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ネタバレ感想『BEASTARS』本能に悩まされる肉食動物の本気の葛藤は必見!オンリーワンの世界観を是非楽しんでください【3行で分かるあらすじ】

板垣巴留の漫画『BEASTARS/ビースターズ』の作品情報、あらすじ、ネタバレ感想などをまとめています。動物たちのヒューマンドラマという実写化不可能な作品。試し読みもありますので、是非チェックしてみてください!

さてー!

あまりにも新ジャンル過ぎる漫画を読んだので、皆さんとシェアしたいと思います。

青春群像劇というと、思春期の悩みと共に語られることが多いですよね。

しかし!

この漫画では、肉食動物としての本能に悩むハイイロオオカミを中心に描かれています。

そう!この漫画は、思春期の動物たちが本能に悩みながら青春する群像劇を描いているんです。

なかなか、斬新ですよね。

肉食動物と草食動物が共に生活する全寮制のチェリートン学園が舞台になっています。

主人公は演劇部で美術を担当する気弱なハイイロオオカミ・レゴシ。

物語は、彼が通う学校で、アルパカのテムが肉食動物に食い殺されてしまうところから始まります。

この新しすぎる世界観。かなり斬新で一気に引き込まれること間違い無しです!

気になる人は、試し読みもできる作品なので是非チェックしてみてください。

【作品情報】

48時間レンタル300円で読める作品です。単行本を買うより断然お得!

登場人物

レゴシ

周りに馴染むことのできないハイイロオオカミ。他の肉食動物よりも大きな体、獰猛な牙、顎の力を持っているが、内向的な性格の持ち主で、その特性を活かす機会はあまりない。

3行で分かるあらすじ

1

ある日、チェリートン学園でアルパカのテムが肉食動物に殺されているのが発見される。

演劇部に所属しているハイイロオオカミノのレゴシは、テムと仲が良かったのにも関わらず、その人を寄せ付けない性格から部員に疑いの目を向けられる。

アンゴラヒツジのエルスは、忘れた腕時計を稽古場に取りに戻るが、そこにはレゴシが待っていて…。

2

テムの死後、肉食と草食のわだかまり余波はまだまだ残っていた。

そんな中テムの代役として舞台アドラーに出演できると思っていたカイは、自分が役者から広報、美術チームに異動させられることを知る。

怒ったカイの暴走を止めたレゴシは、アシタカのルイにある提案をされることに。

3 霧の中の警鐘

アドラーの主役を務めるルイに校則違反となる夜中の稽古が見つからないよう監視を頼まれるレゴシ。

監視中、近くに一匹の草食動物がいることを察知する。

自分が追いかければ、その場を逃げ出してくれるだろうか思惑するが…。

4 ウサギ史上でもかなり悪い日

メスウサギのハルは、学内で自分が周りに避けられていることに気づく。

それは、血統種ウサギのカップルの男かがハルにキスをしたことに嫉妬したミズチによる嫌がらせであった。

強がって見せているものの、いっそ死んでしまいたいと考えているところを肉食動物に襲われる。

5 ねえ僕らだよ

ウサギの感触に肉食動物としての本能を呼び起こされるレゴシ。

自分の中の悪魔と戦っている最中、稽古場からヤギのゾーイが慌てて駆けつけて来る。

暗い稽古場でのトラブルで、主役のルイは足にケガを負ってしまっていた。

6 ケモノたちの一等星

レゴシはウサギを食べたいと思った罪悪感から食事も喉を通らない。

そんな中、食堂で肉食同士の喧嘩に遭遇して、巻き込まれてしまう。

どう負けるのかを考えているところを称号ビースターを目指すルイがその場を治める。

7 禁猟区レベル100

新歓で披露する演劇アドラーのリハは、ルイの動きの悪さな気づいた部長によって中断される。

テムが殺した影響が残るなかで、ルイはこの劇で死神を演じることの重要性を自覚していた。

美術要因のレゴシは、装飾に使う花を演芸部の庭園に貰いに行くが、そこにはあのウサギがいた。

ネタバレ感想

ファンタジーじゃないリアルな獣人たちの世界観

動物が人のようにしゃべるというのは、どうしてもファンタジーと結びつけがちですが、この作品はそういった世界観とは一線を画しています。

もし、様々な種類の動物が一堂に会する学園があったらという仮定をかなりリアルに生々しく描いています。

作品世界の社会ルールもしっかりしているので、違和感なくストーリーにのめりんでいけます。

動物たちも大変だなと、今まで感じたことのない心の動きがあったのは、私だけではないはず。

作者の方が冗談交じりに、動物たちのヒューマンドラマという表現をしているのですが、言い得て妙といった感じです。

肉食動物と草食動物の間の軋轢。血統による差別意識。ステレオタイプなイメージとは違う個性。

動物達が人のように生きていたら起こりうるであろう葛藤をドラマとして見事なまでに表現しています。

特に、レゴシがウサギを追いかけ捕まえた時に自分の中にある本能に気づいた瞬間。

漫画の枠を超えた古典的な名作小説を読んでいるような深みのある表現に驚かせれました。

そう。

なんか何処か北欧の文豪が書いたんじゃと思わせられんです。笑

気になる人は、是非チェックしてみてください!

まとめ

大まかなストーリーは、決して珍しいものではありません。

それなのにここまで新鮮に感じるのは、言うまでもなく登場人物が人じゃないからでしょう。

同じ人間でも軋轢、不条理、差別など様々な問題が起きるのだから、それが種の違う動物たちなら、いわんやをやです。

これは、2017年の『このマン』ランクイン間違い無しの作品だと個人的には思っています!

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