映画『SCOOP!(スクープ)』感想 カップルでは見れないレベルの下品さ。それでもかっこいい福山雅治に脱帽。二階堂ふみちゃんは純潔なのか?
公開初日に映画『SCOOP!(スクープ)』見てきました。『モテキ』や『バクマン』を手掛けた大根仁監督の最新作ですが、過去の作品のボーイミーツガール的な無垢なドキドキというのは、今作では期待できません。
かなり下品な表現が多くてカップルで見に来た人たちなんかは、始まったとたんに映画選びを後悔したかもしれません。これから見に行く人は要注意です。笑
主演が福山雅治(都城静)なので、やや女性が多めにきていたように思います。福山目当てで見に行く人たくさんいたと思いますが、正直女性向けではないかもです。
冒頭、いきなりあのシーンから始まる映画は、これだけなんじゃないでしょうか。笑)
あまりの下品さにドン引きした人もいたかもしれません。週刊誌のカメラマン役ということもあってこまできゅんきゅんできそうな期待値は高くなかったから、大丈夫かな。。。笑
ただ、自由奔放にやりたいことやってる感じは、男から見ると凄くカッコ良かったですね。
※このあとの記事には、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評といった類のものではなく、感じたことをそのまま書き出しただけの寄せ集めのようなものです。見に来ていただいた方には、友人と映画を見終わった後にあーだこーだ言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいただけると嬉しいです。
目次
玄人と素人がタッグを組んでのてんやわんやが面白い
(C) 2016映画「SCOOP!」製作委員会
刑事ものなんかでは定番の相反する二人がタッグを組んでのてんやわんや。この設定は、物語を面白くする鉄板なんですね。
この映画では世間を騒がす写真週刊誌の落ちぶれ中年パパラッチとゆとり系ど新人記者という関係。
張り込みや潜入、時には危険な目に遭いながらスクープをバシバシ撮っていく二人の姿には、爽快感がありましたよね。これだけでも見に行く価値あるかもしれません。危ない橋を渡って週刊誌の写真をとる疑似体験をしてるようで、私は飽きずに楽しむことができました。
今までは写真週刊誌なんていうのは人のプライベートに無遠慮に踏み込む下品なものだという認識でした。まあ、今もそう変わらないですけど。。。笑
ただ、この映画を見て将来有望な政治家と女子アナの密会を押さえる花火大作戦の頃には、もう完全に週刊誌よりの立場からこの二人を応援しちゃっていました。
とことん下品な福山雅治(都城静)と処女性のある二階堂ふみちゃん(行川野火)。キャラは良いけど。。。
冒頭書いたとおり女性が喜ぶとは思えませんが、今回福山雅治が演じた静は、とことん下品でしたねー。下ネタを超えてセクハラを超えて、訴えられるレベル。
ただ、それでもやっぱりかっこいいんですよね。なんか本人も楽しんでやっているじゃないかと思いました。
男としては真似たくなる人もいると思いますが、福山雅治のスペックがあってのキャラであって、普通にやったらすぐに逮捕されるので要注意です。笑)
きゃりーぱみゅぱみゅ的なファッションで、静曰く純潔ぽい二階堂ふみちゃん演じる野火。下衆な週刊誌の記者たちのなかにいると、とりわけ可愛く見えましたね。笑
しかし!純潔に違いないという賭けが伏線になって最後に繋がる訳ですが、「果たしてこの純潔かも設定は必要だったんだろうか」と思いました。
最後に恋愛関係になるっていうのも、「いやいやこの福山はさすがに好きにならんだろ」と突っ込みたくなったり。
そこらへんのラブロマンス的な話は全然感情移入できなかったのは、私だけでしょうか?まぁ、二階堂ふみちゃんのベロチューや下着姿が見られたという意味では必要だったのかな。
ただ、これも他に出てくるようや下品な濡れ場という感じではなく、綺麗に描かれてて「なんで肝心なとこだけ」と不満を覚えました。笑
その他にも、滝藤健一やリリーフランキーも凄い引き込まれるような演技は、みものです。ただ、そこらへんの人間模様が、感情移入できるほど描かれてなく、てちょっと残念でした。
泣かせにくるシーンとか私の場合、結構単純なのでいつも泣いてしまうんですが、全然泣けませんでしたし。そこがしっかり描けてたら何回も見に行きたくなるような作品なんですけど。
ただでさえ2時間きっちりある長めの映画なので、全体の構成を考えて削られてしまってるのかもしれません。
ジャーナリズムってなんぞや?
C) 2016映画「SCOOP!」製作委員会
有名人だったり犯罪者だったり人のプライベートを暴き、人権侵害も厭わない週刊誌の姿勢は、度々批判されがちです。お前らのやってることは、ジャーナリズムでもなんでもないみたいな。
そういった批判に対する一つの答えがこの映画では示されてるように感じました。野火が言っていたように、「ジャーナリズムとか知らんわ」と。笑
とにかく週刊誌は、売上部数の結果を追い求めてるんであって、需要があるものにはリスクを負ってでも撮りに行く。どんなに「下衆だ!下品だ!人権侵害だ!」と言われても、人が見たいものを追い求めてるだけなんだということです。
この答えは、週刊誌を批判する人たちのの元にブーメランのように帰ってきます。下衆で下品な情報、凶悪犯罪者に対する興味本位の好奇心。そういったものあなたの中には本当にありませんかと。
最後に
下品さは、今まで見てきたなかでもかなり酷い映画でしたが、それに反してイマイチ映像には迫力がなかったように思います。
露出は多いものの大人向けのシーンは出て来なかったし、喧嘩のシーンなんかも結構表現として生温いし。扱ってるテーマから考えて若い世代のお客さんは望めないんだから、R15にしてもっと過激にした方が私は楽しめたな〜と思いました。
テレビ放映なんかも考慮して意図的に押さえてるのかもですが。
なんか文句ばっかりになっちゃっていますが、エンタメときては非常に楽しめる作品になってると思います。
レビューなんかを見てるとジャーナリストを扱った作品として、ナイトクローラーという映画が良くあげられていて非常に評判が良いみたいです。せっかくなので、時間があるときに絶対チェックしておきたいと思います。