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ネタバレ感想『ピンキーは二度ベルを鳴らす』は知性と暴力の超ハードボイルド&ノワール漫画!実写化不可能なキャラクターは必見

どうも!Kindleが手放せない立川あつです。

紳士で知的な闇社会の住人、通称・硫酸ピンキーの生き様を描く漫画『ピンキーは二度ベルを鳴らす』をご存知ですか?

ハードボイルドやノワール的な世界観が好きな人には絶対に【オススメ】の一冊です。

表紙、タイトル共に一見しただけで惹きつけられるものがありますよね。

この作品は、小人症の紳士・ピンキーと聾唖の部下チーフが、ノワール的な世界観の中で食い物にされる女を救い、筋の通せない外道を徹底的に叩くという超ハードボイルドな漫画になっています。

上のイラストを見た時、「なにかおかしい」と違和感を覚えたという人も結構いるんじゃないでしょうか?

これはデフォルメしてあえて小さく書いているということではないんです。

主人公のピンキーは、表紙の通り小人症で体の小さい男です。(作品内では、病気だと明確に触れられていないので単なる「設定」である可能性もあります)

まだこの漫画を見てないあなた!

ひょっとして「かわいい」って思いましたか?その言葉は、この男の前では言わない方がいいでしょう。なぜかは、読んだ人ならわかりますよね。笑

タイトルは原作小説が何度も映画化されている『郵便局員は2度ベルを鳴らす』のオマージュだと思われます。一度聞いたら忘れられないタイトルですよね。

この記事では、漫画『ピンキーは2度ベルを鳴らす』のあらすじや登場人物の紹介をするとともに、ネタバレも交えて面白いポイントのレビューもしていきたいと思います。

【作品情報】

ビックコミックスにて連載中のうめざわしゅんの作品で、7月16日に第1巻発売開始!

『パンティストッキングのような空の下』など評価の高い作品多数。

新刊情報はまだなし。

※先に本編を読みたいという方は、配信サイトで無料の試し読みをしてみてください。もどってきてね。

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 ※このあとには、本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評といった類のものではなく、感じたことをそのまま書き出しただけで寄せ集めのようなものです。見に来ていただいた方には、友達に借りた漫画を返す時にあーだこーだ言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいただけると嬉しいです。

あらすじ

硫酸ピンキーと呼ばれる、その男--街を、闇を、命を切り裂く。 闇社会の事件解決人である彼の元には今日もワケあり女が駆け込む! 雑誌掲載時から話題を呼んだ人間の欲望と業を描き切る、うめざわしゅん衝撃の問題作、待望の登場!!

内容紹介より

ネタバレ感想

小人症のピンキーと聾唖のチーフ

この漫画の登場人物は、とにかくキャラが立っています。

ピンキーは、アメリカの西部劇の主人公のような独特な言い回しで話しをします。ちょっと説教くさい感じと言った方がわかりやすいでしょうか。

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ピンキーは二度ベルを鳴らす⑴

ただ、かなり知性的で☝︎のように、毎回感心するようなシーンがたくさんでてきます。教養のない私には初耳の言葉ばかりです。

漫画なのに、生きて行く上での人生訓を学ぶことができる気さえしたのは、私だけではないですよね。

一巻読み終わる頃にはピンキー先生と呼びたくなっていること間違いなしです。笑

ハードボイルドと言えば、暴力ですよね。力でねじ伏せる。それがあってこそのハードボイルドです。しかし、ピンキーは腕っ節とは程遠いキャラクターになっています。

そこで重要なのが聾唖のチーフ。ピンキーとは間逆で体がでかくタフな男です。本編では、頭をカチ割られても復活して暴れまわっていました。笑

主人公ができないことをやる。言葉の通り右腕と言って良い存在です。

2人セットになることで知性と暴力が上手くマッチして、いままでに見たことのない独特な雰囲気の漫画に仕上がっています。

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まんだらけうめだ店@少年コミック on Twitter

色んな訳あり女達と救い

ピンキーの前には、いつも訳ありの女が現れます。

コナンくんがいく先々で事件に巻き込まれるのと一緒ですね。笑

まあ、ピンキー自身が裏社会の人間という設定ですから、接点を持てる女がどこかに闇を抱えているというのはある意味当然かもしれません。

  • 子供の為に詐欺に加担するシングルマザー
  • 好きな男の借金返済の為に体を売る女
  • JKリフレの裏オプションで稼ぐ女子高生
  • 過去の性暴力の恐怖から普通の人生を歩むことができなくなったOL

破滅が待っているような選択肢を自ら選んでしまうようなタイプの女でした。そして、その背後には必ず道を外れた男の存在があります。

 出てくる女性が「なんでそんな選択するんだ」とツッコミを入れたくなるような人ばかりで、イライラしてしまった人も多いと思います。

私のことですけど。笑

外道男をブチのめし、女を救い上げるというのがこの漫画のセオリーでしたよね。

裏社会を描くダークな世界観なのにも関わらず、毎回後味は悪くなくすっきりとした気持ちで読み終えることができました。

いまのところ完結に向けた大きな動きというのはないので、人気が維持できればまだまだピンキーの男前っぷりを見ることができそうです。

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『ピンキーは二度ベルを鳴らす』ってどういう意味?

冒頭にも書いた通り、過去の映画作品からのオマージュであることは間違いないと思われます。

ただ、映画との内容の関連性自体はほとんどありません。共通点といえば男と女の話であるということくらいでしょうか。笑

そのため、漫画本編の中からその意味を考えるしかないですよね。

これは私の解釈ですが、この作品に出てくる女はどんな悪い選択をしても、ピンキーに見捨てられることはありません。

必ずチャンス、救いが与えられます。

すなわち、一度ベルを鳴らして無視されたとしても、必ずもう一度だけはベルを鳴らす…ということなんじゃないかと私は、考えています。

まあ、あとは単純に二度ベルを鳴らすという言葉に引きがあるのは、感覚的によく分かりますよね。

私なんかは、タイトルだけで読んでみたくなりましたもん。笑

まとめ

ハードボイルドとは、かけ離れた容姿の主人公のピンキーですが惚れてしまうほどカッコ良いキャラクターですよね。

闇の社会の住人、小さい体、紳士的かつ知的、右腕の相棒は聾唖のタフガイ。

まさに、漫画だからこそできる過剰なまでのキャラクター設定。実写化しても絶対面白い作品なんですが、無理でしょうね。

ピンキーになれる人がいない。笑)有名な海外ドラマでは、小人症の俳優さんも出演してるので海外なら可能なのかな。

いや〜。是非実写作品観てみたいものです。

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