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『彩子 白』ネタバレ・感想/最恐アプリ誕生の秘密が明らかに!

漫画『彩子 白』の作品情報(試し読み)、あらすじネタバレあり)、感想を書いてみました。

彩子 白 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ)

作品情報(試し読み)

ハカイジュウ』の本田真吾による新作単行本。LINEマンガにて連載されていた。女子高生を凄惨な死へと導く恐怖のアプリ「SAiKO」が誕生するまでの物語。月刊少年チャンピオン秋田書店)で連載された『彩子 黒』との同時刊行。Renta!にて48時間400ptでレンタル実施中。

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あらすじ(ネタバレあり)

女子高生の彩子(アヤコ)は、人が嫌がるようなことも積極的に引き受ける真面目な性格の持ち主。誰も立候補しない学級委員という損な役回りにも名乗りを上げることで、生徒だけでなく担任の教師からも感心されていた。さらに彩子は、みんなから笑顔で「ありがとう」と言われることに嬉しさを感じる純真さも持ち合わせていた。周りには内緒にしているが、野球部のエースで4番の貴弘と付き合えているのも普段から真面目に過ごしているからだと信じている。

そんなある日、近所の猫が切断されツギハギに繋がれているのが発見される。貴弘を狙っている同級生のギャル・椎名は、その強気な性格から犯人と思われる人物を決めつけて問い詰める。その人物は、いつもグロ画像などをネットで見ているとして有名だった(いぬい)という生徒であった。乾は、一月前も学内で起きたニワトリの惨殺事件の際に疑われていたのだ。椎名が罵詈雑言を浴びせるも、乾は平然としており「心のきれいな人しか助けない」と意味深な言葉をつぶやく…。

翌日、登校すると椎名が友人と貴弘と1番お似合いなのは、自分だと話しているのを耳にする。どうやら、学校では秘密にしている貴弘との関係がバレてしまったらしい。不安を感じながら席につく彩子であったが、机の中から血で書かれた手紙が出てきて…。

感想

恐怖のアプリ誕生の前日譚を描いた漫画です。私は『彩子 黒』の方を先に読んでいたのですが、正解はどっちなんでしょうね。時系列的にはこちらの方が先なんですけど、はっきり言ってどちらからでも楽しめる内容です。猫がツギハギにされるという猟奇的な事件に巻き込まれていく感じのテイストで、陰から忍び寄る犯人が非常に不気味に描かれています。

本田真吾先生の画風は、相変わらずホラーを描くのにピッタリなタッチ。ツギハギの猫はもちろん、同級生で忌み嫌われている乾の描写も本能的に恐怖を感じさせられるテイストです。というか、『ハカイジュウ』ほキャラクターを思わせるかなり不気味な描き方をしていて苦手な人は読み進められなくなるかもしれません。

彩子の運命については、『彩子 黒』を読んで結末を知っているため、 心が苦しくなるものがありました。まあ、こういったホラーでは基本的に避けられない展開なんですけどね(笑)ただ、ギャルの椎名に関しては間違いなく凄惨なシーンが待っているのは間違い無い。この嫌味で強気なキャラをいかに殺すかというのもホラーが好きな人にとっては見所かもしれません。

『彩子 黒』ネタバレ・感想/グロくてヤバ過ぎな戦慄のSNSホラー!本田真吾先生の迫力満点な画力が今作でも健在!

漫画『彩子(サイコ)黒』の作品情報(試し読み)、あらすじネタバレあり)感想を書いてみました。

彩子 黒 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ)

作品情報(試し読み)

ハカイジュウ』で大ヒットを飛ばした本田真吾による新作単行本。月刊少年チャンピオン秋田書店)で連載された。女子高生の間で流行しているというスマホ用アプリ「SAiKO(サイコー)」を軸としたホラー漫画。LINEマンガにて連載されたスピンオフ『彩子 白』も同時刊行。 Renta!にて48時間レンタル400ptにて販売中。

>>『彩子 黒』の無料サンプルを読む

あらすじ(ネタバレあり)

女子高生の間で大流行しているスマホ用アプリ「SAiKO(サイコー)」には、どんな質問にも女性型AI「彩子(サイコ)」がベストな答えを導き出してくれる機能があった。メイクの仕方から恋のアドバイスまで、ニーズに合わせてどんな情報も手に入れることができる。恋にまつわる情報に限らず、出会い系で金づる親父を探したり、万引きの為に監視カメラを止めたりとこの機能を悪用する女子高生まで現れるようになっていた。このように都合良くアプリを利用した人物は「さ、行こ」の声をきっかけに、凄惨な事故に巻き込まれ次々と死亡していく。落下した鉄パイプの下敷き、トラックにはねられる、焼死、アプリ使用者の間には、不可解な死が蔓延してた…。

女子高生の知世は、美人でスタイル抜群おまけに成績も優秀で学内では憧れの的。しかし、男子は苦手で自分を暴力から守ってくれた不良・成瀬にお礼すら言うことができずに悩んでいた。そんなある日、友人の花恋から聞いていた万能アプリ「SAiKO」が自分のスマホにインストールされていることに気付く。高性能AIに驚き思わず、悩みを打ち明けると「私が何とかしてあげる」と返答があった。

翌日、アプリを使いこなしている清水に放課後誘われることに。そこで、全国で起きている女子高生の変死には、「SAiKO」が関わっているはずだと打ち明けられる。清水は、その変死に至る呪いの条件を探ろうとしてたのだ。しかし、その話の途中にスカートがエスカレーターに巻き込まれてしまい…。

感想

 SNS人工知能を軸に展開するホラー漫画。本当に漫画は新しいものを取り込んでストーリーを作るのが早いなと。内容的には、B級ホラーの焼き増しなんだけど、定番のストーリーだからこそ鉄板に寒気がする漫画になってます。瞬発力があるので、一気に読んじゃうやつです。Jホラーの定番といえば、貞子ですけどそういったテイストを存分に取り込んでるので、好きな人は絶対に楽しめるかと思います。

貞子をはじめ、今までは呪いって怨念みたいな観念的なものでしか、描けなかった訳ですけどスマホアプリを通して描かれることでグッとリアル感が出ますね。メンタルが弱いとスマホ触れなくなる人もいるかもしれません。

最初のホラーシーンは、エスカレーターに巻き込まれるという誰もが一度は想像して恐怖した経験のあるものを持ってきています。これも、なかなかグロく凄惨で苦手な人はキツイだろうなという印象。というか、本田真吾先生の画力が凄まじ過ぎるんですよ(笑)。『ハカイジュウ』を読んだことがある人なら分かると思いますが、不気味なモンスターを描かせたら恐らく日本一なんじゃないかと思います。

スピンオフの『彩子 白』の方をまだ読んでいないのでそっちもこれから一気に読んでしまいたいと思います。本田先生も気に入った方は是非とオススメのようなので。

漫画『あなたがしてくれなくても』ネタバレ・感想/現代病とも言える夫婦関係の停滞に悩まされるOLがせつな過ぎる!結婚生活が崩壊するボーダーラインはどこにあるのか…

結婚生活に悩みはつきものですが、現代社会ではその悩みも単なる不和が原因ではない場合も多くなってきたように思います。本作で描かれている夫婦もまさにそんな関係に悩まされている当事者です。同じような悩みを抱えている夫婦や結婚を考えているカップルが予習かがてら触れてみるのも面白い漫画だと思いました。気になる方は是非チェックしてみてください。

作品情報(試し読み)

ハルノ晴が描く『あなたがしてくれなくても』は、漫画アクション双葉社)で連載中。結婚5年目で結婚生活がうまくいかず悩む32歳OL・吉野みちを主人公とする物語。

ハルノ晴は、大人気漫画『僕らは自分のことばかり』の作者。

あらすじ(ネタバレあり)

32歳のOLみちは同じ部署の女性社員の寿退社を素直に喜べなくなってしまうほど、結婚生活に悩まされていた。しかし、決して夫との関係が悪いわけではない。小さい喧嘩が多いとかであれば、かえって関係改善も容易だったのかもしれない。しかし、それとは違う現代病とも言える夫婦間の停滞…。

思い切って家族が増えることに賛成なのか聞くと「もちろん」と答える夫の。しかし、具体的な行動は一切とらず自分の趣味のゲームに没頭している姿にげんなりさせられてしまう。問題解決の為に、自分の思いをしっかり伝えるみちであったが、陽には色気がないと心無い言葉を浴びせられ突き放されてしまう。

その後、反省した夫は埋め合わせとしてケーキを買ってきて仕事が早く終わる水曜日に仲直りをしようと約束する。しっかりとオシャレをして送別会の二次会の誘いも断り、約束の日に家に向かうみち。しかし、同じ部署の既婚者である新名と共にタクシーで帰宅する途中、夫から帰宅が遅れることを告げられる。自分と夫とでは、今日という日にかける思いが全く違ったことを思い知らされるのであった。

そんな落ち込んでいる様子を察した新名から、お酒でも飲んで帰ろうと誘われる。そこで、気落ちてしまっているみちは、思わず自分が抱えている結婚生活の悩みを打ち明ける。すると、新名自身も同じ悩みを抱えていることが分かって…。

感想

もはや、現代の社会問題と言ってよいほどの複雑で困難な問題を描いた漫画です。この問題を女性視点で繊細な心理描写と共に描いています。最近、男視点で描いた『ただ離婚してないだけ』を読んだばかりだったので、女性視点から見るとこんな感じなんだなと新鮮でした。男性からすると仕事を頑張っているのだから家ではゆっくりしたい。夫婦関係に労力を割くのはエネルギーが必要で鬱陶しいというのはありそうで共感出来る部分ではあります。決して冷めきっているわけでもなく、こんな二人のような悩みに陥っている夫婦は実際かなり多いのかもしれません。

そんな中、出会う同じ悩みを持った新名との関係は、ある意味お互いにとって救いになるのか、それとも新しい問題を生み出してしまうのか気になるところです。単に問題解決を他の男性に求めるのではなく、あくまで本心は夫との関係改善を望んでいるもののそれは叶わない。行き場のない気持ちとどう向き合うべきなのかというところで、賛否両論ある話だろうなといった印象です。また、浮気や不倫は一体どこからなのかという永遠のテーマについても考えさせられる内容でした。

『ただ離婚してないだけ』ネタバレ・感想/仮面夫婦を巡る物語…人生でもっとも選びたくないシナリオ再び!

漫画『ただ離婚してないだけ』の作品情報、あらすじネタバレ感想を書いてみました。

ただ離婚してないだけ 1 (ヤングアニマルコミックス)

作品情報(無料試し読み)

東京闇虫』で知られる本田優貴新作漫画。フリーのWebデザイナーの夫・正隆と、高校教師の妻・雪映の家庭内別居夫婦を巡る胸糞サスペンス。

前作の『東京闇虫』では、人生でもっとも選びたくないシナリオとして闇世界に落ちていく人間模様を描き大ヒット。篠崎愛主演で映画化もされている。

サイト内で『ただ離婚してないだけ』で検索したら出てきます

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あらすじ(ネタバレあり)

フリーのWebデザイナー正隆と高校教師の雪映は、結婚7年目の夫婦。二人の関係は、完全に冷え切っており修復不可能な状態にあった。食事の時間でさえほとんど会話を交わすことはない。現実に向き合うとつらい、理想を追い求めると疲れる…正隆はそんな『ただ離婚してないだけ』の現状を割り切ると心に決めることで乗り切っていた。「家庭内別居円満のコツは不倫すること」だと…。

正隆は、17歳の新聞屋の女の子・不倫関係にあった。しかし、ある日萌は二人で旅行にでも行こうと切り出す。いつもとは違う態度に動揺した正隆は、その提案を突き放してしまう。その後、機嫌を悪くし今後の関係に影響があると思い、その誘いにのって箱根の温泉旅行に出掛けけることに。

妻には出張で出掛けると嘘をついたが、その目がすべてを知っていると言っているようで不安になる正隆。旅行先でも最初は、歩いている人が妻に見えるなど不安と罪悪感で神経質になっていた。しかし、久しぶりの旅行はそんなことを忘れさせてくれる程、十分楽しむことが出来ていたのだが…。

感想

最近やたらと不倫関係の漫画を読んでいる気がします。女性視点だったり、男性視点だったりとコンテンツの数自体かなり多いんじゃないでしょうか。本田優貴先生の『東京闇虫』は、人生でもっとも選びたくないシナリオとして描かれた裏社会の話でしたが、今作でもそのテイストは健在ですね。裏社会ではなく、現代社会のどこにでも起こりうる闇といった感じ。

夫婦関係が冷めきっていて修復不可能。かと言って、別れるには色々とハードルも多くて出来ない。ありがちです…。というか、個人的には自分の両親の姿と重なって心がヒリヒリしました。自分の場合は両親の出来事だからいいものの、当事者としてそんな関係にある夫婦の方が読んだら心臓破裂するんじゃないかって内容です。しかも、17歳の女の子を妊娠させる不倫男ですからね。現実には家庭だけでなく両親、親戚一同を巻き込んでの総スカンが待っているでしょう。

しかも、この事実はこの漫画の序章に過ぎなくて、人生でもっとも選びたくないシナリオは、この後の展開に待っています。いやー、恐ろしい限りです。ほとんどホラーのような恐ろしさですね。

 

『我らコンタクティ(森田るい)』ネタバレ感想/ロケット飛ばす話なのにゆる過ぎ熱量足りな過ぎやで!

『我らコンタクティ』の作品情報あらすじネタバレ感想を書いてみました。

我らコンタクティ (アフタヌーンコミックス)

作品情報

マンガ大賞2018ノミネート作品。森田るいによって描かれる『我らコンタクティ』は、冴えないOLのカナエと1人でロケット開発をしているかずきを描く物語で、月刊アフタヌーン講談社)にて連載されていた。

あらすじ

自己評価は高いが周りから見ると冴えないただのOLカナエは、歩道橋の上で小学校時代の同級生かずきと再会する。話を聞くとかずきは、たった1人でロケット開発を行いそれを宇宙へと打ち上げるらしい。実際に燃焼試験を見せてもらったカナエは、この計画に乗っかれば会社を辞めて大金が手に入るのではと思いたつ。お金に無頓着でどこか抜けた感じのかずきなら、十分付け入るスキがあると感じたのだ。

そして、実際飲み屋で知り合った会社社長にスポンサーになってもらえるようかけ合うことにする。ロケット開発は男の夢であり、2000万円程度のお金が引き出せるはずだと皮算用したのだ。社長を呼び出しロケットに社名を入れて飛ばすことを条件に交渉するカナエ。まんざらでもない様子の社長に手応えを感じるところまできた。

しかし、かずきはロケットを飛ばす目的として思いもよらないことを語りだす…。

 

サイト内で『我らコンタクティ』で検索したら出てきます

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ネタバレ

ロケットを飛ばし続ける為の電力の確保の課題に悩む二人

行きつけのお店にあったテラリウムを利用した発電を思いつく

そこの店主であるりほとかずきの兄は男女の関係にあるが、かずきの兄は既婚者であった

毎回お金を置いていくことに不満のりほは、お金を燃やすことで心のバランスをとっていた

ついには、ロケット開発中の工場を燃やそうとするも、かずきの打点の高いドロップキックが炸裂する

カナエは、工場では快活なかずきの兄がなぜ弟には当たりが強いのか疑問に思う

どうやら全く違う生き方をする弟に対してうらやましい気持ちがあるらしい

一方、映写機もロケットも完成に近づくなかで、実際に飛ばす為の課題も明らかになってくる

そんな中、りほこに冷たく当たられた腹いせにロケットを傷つけ兄

それを見つけたかずきはそこでも打点の高いドロップキックをお見舞いする

島をレンタルしなんとか打ち上げに漕ぎ着ける二人

打ち上げにあたって警察と教授が打ち上げに問題がないか調査にくる

安全上打ち上げは許可できないが、目的を木星探査に変更し一緒にロケット開発をするのであれば飛ばすことを許可できることになる

しかし、目的を変更したくないかずきとカナエは警察の監視を潜り抜け、泳いで島を目指す

感想

こんな熱量少なめのロケット漫画があるんですね。宇宙やロケット打ち上げを扱う映画や漫画は腐るほどありますが、これほどまでに登場人物たちの熱量の感じられない作品は始めてです(良い意味で)。第一話を読む限りでは、打ち上げに至るとは到底思えませんでした。いや、思えないでしょ、普通。かずきは、何を考えてるのか分からないような感情の起伏がほとんどないし。パートナーとなるカナエは、金の匂いを嗅ぎ付けた自意識過剰のOLだし。動機もなかなか理解のし難い、宇宙人に映画を見せたいというもの。共感は一切出来ません(笑)

それでも、たんたんと目的に向けてロケットを作り上げていくかずきの姿には、心を動かされるものがありました。自分のロケットを傷つけようとする人に対しては、女性だろうと兄だろうと関係なく打点の高いドロップキックをブチかます。感情の起伏はあまりないもののこの行動だけで、どれだけ当人の思いが本気かどうかは伝わってきます。

クライマックスには、とにかく打ち上げちまえと完全に味方になって読んでしまっていました。ある意味1本の映画を観ているかのうな緊張感とカタルシスがあります。のほほんとしてるから、墜落して死人が出ることなんて考えてないんじゃないかとハラハラさせられる部分もありました。けど、ちゃんと犠牲は出ないよう考慮してリスクを最小限にすることを怠ってなかったのも、キャラクターではありますが好印象。

絵についてはなんだかのっぺりとした感じで、好き嫌いあると思います。ただ、個人的には最近あまり絵の上手さやかっこよさは気にならなくなってきたので、問題はありませんでした。

マンガ大賞にノミネートされるのも分かるなという作品。絵についてはなんだかのっぺりとした感じで、好き嫌いあると思います。ただ、個人的には最近あまり絵の上手さやかっこよさは気にならなくなってきたので、問題はありませんでした。みんなに読んでもらいたい1冊。

ネタバレ感想『ドクムシ the ruins hotel』壮絶ホラー再び!今度は廃ホテルでのコドク!

100万部突破の大人気漫画『ドクムシ』の続編『ドクムシ the ruins hotel』の作品情報、あらすじネタバレ感想書いてみました。

ドクムシ the ruins hotel : 1 (アクションコミックス)

作品情報(試し読みあり)

『ドクムシ the ruins hotel』は、“蠱毒(コドク)”という伝承をなぞって繰り広げられるデスゲーム小説『ドクムシ』の続編ホラー作品。

ドクムシ (双葉文庫)

ドクムシ (双葉文庫)

 

『ドクムシ』は合田蛍冬によって漫画化され、100万部を突破する大人気作品となる。特に、ラストの衝撃的かつ凄惨な結末には背筋が凍ったという人が続出。 

ドクムシ コミック 1-6巻セット (アクションコミックス)

ドクムシ コミック 1-6巻セット (アクションコミックス)

 

2016年には、村井良大武田梨奈のダブル主演で実写映画化。R15指定で子供には見せられないエグいシーン満載の映画となっている。

ドクムシ

ドクムシ

 

サイト内で『ドクムシ the ruins hotel』で検索したら出てきます

>>無料試し読みはこちら

あらすじ

7人が殺し合い死肉を食べて生き残るという凄惨な事件・コドクから7年…。ネットで知り合ったオカルトサークルの6人は、廃業となったラブホテルへと向かう。そこでコドクの再現をするためだ。アニエスミチカ、二卵性双生児のリンレイは元からのサークル仲間であり、そして今回から新たにブイエミが加わることになった。ラブホテルへと到着し、厳重に管理された屋内に入るところで、偶然居合わせた同じくオカルト好きの二人組エイジカツヤが加わる。

結果、この八人で2泊3日のコドクの再現を行うことになる。初日の夜、怪談話に話を咲かせ盛り上がる一同であったが、カツヤがエミにちょっかいをかけるなど、粗暴な1面が見え始める。そんなカツヤをエイジは部屋へと引きずり、「目立つことはするな」と一喝。というのも、この最後に加わった二人組はこのホテルに女性を監禁し陵辱していたからだ。

一夜明け翌日になると、エミが現れないことに気付く。部屋を訪れ中を確認すると、そこには全裸にされた上で天井から紐で吊るされ、乳首には釘を打ち付けられたエミの姿があった…。

ネタバレ

エミは傷を負ったものの生きており、前日カツヤに暴力を示唆する発言があったことを打ち明ける

リーダーのアニエスは合宿の中止を決めるが、ドアには新たに2つの鍵が結び付けられ脱出が不可能に

鍵の犯人をカツヤ・エイジと断定し部屋から鍵を回収しようとするも、中からは監禁された女性が出てくる

監禁がバレたエイジは暴力にものを言わせ、サークルのメンバーに次々と卑劣な命令をだす

レイにはリンを殴るように、アニエスにはエミをレイプするように、さらに夜にはメンバーの部屋を分け相談ができないようする

被害者であるミチカは、いよいよ状況がコドクと化してきたことを楽しんでいた

レイジはなんとか事態を収束させる為に、7年前のコドク事件を利用しエミを殺害し死肉をサークルメンバーに食わせ口止めする画策を企てる

しかし、その前に酒に睡眠薬が混入されレイジは何者かに裸で拘束されてしまう

その間飲み物も捨てられ逃げ場を失うとともに生きるのに必要な水まで失われることに…

感想

前作を読んでいたので、気になってついコンビニで手に取ってしまった本作。前作は、完全にB級ホラーといった感じでした。B級といっても凄惨なグロシーンやテンポの良い展開で非常にスラスラ読めてしまう漫画で、良さげなB級作品といった具合。

今回は、それから7年が経ってオカルトサークルがそれを遊びとして再現するといった内容です。正直前作から考えるとまだ序盤も序盤で、全然醍醐味が発揮されていない感じかなと。エイジ・カツヤの監禁陵辱には驚かされましたが、これはコドクとは無関係ですし。意図せずどんどんコドクにはまっていってしまう状況のミステリーを楽しむといった趣でしょうかね。

現段階では、誰がいったいどういう意図で遊びのコドクを本気のコドクへと堕としていこうとしているのかは全く予想がつきません。7年前の呪いで生き残り降臨もありうるし、エミが襲われているのに軽傷で済んでるのも怪しいですよね。監禁されていた女がってのも全然ありうる線です。一見、良い人のリーダーアニエスが実はってのもありがちな展開。

さてはて、まだ全体の概要も明らかになっていませんが、第2巻の発売は2018年8月だぞうです。なが!(笑)

ドクムシ the ruins hotel : 1 (アクションコミックス)

ドクムシ the ruins hotel : 1 (アクションコミックス)

 

ネタバレ感想『ヒメノスピア(2)』対国家権力との戦いの結果は?このスケール感は結構好き嫌いあるかも(笑)

ヒメノスピア 2(ヒーローズコミックス)

あらすじ

女王である姫乃を捕獲するために突如として急襲してくる警察特殊部隊。一切の躊躇なく兵隊である取り巻きを殺戮していく。その様子を知り、投降することを考える姫乃であったが、仲間の聖によるキスを使った説得を受け逃げることを決意する。

事前に調査していたダストボックスを使いなんとか脱出を試みるが公安の大貫はその動きを読んで待ち構えていた。絶対絶命であるかのように思えたその瞬間、以前ヒメノスピアで仲間にした研究員原口が車で黒田に突っ込みなんとか逃げおおせる。

しかし、逃げ出したその先で姫乃が学校にてテロ行為に及んだニュースが飛び込んでくる。さらに、母までも連行されたことを知り取り戻そうとするも原口と聖の2人は罠であることを見抜き止めようとする。姫乃は一旦納得する素振りをみせたが、母を取り戻すため1人で東京に戻る決意をするのだが…。

2巻のネタバレまとめ


仲間の2人を振り切り東京の警視庁に一人で現れる姫乃。

投降して母を開放するよう公安の黒田と交渉しようとするが、黒田は蜂絡みで家族を殺された恨みを持っていることを知る。

母はそもそも既に死亡しており、連行されたのは特殊メイクで似せたダミーであった。

残りの兵隊の居場所を突き止めるため、黒田は姫乃の電話したいという要求を受け入れる。

しかし、姫乃のテロとされていたものが捏造で、警察の蜂捕獲計画の為の虐殺であったことがリークされる。

姫乃は事前にメディア関係者とと共に警察内部にまで兵隊を作っていた。

警視総監から無罪放免にするよう命令が出るが家族の恨みから黒田は拳銃で殺害を試みる。

しかし、姫乃のスピアの前ではなす術なく返り討ちにあってしまう。

開放された姫乃はメディアの取材に対して、警察に対する追及をする代わりに新たな国を作ることを宣言することに…。

 

感想

 学校に作り上げたヒメノスピアでしたが、あっという間にその楽園は崩壊してしまいます。学校を警察が急襲してくるなんていうかなり現実離れした展開ですが、画力が高いのがなんとか助けになってもっている感じですね。これで画力が低ければ単なる荒唐無稽になってそっとじしてしまうパターンかなー。

話がイジメられっ子であるヒメノ対イジメっ子という関係性から、一気学校の生徒対警察に飛躍してしまう当たりもなかなかの飛躍で、ついていくのがやっとでした。このままインフレが加速すると『ハカイジュウ』のように地球規模の話になって行きそうな予感。

無防備に警察に乗りこんでいく当たりから裏を書く戦術は、ヒメノのキャラからは想像つかず意表を付かれましたが。対峙する公安の黒田が持つ過去はありがちなとって付けたようなエピソードであまりカタルシスは感じませんでしたね。

ラストで姫乃が国の設立を宣言しますが、このどんどん話が大きくなっていく展開はまさに『ハカイジュウ』を連想させられます(笑)結構とんでもですがB級を追及していく路線の瞬発力はそれはそれでなかなか面白いものがありますよね。次巻ではついに国を乗っ取り、国家間の対立でも始まるんでしょうかね。ここまで来たら逆にどんどん突き抜けて行くところがみたいものです。

 

ヒメノスピア 2(ヒーローズコミックス)

ヒメノスピア 2(ヒーローズコミックス)