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『彩子 白』ネタバレ・感想/最恐アプリ誕生の秘密が明らかに!

漫画『彩子 白』の作品情報(試し読み)、あらすじネタバレあり)、感想を書いてみました。

彩子 白 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ)

作品情報(試し読み)

ハカイジュウ』の本田真吾による新作単行本。LINEマンガにて連載されていた。女子高生を凄惨な死へと導く恐怖のアプリ「SAiKO」が誕生するまでの物語。月刊少年チャンピオン秋田書店)で連載された『彩子 黒』との同時刊行。Renta!にて48時間400ptでレンタル実施中。

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あらすじ(ネタバレあり)

女子高生の彩子(アヤコ)は、人が嫌がるようなことも積極的に引き受ける真面目な性格の持ち主。誰も立候補しない学級委員という損な役回りにも名乗りを上げることで、生徒だけでなく担任の教師からも感心されていた。さらに彩子は、みんなから笑顔で「ありがとう」と言われることに嬉しさを感じる純真さも持ち合わせていた。周りには内緒にしているが、野球部のエースで4番の貴弘と付き合えているのも普段から真面目に過ごしているからだと信じている。

そんなある日、近所の猫が切断されツギハギに繋がれているのが発見される。貴弘を狙っている同級生のギャル・椎名は、その強気な性格から犯人と思われる人物を決めつけて問い詰める。その人物は、いつもグロ画像などをネットで見ているとして有名だった(いぬい)という生徒であった。乾は、一月前も学内で起きたニワトリの惨殺事件の際に疑われていたのだ。椎名が罵詈雑言を浴びせるも、乾は平然としており「心のきれいな人しか助けない」と意味深な言葉をつぶやく…。

翌日、登校すると椎名が友人と貴弘と1番お似合いなのは、自分だと話しているのを耳にする。どうやら、学校では秘密にしている貴弘との関係がバレてしまったらしい。不安を感じながら席につく彩子であったが、机の中から血で書かれた手紙が出てきて…。

感想

恐怖のアプリ誕生の前日譚を描いた漫画です。私は『彩子 黒』の方を先に読んでいたのですが、正解はどっちなんでしょうね。時系列的にはこちらの方が先なんですけど、はっきり言ってどちらからでも楽しめる内容です。猫がツギハギにされるという猟奇的な事件に巻き込まれていく感じのテイストで、陰から忍び寄る犯人が非常に不気味に描かれています。

本田真吾先生の画風は、相変わらずホラーを描くのにピッタリなタッチ。ツギハギの猫はもちろん、同級生で忌み嫌われている乾の描写も本能的に恐怖を感じさせられるテイストです。というか、『ハカイジュウ』ほキャラクターを思わせるかなり不気味な描き方をしていて苦手な人は読み進められなくなるかもしれません。

彩子の運命については、『彩子 黒』を読んで結末を知っているため、 心が苦しくなるものがありました。まあ、こういったホラーでは基本的に避けられない展開なんですけどね(笑)ただ、ギャルの椎名に関しては間違いなく凄惨なシーンが待っているのは間違い無い。この嫌味で強気なキャラをいかに殺すかというのもホラーが好きな人にとっては見所かもしれません。