りをつける。
信頼を取り戻し絵本を読んで上げることで、これからの未来に希望がさし始める。
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ネタバレ感想
児童虐待と育児放棄の現実に胸糞!
この漫画に登場するひかる君というキャラクターはネグレクトが原因で食事は手づかみ、虐待により心と体に大きな傷を負っています。
しかし、これは漫画の出来事ではなく現実で起きていることなんですよね。
ニュースでもシングルマザーによる虐待が社会問題になっていることが取り上げられています。
子供に対してダバコの火を押し付ける。神経を疑うどころか、まさに鬼畜の諸行。
言葉は悪いですが、この世に生きていて欲しくないです。
許されるなら、無法島を作って島流しにしたいレベル。
ひたすら弱い存在の子供を攻撃する実の親には憤りどころか、殺意すら覚える胸糞悪さを感じます。
残念ながらこの問題を無くすための社会システムや制度に関しては、私の頭からは出てきません。
そもそも、親子関係に深く踏み込んでどうこうするなんていうことは、出来ないことのように思います。
だからこそ、一旦実の親から引き離した子供達と里親になる夫婦に焦点を当てている今作は、大きな意味があるように感じました。
他人の子供の親になるということの難しさ
いうまでもなく子供に愛情を注いで育てていくということには、普遍的な幸せの形があります。
理屈ではなく、文化宗教を超えてこの点に関しては一致しているのは理屈ではなく、本能的なものだからでしょう。
しかし、どうしても自ら子供を傷つけてしまう例外があります。
また、子供が欲しくても出来ないということも。
この漫画を読んで感じるのは、血の繋がった自分の子供を育てることと、里親として他人の子供を育てるてることは全く異なる部分があるということです。
世に育児書は腐るほどあるわけですが、そういったノウハウは里親とその子供もには当てはまらないものだらけてましょう。
この漫画でも、里親になっても子供を忘れることが出来ないでいる女性が描かれています。
しかし、それは当然でしょう。ただ、その事実は里子にとっては嫉妬の対象になってしまいます。
これも当然のことです。
こういった葛藤に対する答えをもっともっと社会に浸透させる必要があるように私は、感じました。
だからこそ、この漫画には単なるエンタメじゃなく、新しい家族の形を描く教科書のようになって欲しいと私は思いました。
といっても、このストーリーな女シリーズに連載されている作品は一筋縄でいかないものばかりなので心配なんですけど…。
まとめ
少子化であるにも関わらず、子供が大切にされない。そんな、地獄のような社会であって良いはずがありません。
この漫画では、社会問題をしっかりと踏まえつつ多様な家族のあり方の一つを描いていて、非常に読み応えのあるストーリーになっていました。
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【絶対に面白い!おすすめ関連作品】
同じ著者のシリーズ作品『セカンド・マザー~特別養子縁組という選択~』では、不妊治療の継続に限界を悟った夫婦が特別養子縁組で親になるまでの試練や葛藤を描く作品になっています。
今作を読んで、興味を持った人は是非こちらのシリーズもチェックしてみてください!