映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』感想と語りたいポイント!/童貞を殺すなずなと愉快な仲間たち
2017年8月18日公開の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の感想/レビューを書いています。1993年に人気を博したTVドラマシリーズ『If もしも』で放送された岩井俊二監督の作品をアニメ化した映画です。
(C)2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員会
さてー!
打ち明け花火はそもそも見に行かない派の立川あつです!
こちらの映画ですが、原作のテレビドラマがありがたい賞を貰ってるとかで、公開前から結構話題になっていましたよね。CMでも頻繁に見かけたし、いろんな雑誌で特集が組まれていました。
しかも、このタイトル!
なんだか哲学入っててめちゃくちゃ印象的です。
一応予習をしてみると公開前から、ネットユーザーには結構辛口で色々言われてるみたいです。
打ち上げ花火のヒロインが戦場ヶ原ひたぎにしか見えないってツイートしか見ないからそういうことなんだろうと察した
— ぐろりん (@gl0ria1024) 2017年8月18日
でもなぁ、打ち上げ花火主演を俳優さんにやらすのがなぁ
— ねむりねんねこ (@Nemuri_neko4515) 2017年8月18日
菅田くんもすずちゃんも嫌いじゃないけどやっぱ適材適所ってことで宣伝目的じゃなく声優さん使ったほうがよかったのでは…て🤔
云々とまあたくさんあります。
監督や脚本、声優として参加するキャスト、制作会社、主題歌のアーティストどこも評価の高い売れっ子が参加してる作品なので期待感が高いが故ってことでしょうかね。
まぁ、そうしときましょう(笑)
ただ、流石に観ないで面白くないに違いないと勝手に評価するのは良くないので是非、劇場に足を運んでみるのがいいかもです。
私はswitchという雑誌でこの映画を予習したんですけど、広瀬すずがなずな役となって映画を再現するグラビアが収録されてます。コレが非常にいい!アニメじゃなくて実写でみたいと思える出来です。もちろんクソほどかわいい!(笑)
広瀬すずが好きな人はマストで見るべきなので是非!
これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評の類ではなく思ったことをそのまま書き出しています。映画鑑賞後に友達とあーだこーだ言い合うような軽い気持ちで読んでもらえると嬉しいです。後半に語りたいポイントも用意していますので、思うところがある人はコメント欄よりメッセージを残して頂ければ返信しますね。
感想(ネタバレあり)
あれ?結局どっちなんだっけ?
さてさて
ん?
結局打ち上げ花火は丸いってことでいいんですよね(笑)正直、そこすら曖昧なレベルで花火を見ていない私。お恥ずかしい。
けど、なんか平べったい花火も見たことあるようなないような…
そんな素朴な疑問からこの話が作られていったってのは深読みでしょうか。
でしょうね。はい。
という感じで見終わってもふわっとした理解しかしてないんですけど、ストーリーもぶっちゃけフワッとした解釈しかできなかった気がします。
ストーリー紹介を見る感じでは、同じ時を繰り返すループものかと思い気やちょっと嗜好が違う感じでしたよね。
クライマックスで電車が分岐するシーンがありましたが、繰り返すというよりも色んなあり得た未来を追体験するみたいなことだったんでしょうか?
自分の中の理解では、あのガラス細工には単に悔が残る過去に戻るだけではなく、世界を自分の望んだ通りに作り変える力があったということでいいんですよね。
だからこそ、自分にとって曖昧だった花火に関しては、作り変えるたびに平べったかったり水彩画のようなおかしな形になっていってしまったと。
だんだん現実とはかけ離れた世界になってないはずの電車の分岐点ができたり、最終的には歪みが見える世界にまで変形したと。
そんなところでしょうか。
説明的な描写がないので少なくとも自分はそんな感じの理解をしました。
ストーリーをそう解釈するとして、これを楽しめたかというとノーと言わざるをえない・・・。
見てる間は
「当時は画期的だったんだろうなぁ」「ループもののようでそうじゃないアレンジが確かに新かも」
と感心しながら観ていたりもしましたが、そのくらいですね。
ただ、酷評に値するかと言うと自分はそこまで酷いものだとは思いませんでした。
童貞心がくすぐられる
ストーリーについては、あまり心動かされる内容ではありませんでしたが扱ってるテーマは結構好きでした。
恋愛に目覚める前の女の子に対する好奇心っていうんですかね。もう完全に忘れられたというか、棚の上の方に押しやられて触れることのできなくなってるものをつつかれるようなそんな気分になるシーンが沢山ありました。
童貞心をくすぐられるってやつ。童貞心ってなんだ(笑)
一番はなんといってもキャラクター設定ですね。なずなが必要以上に大人っぽく描かれるのに対して、男子陣は必要以上に子供っぽく描かれていました。今っぽく言うと童貞を殺すなずなといった感じでしょうか
なずなは何事にも達観してるのに対して、男子は直ぐ何かをかけて勝負したがったり。花火の形について言い争ったりっていうタイトルに繋がる部分もそうですね。意味なくうんこがでてきたり、おっぱいに過剰反応をするのもそう。
あのくらいの子供って、精神的な成熟で最も男女が離れるような気がします。もちろん女子が先んじていく立ち位置で。
そんな時期の先に大人になってしまった女子への憧れっていうのがかなり印象的に描かれていてなんか良かったです。昔の何かを思い出しそうなノスタルジックな気持ちになりました。と言っても、個人の経験としてそういうことがあるかというと全くないですけどね(笑)
女子に目覚めたて男子の願望羨望、はたまた妄想に位置するものを堂々と描いてることを考えるとかなりの意欲作と言えるかもしれません(笑)
ただはっきり言い切れるのは女性には全く伝わらない届かない作品ですね。仕切りを隔てての脱衣シーンとか男女で完全に評価が別れるところだと思います。
心地よい音楽でMV風に
今作のプロデューサーが君の名はも担当していた人だそうで、それが映画でも反映それているように思いました。
後半に入る挿入歌の部分なんかはまさにそれで、MVを見てるような感じでしたね。映像の中でしっかり音楽を挿入して印象的に見せるというのは
「これからのアニメ作品の定番になっていくのかな」
と思わされるシーンでした。
実際、挿入歌とエンディング曲は凄くキャッチーでずっと聞いてたい感じでしたよね。
「音楽が入るシーンの没入感ヤバかったな」
というのがこの映画で一番伝えたい感想です。
挿入歌、主題歌になってるエンディング曲共にDAOKOさんという方が歌ってるそう。この方は知らないんですけど、ニコ生出身らしいので若者界隈では人気なんでしょうか。
ただ、米津玄師さんは最近至るところで曲を聴く機会があります。映画では確か『何者』の主題歌にも関わっていたはずです。この人も多分若者界隈で人気のアーティストなんだと思いますが、アラサー世代の私が聞いても全然違和感ないというかむしろかなり好きです。
『アイネクライネ』や『looser』などyoutubeにてフルで聴けるので音楽が印象に残ってる人は是非聞いてみてください。
勿論、今作の劇場挿入歌のCDも出てるみたいなんで余韻を楽しみたい人にはオススメです!
映画を見終わった人と語りたいポイント
ラストなぜ典道は欠席していたのか?
このラストの夏休み終わり典道が授業を欠席していた演出にはどういう意味があったんでしょうね。原作では何か描かれてるのかな。
友達と観に行った人はこの余白系の演出をあーだこーだと話あったんじゃないですか?みんななんて言ってました?
個人的にはなずなとリア充よろしく引越し先まで押しかけて遊び惚けてるのかなと思いました。馬鹿野郎。
というのはラスト、水中から花火を見る2人が色々あり得た可能性の欠片を覗き込む。キス出来ていたかも知れない欠片を見て、今それを実行するという演出がありました。
これはつまり、「あり得たことを可能性にしないで実際にやるんだ」的なメッセージですよね。それを夏休みが終わっても夢中で取り組んでる。そういうことなんじゃないでしょうかと私は思いました。
メイン声優の菅田将暉・広瀬すずはどうでした?
ぶっちゃけ広瀬すずの棒読み感がかなり気になりました(笑)特にトンボが止まるとこの件は
「広瀬すずってこんなに演技下手だっけ」
と耳を疑いたくなるレベル。去年の怒りの演技を観てる身からすると「本当どうしちゃったの?」って感じです。やっぱり、声優さんはプロに任せるのが良いんでしょうかね。
ただ、菅田将暉に関しては特に違和感はなかったです。むしろ中学生役なのに良く頑張れたなという印象。悪くなかったんじゃないでしょうか。
なずなは、なぜ典道に好きって言わなかったのか?
凄く気になったんですけど、オリジナルでは典道が50mに負けて祐介が誘われました。その時の理由としては、「好きだから」と言われるのに、典道が勝ったパターンではそれが言われませんでしたよね。
これってつまりですよ。未来を自分が望む可能性に改変できることを踏まえると実はなずなが本当に好きなのは祐介ってことになりませんか?
それを典道がIFの不思議な力で捻じ曲げて、自分が誘われるように改変したということになります。
実際、典道は一度も好きだとは言われてないですよね。しかも、砕けちった欠片の中には祐介がお祭りでなずなとデートしている可能性もあったことが描かれています。
なずなが本当は祐介が好き説!あると思います!
円形校舎の意味は?
舞台となってる学校があり得ない形をしていたのはどういうことなんでしょう。
円形校舎ってかなり珍しいですよね。しかも、円形校舎が2つ繋がる形で位置しています。おっぱい的な感じですね。
花火が丸いか平べったいかが問題になってるだけあって、そこと関係ありそうですが繫がりを見いだすには情報が足りない気もします。
円形刑務所パノプティコンの如く生徒を最も合理的に監視しやすいとかそんなことも思い付きましたが、そんな意味はさすがに考え過ぎですよね。
なんだったんだろ?分かる人がいたら教えてくださいな。
まとめ
評価サイトやSNSを覗いて見る限りでは、なかなかの酷評酷評の嵐ですね。ただ、自分はやはりそこまで酷い評価にはなりません。
これから色んなレビューが出てくる中で再評価されるんじゃないかなと思います。
ただ、楽しめない人がどういう層かというのははっきりしてるのかな。例えば、女性には不必要な性的表現が多いですよね。あと、青春的な要素がありつつもノスタルジーを刺激してくる要素もありで対象を絞り切れなかった感はあるのかもしれません。
なおこの映画の原作ドラマに関しては賞を取っているだけあって多くの業界関係者にもファンが多い素晴らしい作品のようです。
Twitterで流れてきたのですが現在U-NEXTでドラマ版が視聴できるそう。映画でがっかりだった人はこっちを観るのもありかもです。ちなみにこちらについても見終わったらレビュー予定。
「#打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」アニメ映画版劇場公開記念!伝説の傑作、#岩井俊二 監督によるオリジナル版を配信開始しました。劇場で見る前にも、見た後にも、是非!(みや)#打ち上げ花火下から見るか横から見るかhttps://t.co/7dd1Dr0Rin
— U-NEXT<ユーネクスト>公式 (@watch_UNEXT) 2017年8月18日
☟ドラマ版『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』を観たい方はこちら
この映画は結構余白の多い作品なのは間違いないと思います。メディアミックスもされていて、ノベライズやコミックも公開に合わせて発売されています。こういう作品は余白部分を補完するのにも役立ちますし、余韻を楽しむことも出来ると思います。
私はノベライズ版をポチりました。情報量が多いですしコミック版は完結してないみたいなので。
映画『東京喰種 トーキョーグール』感想 窪田正孝は二代目藤原竜也になれる逸材
2017年7月29日、実写映画『東京喰種 トーキョーグール/東京グール』が公開されました。アニメ化もされ国内はもちろんのこと海外での人気も非常に高い本作。公開初日に観てきましたのでその感想をお届けします。
(C)2017「東京喰種」製作委員会 (C)石田スイ/集英社
さてー!肉食系男子の立川あつです!
言わずと知れた大人気作品『東京喰種/トーキョーグール』ですが、個人的には漫画もアニメもあまりはまらなかったタイプです。なので展開としてはかなり序盤までしかしりません。
人気作品なのでチェックしときたいなぁとは思ってるんですが、いつの間にか今日になっていました・・・
一応、例のごとく公式サイトでしっかり予習して臨むことに。特に、原作のある映画作品はキャラクターは知ってるのが前提ってものもありますしね。
人物相関図を見てみる限りはでは、だいたい覚えてる感じ。ただ、キャストの中に悪い意味で一世を風靡してしまった清水富加さんもいました。
原作が好きでキャラクターにも思い入れがある人は、悪目立ちするような露出がある女優さんが担当するだけでぶっちゃけ嫌でしょうね。お気持ちお察しいたします・・・
個人的には配役として気になるのは蒼井優ちゃんですね。というのは、単純に好きだから(笑)自分の中では優ちゃんを見に行くだけでも価値があります。
前作は「アズミハルコは行方不明』という作品で主演でした。ただ、今回はキャラ的に前半だけですね。んー残念。
あとは、特段気になる情報はありませんでした。
まあ、なんとかなるでしょってことでいざ夏休みに突入している劇場へ!
朝一の回だったせいか夏休み中公開初日なのに思ったほど人入ってなかったですね。
あまり、実写には興味ないのかな…
※これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評の類ではなく思ったことをそのまま書き出しています。映画鑑賞後に友達とあーだこーだ言い合うような軽い気持ちで読んでもらえると嬉しいです。
感想(ネタバレあり)
やっぱりテーマが良い!深い!
いきなり映画に限ったことじゃないんですけど、東京喰種ってキャッチャーなストーリーなのに扱ってるテーマがめちゃくちゃ刺さりますね。
東京喰種の世界観では、人かグールかという種族としての差よりも個人差の方が圧倒的に大きい。それぞれに個性があって正義があるから、単純に二項対立で見ることができない。
当然のように両者に残酷な性格の持ち主がいて、正義に燃えているタイプもいる。中には葛藤を抱えながら生きているものもいる。
何か色々現実に当てはめて考えちゃいます。国内の政治的な対立、海外の宗教的な対立…本当にそれしか解決方法がないのかと憤りしか感じないことも少なくないですしね。
ただ、現実もこの東京喰種の世界とそう変わらないような気がします。
今作はそういった意味で、原作とは離れて一つの物語として完結していたんじゃなきでしょうか?
Jホラーっぽさが意外とマッチしてた
赫子のCGでの再現はかなり際立ってたように思います。キモいけどリアル…細かいところまで作りこまれていておどろおどろしさがハンパなかったです。この点に関しては漫画やアニメより良かったかも。
なんか既視感あるなと思ってたら、日本ではもはや昔ながらと言っていいグロ系ホラー的な演出そのままだったように感じました。
Jホラーっぽいグロの世界観が意外とマッチするもんですね。
若干グロ好きが入っている私には結構ストライクでした。流石に内臓は自粛されていましたけど、手や頭はバシバシ吹っ飛んでたわけであんまり意味は感じませんでしたね。
内心、もっとやれと叫んでました(笑)
実写としてはうまくいってたり下手こいてたり
正直、そこまで原作に思い入れがない自分にとっては実写としてうまくいってる方なんじゃないかと感じました。
カネキの厨二心をくすぐられるマスクも違和感なかったですし、全体的にはなにより窪田正孝さんの演技力も素晴らしかったですね。あの葛藤と慟哭。二代目藤原竜也を襲名してもいいんじゃないでしょうか!
全体的にキャラクターのビジュアルも悪くなかったと思います。佐々木希は文句なしに美しかったですね。ただ、出番が少なすぎて美しさの無駄遣いだろと思いましが(笑)
個人的に好きな蒼井優ちゃんもやっぱ可愛い。結構ハマってたんじゃないかな。隠キャ(自分のこと)が好きそうな清楚系ビッチ感でてちゃってましたね。
しかし、ちょっとCCGの二人がコスプレっぽかったかなと。これは、まあ仕方ないですよね。キャラクターや衣装がちょっと現実離れしてるので。あと、子役の外ハネの髪型も気になった。
あとは、やっぱ漫画やアニメとどうしても差が埋められないのは赫眼ですよね。実写だと目が小さくて…。気になったのはそのくらいです。
エンディングの世界観が最高にマッチしてる
予告編からずっと気になっていたんですけど、エンディング凄く良かったですね。なんか悲哀に満ち溢れていてこの映画の世界観とすごくマッチしていたように思います。サビの部分でガラッと曲調が変わるところなんか鳥肌が立ちました。
というか、そういうの関係なくシンプルにいい曲で思わず聞き入っちゃう感じ、余韻だけでお腹いっぱいです。
恥ずかしながらはじめて聞いたアーティストさんなんですが、illionというんですね。うん、読み方はわかりません(笑)
曲名は「BANKA」これは挽歌からきてるんでしょうね。ローマ字であることになんか意味があるんでしょうか。
これはサントラゲットしなきゃ始まらないやつですね。私は、早速ポチっちゃいました。
さいごに
先日は、銀魂そして今回は東京喰種と人気漫画の実写化が続きますね。しかも、このあとにはジョジョやハガレンも続くという…。
ジョジョの方なんて私が使っているレビューアプリでは、公開前から2点代という滅多に見ない数字を叩きだしています。たしかに、予告見るだけでもコスプレ感半端ないですしある程度しょうがないのかな(笑)
そんな中で、本作はやっぱり成功の部類なのかなと改めて思いました。そして、出家した方に関してはこれが商業作品最後の出演になっちゃうんでしょうか。すこし寂しい気もしますが、鑑賞中もちらちらそのことが頭に入ってきて集中力が途切れたのは私だけではないと思います…。
今作もそうですが、『暗黒女子』なんかを見ても凄く個性的でいい女優さんなのは間違いないので残念ですね。
映画『君の膵臓をたべたい/キミスイ』感想 恋のようで恋じゃないせつない関係性の二人
2017年7月28日、実写映画『君の膵臓をたべたい/キミスイ』が公開されました。君の膵臓をたべたいという衝撃的なタイトルに反して泣けるストーリーになっていることからティーンから絶大な人気を誇る本作。公開初日に観てきましたのでその感想をお届けします。
(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社
さてー!砂肝大好き、立川あつです!
初めてタイトルを見たときは「君の膵臓をたべたいってなんやねん」と衝撃的だった記憶があります。確か、本屋さんで平積みになっていたんだっけか。
なんかオドロオドロしい感じがしたので、人気があるのは知ってたんですが敬遠していた作品です。あと、朝の読書で中学生が読んでいる本のランキングに入っていたので、子供向けなのかなという印象もありました。なので私は原作未読。
しかし、プロモーションではサラリーマン限定試写会なんてのも行ってたようなので、映画は大人でも楽しめるように作っているようでした。
ファンも多く期待値も高い作品なので、一応予告動画や公式サイトもしっかり予習。
月川翔監督の作品は『君と100回目の恋』という作品を見たことがあります。「正直、あの感じでキラキラされると辛いなぁ」と身構えてしまって、ファンの方達とは違いかなりハードルが下がりました(笑)
脚本と音楽は『僕は明日、昨日の君とデートする』を手がけていた方のようです。こちらも見ていたので映画のテイストはだいたい予想できました。アラサーの私には辛いかもと・・・
まあ、あまり期待せず原作も知らないので「フラットに観られるのは悪くない傾向だ」と開き直っていざ劇場へ。
平日のお昼上映の回でしたが、座席は半分ほど埋まっていたのでまあまあの客入りなんですかね。ただ、ややカップルが多かったので肩身が狭かったというのは内緒です。
※これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評の類ではなく思ったことをそのまま書き出しています。映画鑑賞後に友達とあーだこーだ言い合うような軽い気持ちで読んでもらえると嬉しいです。後半に語りたいポイントも用意していますので、思うところがある人はコメント欄よりメッセージを残して頂ければ返信しますね。
感想(ネタバレあり)
ひたすらかわいい女の子に振り回されたい人生だった
というのが、隠キャとしてひたかくしにしていた妄想だったわけですが、まさにそれを実現してくれてるような映画になっていましたね。
私はひたすら本を読んで殻に閉じこもる【僕】の中に自分自身を重ねられたので、すぐ感情移入できました。(なんか映画の中に自分を見つけられると嬉しいですよね。邦画はそういう作品が多いのが良い!)
そして、主体性のない【僕】をぐいぐい引っ張っていく人気者で明るい【君】。完全にストライクなんだよなぁ。これが。(年齢バレそうだけど、アニメだと『涼宮ハルヒの憂鬱』のハルヒと重なる部分も。ただ、こっちは変人で人気はありませんがw)
女子が溢れるスイパラに連れていかれるのはちょっと辛そうでした。私もあそこに自分が行くということはいまだに想像したくない・・・。
ただ、お泊まり旅行に連れ出されたりそこで無理やりゲームに付き合わされたり、やりたいことリストの彼氏以外といけないことをするに振り回されたり・・・はっきりいって全然嫌じゃないです。むしろ、振り回されたい。
それくらい強引さがないと自分自身誰かと仲良くすることはできないですからね。
この作者、隠キャの心理を完全に掌握してるなと怖くなりました(笑)
というか、カップルのためでもなくティーンのための作品ではなかったとすら感じます。この映画は青春時代を隠キャとして過ごしてルサンチマンに凝り固まったアラサー男の救いですよ。本当に。
サラリーマン限定上映をしていた理由はこの部分でしょう。
気持ちの良い裏切りにホッとする
レビューなんかを見ていてもこの映画はセカチューと比較する意見が非常に多かったように思います。実際、ヒロインが病気で死んでしまうことや年齢、青春要素などなどいろいろ類似点がありました。
というか、「それ完全にセカチューのこと言ってんだろ」ってシーンもありましたよね(笑)
ただ、決定的に違うのは病気につきものの悲壮感溢れる展開がほとんどなかった点。
てっきり病気で最期を迎えるのは確定だと思っていたので完全に裏切られました(一応伏線は張られていましたが鈍感なのでいつも伏線には気づかない・・・)
しかし、これはある意味ホッとする気持ち良い裏切りだったかなと思っています。膵臓の病気はゆっくり衰弱していくそうですが、それでもそんな姿は見せられたくないってのが本音です。感情移入してるとなおさら。
セカチューその他の難病を扱う映画でこりごりですね。はい。
通り魔に刺殺されるというあっけない最期には賛否あるのかと思いますが、個人的には悪くない展開だったのかなと思います。
映画オリジナルの12年後の方が泣けた
多くの人が涙を流したのは共病文庫を【僕】が読んで、どういう気持ちで【君】が【僕】と接していたのかが明らかになるシーンなのかと思います。
実際そこも感動的でした。
ただ、自分には原作にはないという12年後の手紙を見つけてからのシーンの方がぐっとくるものがありました。
というのは自分の場合、どうしても自分と【僕】とを同一視しているからなのかと思います。
劇中で「白状すると僕は、君になりたい 人を認められる人間に 人に認められる人間に」とメールで伝えようとするシーンがありましたよね。これってまさに殻に閉じこもってる自分のような人間の本音なんですよ。
好きで人と関わらないようにしてるように装っていても、本音では誰かを認めたい認められたいと思っているものです。
殻に閉じこもっているのは防衛本能のようなもの。どうせ【君】ようになれないなら自己完結の自分を演じている方が楽だと思い込んでいる状態なんでしょうね。(イソップ童話の酸っぱいブドウの話に似てるかも。どうせ手に入らないならそれは酸っぱいに違いないと考えて諦めてしまう)
だから、自分にとっては12年後その殻を破って【僕】が「友達になってください」と友人に伝えたシーンの方が泣けました。というか号泣ですね(笑)
自分にはできないことを変わりにやってもらったような気がします。溶け出すようなというか、正にカタルシスを感じるシーンでした。
観終わった人と語りたい気になったポイント
【僕】の名前はなんで最後まで出てこなかった?
【僕】の名前がハルキだったことが最後の最後に明かされるわけですけど、これにはどんな意味があったんでしょうか。【僕】が【君】を桜良と呼ばない理由は語られていましたが、それって別に【僕】の名前そのものを最後まで隠しておく理由にはなりませんよね。
ちょっと深読みかもですが私見を一つ。劇中で「桜は散ってもすぐ蕾になって次の春を待ってる」という桜良の言葉があったと思います。これはつまり、桜良はハルキの中で生き続けることの比喩になっているのかなと。
それに気づかされるのが最後の方が印象的ということでしょうか。確信はないけど、そんな気がしました。
『君の膵臓をたべたい』の解釈は?
正直私は観終わった後でも、ここまで刺激的なタイトルを使わないでもいいんじゃないかと思いました(笑)みなさんはどうしてこのタイトルになったと思いますか?
膵臓を食べることは病気を良くするっていう迷信の他に、その人の魂を宿して生きて行くみたいな意味もあるんでしたよね。
実際、ハルキも桜良も共通してたのは「お互いのようになりたい」「お互いの中で生きていたい」という気持ちでした。
ただ、どうもピースが抜けたような違和感がまだ残ります。私だけでしょうか?(笑)
『星の王子さま』の本の意味とは?
ハルキが桜良から借りた本。劇中では間違いなくキーとなる役割を最初から最後までになっていましたよね。ただ、おそらくこれが『星の王子さま』であった理由があると思うんです。
私はこちらの作品も未読なのでそれがどういう意味を持つのかはわかりませんでした。
原作ではしっかり説明があるんでしょうかね。これだけ、ストーリーの中にしっかり意味を込めて作られている作品なので、きっとなにかあるはず。一応原作小説も読むつもりですが、わかるという方がいたら是非聞かせてもらいたいです。
最後に
最近、ブログの更新を完全にサボっていましたが、泣けるような映画を見るとなにか書きたくなってしまいますね。
評論家ではないので、演技がどうこうとかこのシーンはオマージュでとかそういう話ができないのが寂しいところです。
今回のように予習では期待値が下がってもいざ見てみると想像以上にハマる作品があったりするから映画鑑賞はやめれません。
私は帰りにパンフと原作小説もゲットしてきましたので近日中に読了したいと思います。その感想も時間があったら書こうかな。
パンフの他にオフィシャルガイドもあるみたいですね。そっちもポチっとくかな。
映画『愚行録』感想/「日本は格差社会ではなく階級社会」だという言葉は自分を写す鏡であるだけかもしれない件
妻夫木聡、満島ひかりの共演で貫井徳郎によるミステリー小説を映画化した『愚行録』の感想/レビューになります。 羨望や嫉妬、駆け引きなど、誰もが日常的に積み重ねている「愚行」が複雑に絡み合っていく様を描いたミステリーを描く作品です。
2017年2月18日(土)公開 / 上映時間:120分 / 製作:2017年(日本) / 配給:ワーナー・ブラザース映画=オフィス北野
さてー!
愚か者の代表、立川あつです。
仕掛けられた3つの衝撃!という言葉に釣られて劇場に足を運んできました。
そういうことだったのかと思わず膝を打つような作品ってなんか良いですよね。
映画の一つの醍醐味ではないでしょうか。
さらに、今作では主役級の役者さんが多数出演する作品で、邦画が好きな方は特に注目していた方も多いと思います。
しかし、期待したり楽しみにしたりそういった類の作品ではありませんでした。
はっきり言って、嫌な気持ちになります。(笑)
なので、エンタメを求めて観に行くというのは避けた方が良さそうです。恋人同士や家族で観ても、お葬式の後のような雰囲気になって劇場を後にすることになります。
そういった意味で、閲覧注意の映画なので気をつけてください!
※これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことを書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!
ハイライト
ある家族を襲った凄惨な殺害事件。その被害者である田向家は、エリートサラリーマンの父親に美しい母親、礼儀正しい娘、という誰もが羨む理想の家族であった。 それから1年、週刊誌の記者・田中(妻夫木聡)は、迷宮入りした事件の真相に迫ろうと改めて取材を開始する。一方で、田中自身にも妹が育児放棄による児童虐待の罪で捕まるという問題を抱えていた。
殺害された夫・ 田向浩樹 (小出恵介) の会社同僚の渡辺正人 (眞島秀和) 。妻・友希恵 (松本若菜) の大学同期であった宮村淳子 (臼田あさ美) 。その淳子の恋人であった尾形孝之 (中村倫也) 。 メモを片手に次々と関係者から証言を集める中で、理想的な夫婦の外見とはまったく違った実像が浮かび上がってくる。
田中は、その内容を新たに掲載すると記事を読んだ大学時代に浩樹と付き合っていた稲村恵美 (市川由衣) から、犯人を知っているという連絡を受ける。稲村から話を聞いた後、さらに宮村からも夏原に人生を壊された、つまり犯人の可能性がある人物を思い出したという連絡が届く。「その人のようになりたくない」と語る宮村の話を聞く田中。しかし、その手にはもう取材に必要なメモ帳は握られていなかった…。
ネタバレ感想
印象的な冒頭シーン
私は、冒頭のバスの中から始まるシーンがかなり印象に残っています。
おじさんにお年寄りに席を譲るよう促された田中は、バスの中で盛大に転び降りた後も足をひきづりながら歩く。それを見てバツの悪そうにするおじさんを乗せたバスが通り過ぎるのを確認すると、そこからは普通に歩きだす…。
なんという愚かな行為。はっきり言ってこんなの単なる当てつけですよ。
本来、お年寄りが近くにいたらすぐ降りるのでと言って席を譲れば良いじゃないですか。
田中の行為はまさに愚行と言って良いでしょう!
と盛大にディスってみたのですが、実は私自身、同じような妄想をしたことがあるとここで打ち明けたいと思います。(笑)
田中は、私です。
妄想をしている時は、特に愚かだと自覚はなかったのですが、こうやって客観的に見ると明らかに愚行ですね…。
言い訳ではありませんが、決して席を譲りたくない訳ではないんです。そもそも疲れて座ってたいと思う時以外、座らないですし。
ただ、何だか偉ぶって促してくる相手に対しての反発があるだけで…と言ってみても愚かであるこに変わりありませんね。
あっ、もちろん実際にやってる訳ではないですよ。今のところ、思い留まってはいます。(笑)
正直このシーンには、はっさせられました。
私だけでしょうか?私だけでしょうね。たぶん。
3度の衝撃よりも胸糞悪いが勝ってしまう件
この映画の公式ホームページや特集を読んでいると、3度の衝撃的なシーンがあると強調されています。
ただ、正直に言って衝撃的な事実よりも胸糞悪さの方が勝ってしまって、あまり驚くことはできませんでした。
去年だと「怒り」が胸糞!衝撃的な事実!ということで話題になりましたよね。こちらは、まだ若干の救いもありました。
しかし、今作ではそういった救いはなく、暗い雰囲気からひたすら暗闇に落ちていく感じがします。
ただただ、胸が苦しくなってしまいました。
観ている時はあまり意識出来なかったんですが、衝撃的な事実とは一体どれだったんでしょうか。
- 田中が、宮村を殺してしまう
- 妹の光子が真犯人であったこと
- 光子の子供の父親は、兄であったこと
振り返ってみるとこの3点でしょうか。おそらくそうですよね。
しかし、伏線とそこに至るまでの助走のような展開があるので、やっぱりそこまで衝撃的という感じではありませんでした。
何より、真相が明らかになるに連れて、嫌な気持ちも加速していきそっちの方がどうしようもなく心を支配してしまいます。
イヤミスなんて言葉が最近流行り出していますが、正にそれ!閲覧要注意です。
人にはオススメ出来ない作品です。
他人は自分を写す鏡
自己啓発書に良くでてくる印象の「他人は自分を写す鏡」という言葉。
正に、この言葉を形にしたよう映画だったように思います。
田所も夏原も周りをモノのように利用する人格的には、褒められない人物です。
田所の同僚・渡辺はあんな良い奴がと涙をこぼす訳ですが、それは女を利用することを悪いと思わない人格の持ち主だからこそ、そう思えたということになります。
客観的にみたら、両方ただのクズですよね。(笑)
宮村から見た夏原もかなり偏った見方が反映されています。「日本は、格差社会じゃなくて階級社会だ」という言葉からは、自分がそのように周りを見ているということが反映されています。
劇中では、大学内の人たちをお金持ちの内部生とそれ以外に分けて、内部生とつるんでいる夏原を嫉妬しています。一方、光子は羨望の対象だったようです。
この違いに関しては、自己肯定感というかプライドに関係してきているようでした。プライドが高い宮村は嫉妬し、虐待の経験から自分に自信を持てない光子は羨望することになるということでしょう。
外から見ると、「金持ちやスクールカーストなんて意識しないで自分の好きなようにやれば良いのに」と思っちゃいますよね。
とかっこつけてはみても「気持ちは分からなくはないか」と思うところもあります。誰だって輝いて見える人たちと仲良くしたいでしょうしね。
まあ、階級とまで言い切っちゃうのはかなり偏ってますけど。。。
映画を観た人と語りたい気になったポイント
稲村恵美の子供の親は一体誰なのか
赤ちゃんを連れて取材を受ける稲村ですが、最後の方に「似てきたでしょ?」と田中に尋ねて切り替わる意味深なシーンがありましたよね?
これは、普通に考えると田向との間にできた子供だということを示唆したということで良いんでしょうか。
愚行録の話のテイストから言っても、2番目の恋人という話の流れからしてもそうだと思うのですが、だとしたらより一層胸糞が悪い話になりますよね。
あなたの「あるある」な愚行は?
「愚行あるあるを曲にのせて歌っても良いですか?」というのは、この映画の雰囲気に合っていないので辞めておきます。笑
愚行の経験がないという人は、おそらく世の中に存在していないですよね。私自身、妄想ではありますが冒頭のシーンと全く同じことを考えたことがありました。
この映画では、そんな現実世界では絶対人には言えない愚かな行いを客観的に描いているように感じました。
ひょっとしたらみなさんも「こんな人周りにいる」あるいは「自分自身思い当たるところがある」なんて愚行があったんじゃないでしょうか?
もし、あればそれがどんな行いか、ここだけの話教えて欲しいです!ってこれもひょっとして愚行でしょうか?笑
なんで妹は育児放棄をしたのか?
最後に、妹・光子の子供の父親が兄であることを示唆してこの映画は、幕を閉じました。最後まで一貫して胸糞悪いですね。
近親相姦に関しては賛否あって当然ですが、傷ついて心の拠り所のない光子が唯一信用している兄を頼るというのは、責められないことのようにも思います。
ただ、それが兄の子供だったとして光子が育児放棄をする理由はなんだったのでしょうか?
その原因となる確信が、この映画の中では描かれていなかったような気がしています。
みなさんは、わかりましたか?原作を見ればわかるのか、単純に私が見逃していたのかわかりませんが、その点が気になりました。
※映画をどう見たかは人それぞれの解釈があると思います。みなさんの意見を聞かせていただけるとありがたいです!
まとめ
監督を務めている石川慶氏は、海外の映画学校を出ている方だそうです。その割に、王道の邦画サスペンスらしい作品だったように思います。
光子の不幸を描くときの手が出てくるところなんかは、いかにもな日本ホラーっぽかったり。
ひたすら胸糞悪い映画というのは、日本だと「告白」や「怒り」もそうですし、海外だと「ファニーゲーム」や「メメント」など一定数あり、ひとつのジャンルとして確立されているのかもしれません。
ただ、いつ、誰と見るのかに関しては、かなり慎重になる必要がありそうです。
間違いなく、家族向けや恋人同士で観るタイプの映画ではないと断言しておきます。
愚行録の原作小説をチェック!
私は、まだ原作を読んでいないですが、映像化不可能と言われるようなインタビュー形式で書かれている小説になっているようです。
映画と小説というのは一緒にできないものです。実際、今回の映画化にあたって削らなければいけなかった内容、描写もかなりあるでしょう。
私自身、光子が育児放棄する理由を掴みきれませんでしたしね。そういった内容も原作を読めば見えてくるかもしれません。
気になる方は是非チェックしてみてください!
劇場版『ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール- 』感想/SAOのオールスター共演!ストーリーを追うだけの映画の時代は終わっていた件
人気テレビアニメの劇場版『ソードアートオンライン/SAO -オーディナルスケール- 』の感想/レビューになります。全世界シリーズ累計1900万部発行の大ヒット小説を、原作者・川原礫が自ら書き下ろした完全新作ストーリーで映画化した作品です。
2017年2月18日(土)公開 / 上映時間:119分 / 製作:2016年(日本) / 配給:アニプレックス
さてー!
ARへの期待感がハンパない、立川あつです。
私は、テレビアニメのシリーズをかなりガッツリ見ていたので、めちゃくちゃ楽しみにしていた作品です。
といっても、好きなのはアインクラッド編だけで1期のそれ以降は1回しか見てないし、2期に至っては第4話くらいまでしか観ていない始末です。
スカルリーパーとのバトルのとこが特に好きなんですよ。あの、仲間が一撃で死んでいく絶望感。。。最高です。かといってそのあとのラストは、イマイチ響かなかったんですけどw
かなり熱いファンも多い作品なので、そんな状態で観に行ってしまってすいませんということだけは、一応謝っておきたいと思います。
といった感じ保険もはったところで、劇場の話に。
まず、やばかったですね。何がやばいってレイトショーにも関わらず完全に満席でしたよ!
初日だからということもあると思いますが、さすがに夜遅くの回まで満席にしちゃうあたり原作人気の高さがひしひし伝わってきてきました。
そして、やや暑い。笑
今日は、比較的2月にしては暖かい日だったといえ空調に気を使っているはずの映画館が、暑かったんですよ。
SAOファンはやや体温が高いらしいということを肌で感じましたね。うん。
そして、映画の内容自体も実際かなりあついものでした。
東京の至るところで始まるARを利用したバトルシーン、ARアイドル・ユナの歌声、オーディナル・スケールというゲームに隠された陰謀、そしてファン感涙間違い無しのオールスター共演。
特に、バトルを鼓舞するようにはじまるユナの歌は、本当に胸熱でしたよね!!!
これは、サウンドトラック購入案件。劇場を出た瞬間に、アマゾンでポチっちゃいました。
とにかく、きっちりファンの期待に応えてくれるような作品になっていたと私は感じました。ファンなら絶対劇場に足を運ぶべきですよ!
後半に、映画を見たひと語りたい「気になったポイント」をまとめていますので、暇な方は是非意見を聞かせてくださいね。
※これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことを書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!
ハイライト
革新的マシン「ナーヴギア」の開発から4年。VR(仮想空間)世界へのダイブ機能を排除した代わりに、AR(拡張現実)機能を最大限に広げた最先端ウェアラブル・マルチデバイス「オーグマー」が発売された。オーグマー専用ゲーム“オーディナル・スケール(以下OS)“は人気を集め、帰還者学校の生徒には無料で配布されるこのデバイスにアスナたちは夢中になっていた。しかし、VRへの思い入れが強いキリトはあまり乗り気ではなかった。
ある日、OS内でのバトルにアインクラッドの階層ボスが出現するという噂を聞きつけた二人はバイクで現場に駆けつける。AR(拡張現実)アイドルとして人気を博す《歌姫》ユナが歌う中、アスナは、OS内で高い《ランク》を誇っている謎の青年エイジと共に第10層ボスを撃破する。代々木など次々と開催されるイベントに出現するアインクラッドのボス。そこに参加する風林火山のメンバーは、次々とエイジに襲撃されてしまう。
クラインと連絡がとれなくなったことを不審に感じたキリトは、ユイと共に調査に乗り出す。途中、謎のフードを被ったAR幽霊を目撃するトラブルはあったものの、ユイのデータから次の階層ボス出現場所を特定することに成功する。リズ、シリカと共に攻略に向かうアスナであったが、なぜかそこには法則を無視した第91層ボスが出現する。アスナは、シリカを守って攻撃をうけるが、その際アインクラッドでの恐怖体験がフラッシュバックしSAOでの思い出をすべて失ってしまう。
一連のアインクラッド階層ボスの出現はSAOサバイバーの記憶を奪うことだと気付いたキリト。何度かキリトの前に現れていた幽霊の指差す方向がオーグマーを開発した大学であることを突き止め、記憶喪失との関連を追求する。確信は得られなかったものの教授の娘は、SAOの犠牲者・悠那であることが判明する。
良い思い出ばかりではなかったと語るクラインの言葉に揺れるキリト。しかし、SAO時代に天体観測をして指輪を渡すという二人の約束を叶えるために、アスナの記憶を取り戻すことを決意する。AR幽霊のアドバイスもあり、キリトはなりふり構わず一人でボス攻略に奔走し急激にランクを上げていく。
そんな中、帰還者学校に通う生徒が無料招待されているユナのライブイベントが始まる。そこで、決着をつけるべくキリトはエイジと対峙し激しいバトルを展開。アシストデバイスを使っていることを見抜いたキリトは、それを引きちぎり勝利かというところで教授の謀略を聞かされる。一方、会場ではユナの歌が終わると共にアインクラッド上層部の強敵が出現し始めていた。
SAOサバイバーが記憶を奪われるのは、犠牲となった娘・悠那をARを利用して蘇らせるためであった。オーグマーが帰還者学校に無料配布されていたのも、ユナのライブに招待されていたのもすべては、ライブ会場にいるSAOサバイバー達の記憶をスキャンするため。その際、脳にダメージを与え死に至らしめる可能性があるが、それを知らないライブ参加者は何も知らないまま次々とバトルへと参戦していく。。。
ネタバレ感想
ストーリーを追うだけの映画の時代は終わっていた件
映画はストーリーを追いかけるものだという時代があったのか定かではありませんが、この作品を期に音楽にもしっかり興味をもって見ようと決意しました。
ARアイドルというおそらく、日本にしか生まれないであろう最先端の存在。正直、普段からあまり音楽を聞かないので全くノーマークでした。
映画では、BGMが多様されるというのは当たり前で、音楽が強調されるものも数多くありますよね。ただ、ちょっとメタ的に観ると「もし自分がストーリーの中にいれば音楽かかってるわけないしな」とか、冷めた目で見てしまうこともあったわけですよ。
ただ、この設定ならその場に自分がいたとしても、音楽が流れてるわけですからね。冷めようがないです。
この点だけでも、結構斬新でした。
そしてしょっぱなから、第10層ボスとのバトルシーンでのユナの歌声に、戦闘意欲をかきたてられてしまう私。
恥ずかしながらアラサーでやや年齢層的に浮いているのにも関わらず、かなり熱くなって完全に前衛に立っている気になる私。笑
「職業は、気持ち的にタンクやってます!」と叫びたくなる衝動を抑えつつ、音楽の作り出す映像への没入感に浸っておりました。
冒頭の十数分間のこの展開で私は、完全に入っちゃってましたね。ストーリーに。そして、ファンになっちゃってましたね。ユナちゃんに。
きっちり、劇場の中でドームコンサートまでやってくれるんだから、ファンになる甲斐があるってものです。
シリカちゃんがカバーしていたアイドルアイドルしていた曲も良いですが、私はやっぱ戦闘中に流れる「longing」という曲が気になっています。
いやー!早く届かないかな。佐川がんばれ!
アインクラッド編の余白を埋めてくれるのがありがたい
面白いんだけど、いかんせん余白の多いアインクラッド編。他の階層ボスにはどんなキャラがいたのかとか、主要メンバーじゃない人たちのストーリーも気になるところでした。
この映画では、ストーリーはあくまでアインクラッドの延長にあるような作りで、テレビアニメでは出てこなかったボスキャラが多数出現してくれましたね。ただ、最初の侍以外はあんまりカッコ良いキャラいなかったなぁ。
さらに、積極的に戦うことができなかったエイジ、好きな歌を披露して周りを元気づけながらも圏外へでて死んでしまった裕那が新しく登場しました。
当然、戦えなかった人たちもいたし、戦おうとして散っていったひともいるといことがしっかり描かれていました。
この意味ってすごく大きいなと私は感じました。
というのもSAOって、もはや「俺TUEEEEE!!!」の代名詞的な作品になってしまってるじゃないですか。笑
それはそれで悪いところだとは言いませんが、それでもやっぱどっかでバランスをとらないとくどくなっちゃうんですよね。
そういった意味で、相対的にテレビアニメ版の完成度高めるような作品にもなっていました。
今回の映画でもまだまだ余白だらけで、できれば全部の階層のエピソードを知りたい!という気もするんですけど、それだと逆に作品としての完成度は落ちるんでしょうね。
おそらく、余白が残ってるくらいの方が色々想像できるし、ひとの数だけエピソードが残されてるんだという期待感のようなものがある方が楽しみがなくならなくて、良さそうです。
オーグマーに隠された陰謀も嫌いじゃない
バトルや音楽などいろいろ注目ポイントがあって、おそらく陰謀の部分について語るひとは少ないのかなと思っています。
SNSなんかを見てもあまり触れられていないですね。
けど、私は唯一うるっときたのがこの陰謀が明らかになるところでした。
正直、印象ではあまり血が通っているようには見えない教授ですよね。
コネを使って手に入れてプレゼントしたVRマシン。娘によく思われたいという愚かさによって、殺してしまった自分を責める姿はなかなかぐっとくるものがありました。
主人公やヒロインではなく、こういった親心みたいなところに感動してしまうのは、年のせいでしょうか?笑
けど、実際責められないんですよね。子を愛する親の気持ちなので。良いか悪いかでいったら悪いに決まってるし、なんなら極悪なわけですが責めることはできず、ただただ悲しくなってしまうという。。。
私は、泣けた分だけ追加料金を払っても良いと思うくらい、泣けるシーンが好きです。なので、この隠された陰謀。個人的には好きでした。
効果音が全然SAOじゃない!
音楽とは全然違うんですが、効果音についても触れておきたい。これは、かなり重要なポイントだと思ったので。
SAOでは、やっぱりゲームであってゲームでしかないので、当然効果音はゲーム用のものなんですよね。
ソードスキルを貯めるキュイーンという心地よい音は、アインクラッド編では何度となく聞きました。
ただ、それがARの世界であるせいか効果音が作られたデジタル音ではなく、かなりリアルに寄せられていたように感じました。
鉄と鉄がぶつかりある音。爆発音。VRでの音とは明確に違う形で作られたものでしたよね。
まあ、それだけなんですけどこれが、二次元アニメなのに妙な現実感を体験出来る理由の一つなのかなとも感じました。
映画を観終わった人と語りたくなる気になったポイント
キリトはなんでアスナの親に会いたくない?
アスナのおっぱい枕…イチャラブシーンは、ひとつの見どころでしたよね。アインクラッドでの約束。リアルで流星を見るときに指輪をプレゼントするという事は、現実的にはプロポーズに近いものを意味していると思います。
ただ、いかんせん解せないのが親に会うということになると渋るキリトの態度。正直、若干の不快感を持ってみてしまっていました。
結婚まで考えているという二人なら、親に会うのは当然なわけで「なにお茶を濁すような言い方してんだ」と思ったのは私だけでしょうか?みなさんはどう感じましたか?
第100層ボスは明らかにチート設定だった?
この映画でのクライマックスはなんと言ってもラスボスとのバトルですが、若干気になったのがチート的な強さ。中でも、ヒールはSAOのスキルだけでは攻略できない設定だったように思います。
シノン達がいなかったら、SAOには確か飛び道具がないので撃ち落とすことができないですよね。
SAO参加者だけでは、攻略できないはずのボスキャラが登場したのは「アニメシリーズとの一貫性がないんじゃ。」と気になりませんでしたか?
- 映画を盛り上げる為のご都合主義
- ゲーム製作者のカヤバは、自分が代わりを務めるつもりだったから攻略できないチート設定にしていた
- そもそも、アインクラッドは攻略不可能なゲームだった
いろんな可能性がありますが、個人的には2番目だったと信じたいです。笑
ラスト/エンドロール後の次回作の示唆に関して
エンドロール後、SAO will returnで幕を閉じる。これは、次回作の告知と考えて良いものと思われます。
思われますというか、思いたい。切実に。笑
教授はどこか地下研究所のような場所に連れて行かれ「ラース?(覚えてないw)」という、なんらかのシステムの運用を任されることにったようです。
カヤバアキヒコを生んだゼミの教授ですからね。ラスボス感が半端ないです。ただ、まだ映画になるのかテレビアニメになるのかは、確定してなさそうです。
もし、続編ができるとしたら、みなさんはテレビアニメが良いですか?劇場版が良いですか?
個人的には劇場版ですが、やっぱテレビアニメの方が長期的に楽しめるし、そっちを期待している人が多いし現実的なような気がします。
※解釈は、人それぞれなので色んな意見を聞きたいです。「自分は、こう思う!」で構いませんのでコメント残していってもらえると有難いです。もちろん、ここで挙げられているポイント以外にも気になったところがあれば教えてください!
まとめ
最近は本当に劇場体験向きの映画が増えてきたなと思います。
この作品ももちろんそうで、とくに音響が映画館の設備で聞くのか家のテレビのスピーカーで聞くのかで全然違う印象の作品になるかもしれません。
是非、劇場に足を運んでみてください!
本来、最後のオールスター共演のところが一番の盛り上がりなんですが、そこはあえて書きませんでした。
というのも、レビューサイトでみるとサプライズ登場するキャラがいるみたいなのですが、2期の途中までしかみていない私には認識できなかったからです。笑
一旦、テレビシリーズを全部見返して、その上でもう一回劇場に行くつもりです!そのうえで、クラマックスは追記しようと思います。
もう一度「ソードアート・オンライン」を復習しよう
映画化に合わせて、電撃stationにて前編ソードアートオンラインの特集をやっているみたいです。一期二期通じてのバトル特集から映画の情報、様々なコレクターズアイテムまでついて1000円程度なのでお買い得なのではないでしょうか。劇場版の予習、復習に是非!
映画『相棒-劇場版IV- 首都クライシス 』感想/さすが社会派エンタメ!これぞ相棒!
水谷豊が主演を務める人気テレビドラマ「相棒」シリーズの劇場版第4作目の『相棒4/相棒-劇場版IV- 首都クライシス』の感想/レビューです。日本に姿を現した国際犯罪組織の大物を、卓越した推理力を持つ主人公、杉下右京ら特命課の刑事たちが追いかけるクライムサスペンス。
2017年2月11日(土)公開 / 上映時間:120分 / 製作:2017年(日本) / 配給:東映
さてー!
バディ映画大好き、立川あつです。
実は、私。この『相棒』シリーズほとんど観たことがありません。
話題になっていたseason5第11話の「バベルの塔」やseason9第8話の「ボーダーライン」、数々の賞を獲っていた『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』を観ているくらいです。
長年愛されているテレビドラマシリーズというのは、キャラへの愛着があるかないかで全然見方が変わってくる作品になります。
そんな中、劇場版だけちょろっと観に行くというのはファンの人からすると怒られそうな気すらしますが、私はいわゆるバディ映画が大好物なので思い切って公開初日に観てきました!
初日の一発目の上映のためか、劇場は満席!年齢層としては、やや高齢の人が多めかなという印象でした。
さすが、長年やっているシリーズものだけありますね。
内容はというと、バディものという二人を強調した作品ですが、何よりも壮大なスケール感に驚かされました。
コアなファンはもちろん、シリーズを全くしらない初見でも楽しめるように作られているので、気になる方は是非劇場に足を運んでみてください!
ネタバレ
ハイライト
7年前、英国で日本領事館にて凄惨な集団毒殺事件が起こり、その唯一の生き残りだった少女が国際犯罪組織によって誘拐されていた。そして現在。国連犯罪情報事務局・元理事のマーク・リュウ(鹿賀丈史)が、レイブンを追って香港から来日。特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、案内役としてそのリュウに同行していた。その矢先、リュウの部下が、「天谷克則という男を調べてくれ」というメッセージを残し、首に黒い羽のタトゥーを入れた男に射殺される。
そしてある日、外務省のホームページに7年前に誘拐した少女=鷺沢瑛里佳の現在の姿が公開され、「大勢の人々が見守る中で、日本人の誇りが砕け散る」という意味深なメッセージと共に約9億円の身代金が要求される。誘拐事件の全貌が明らかになって、対応をせまられる政府はこれをテロと断定。特命係の2人は独自に動き、過去のメンバーやリュウと連携しながらバースを追い詰めていく。そして、ついにアジトを突き止めるが瑛里佳を残して、すでに逃げられていた。
様々な思惑が交錯する中、リュウが被害者の一人となった異物混入事件の物証から、犯行グループが50万人分の致死量がある毒物を所有していることが判明。目的は、東京・銀座に50万人以上の見物客が集まる世界スポーツ競技大会の日本選手団の凱旋パレードへの無差別大量テロだった。現場に駆けつけた二人は、監視カメラを狙撃する男を格闘の末、確保する。真相に近づきつつあった右京らは、ついにレイブンを屋上で追い詰めることに成功するが…。
ネタバレ感想
映画らしい壮大なテーマ
扱っている題材や隠されたメッセージ性は「これぞ映画」って感じな壮大なスケールで描かれている作品でした。
ある意味、随分と大風呂敷広げたなというのが観ているときの印象で、なんだか盛大にお金をかけて撮った海外ドラマのような感じでしたよね。
というのも本来、「日本人というだけで女子供関係なくテロの標的になる」というのは、あまり実感できないことです。
しかし、まさにそんな日本人的な感覚に対して警鐘を鳴らすような作品として作られたのが、この映画だったように思います。
映画の方から世の中に問いかけるようなスタイル。
さすが、社会派エンタメ!これぞ、相棒という題材と結末でした。
身代金目的の無差別大量殺人のテロリストと思われた、真犯人レイブン。しかし、真の目的は、かつて日本に捨てられた自分が未遂テロ事件を起こすことでした。
偽りの平和を保ち、都合の悪いことを無視しようとする国へのメッセージとして。
この国際犯罪組織との対峙を描いてきて、決着がついたと思ったところから一捻りある真相に右京だけが辿りつくというのが、相棒ワールドですごく良かったですよね。
SNSなんかを観ているとレイブンの正体が、バレバレだったことを指摘している人が結構いました。
確かに、あの顔力で伏線っぽい演出があれば黒幕に決まっているというのは、その通りだと思います。200%の黒幕顏ですかね。笑
ただ、「正体が分かってしまうことで、面白さが損なわれることはないでしょ!」というのが私の感覚です。
真相は、さらにその黒幕が心の奥に秘めていた動機に隠されていたわけですから。正体自体というのは、あまり重要なポイントではなかったんじゃないでしょうか?
とにかく、広げた風呂敷の分だけの内容が詰まった作品だったと私は感じました。
凱旋パレードとの対比が胸熱!
雑踏としたパレードが行われるなか、真実をを追い求める人達というのは映画では何度も使われてきた演出ではありますが、それでも胸熱なものがありましたね。
これはもはや映画を盛り上げる鉄板演出なのかもしれません。
銃弾が監視カメラにガンガン打ち込まれるところは、さすがに周りのひとが気付いてパニックになるだろ思いましたが、まあそこはご愛嬌といった感じでしょうか。笑
日本映画であそこまでエキストラを動員して壮大に撮影する映画って、少ないですよね。このクライマックスの盛り上がりを見るだけでも映画館に足を運ぶ理由になるんじゃないでしょうか?
過去のキャラクターはそろい踏み!も自分にはあまり…
六角さん扮する米沢守は、登場するだけで笑いが起こるような存在だったのですが、正直私にはキャラへの愛着を楽しむということが出来なかったのが残念です。
といのも、冒頭に書いた通り話題になっていた回しか見ていないので、キャラクターの個性も把握しきれていないし愛着も出来上がっていない状態でした。
今作を見るだけでも、十分一人一人の個性は伝わってくるのですが、それでもテレビドラマシリーズを見ているひととはくらべものにならないでしょうね。
長いシリーズもので、なかなか手を出しにくいというのもあるのですが、五代目相棒として仲間由紀江さんが挙げられていたり、まだまだ続く気配があるのでこれを機会にテレビドラマもチェックするようにしたいと思います。
とりあえずは、この解説が非常に安いので早速ポチっちゃいました!笑
まとめ
テレビの2時間スペシャルで良いんじゃないという印象になりがちな劇場版ですが、今作ではしっかりお金を払って見る映画としての役割を果たしているような出来でした。
気になっている方は、ぜひ劇場まで足を運んでみてください!
相棒劇場版、ドラマを一気に観たいならTSUTAYA!
今回、公開初日に劇場に足を運んだことで、改めて『相棒』の人気の高さを肌で感じることができました。
一人一人が漫画のような映えたキャラクターを持っているいるだけでなく、社会問題なんかも鋭く突いてくるスタイル。
人気が出ないわけがないですね。
時間がかかるとは思うのですが、私はTSUTAYAで一気借りして少しづつ消化していこうかと思っています。
映画『マリアンヌ』感想/色のついた『カサブランカ』みたいで美しい!ブラピもマリオンも美しい!
「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス監督の最新作マリアンヌの感想/レビューです! プロデューサーとしても才能を発揮するブラット・ピット、『エディット・ピアフ~愛の賛歌~』のマリオン・コティヤールが共演する話題の作品。
2017年2月10日(金)公開[PG-12] / 上映時間:124分 / 製作:2016年(米) / 配給:東和ピクチャーズ
さてー!
『ファイトクラブ』のブラピが大好きな立川あつです。
いつのまにかアラフィフへと突入しているブラピ。共演しているヒロインとの浮気が原因で離婚したのではというニュースが流れたりもしましたね。(あくまで疑惑)
何をかくそう今作で共演したマリオンが、その相手です。
それを知ってしまうと、どうしてもアンジーの影がちらついてしまうのは仕方ないでしょう。
二人は秘密諜報員、つまりスパイを演じています。Mr.&Missスミ…
こうなるともう影どころか実体がちらついて突進してきそうな勢いですが、あまり先入観を持たずにフラットな気持ちを作って、劇場に足を運びました。
劇場は、平日ということもあってかティーンはほとんど皆無。
内容としても、古典的なラブロマンスにスパイエッセンスが加わっているという感じで、かなり好みは分かれそうです。
1940年代の名作カサブランカをかなり意識した映画になっているので、好きな人は見比べてみると楽しめるかもしれませんよ!
※これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!
ハイライト
秘密裏に北アフリカのフランス領モロッコのカサブランカに送られたカナダ人スパイのマックス(ブラッド・ピット)は、反ナチスのレジスタント活動をするフランス人のマリアンヌ(マリオン)と夫婦を装ってカサブランカに潜入する。ドイツ人大使暗殺という難しい任務の中徐々に2人の仲は深まっていく。文字通り死線を潜り抜けた2人は、結婚を決意しロンドンで再開する。
ドイツ軍の爆撃が日常となっているロンドン。そんな中でも2人は子どもを授かり幸せな夫婦生活を送っていた。しかし、極秘情報部に呼び出されたマックスはマリアンヌに2重スパイの容疑がかけられるていることを告げられる。さらに、72時間以内に無実を証明できなければ、自らの手で処刑しなければいけなくなってしまう。
それでも、妻を信じたいマックスは、命令に背き独自でマリアンヌのめに奔走する。なんとか過去の同胞を見つけだし、ピアノが弾けるかどうかが鍵であることを掴むことができた。ロンドンに戻ったマックスは、マリアンヌを酒場に連れて行き、ピアノに座らせ無実を証明するようせまる。そこではじめて、マックスは彼女に隠された真実を知ることになる。
ネタバレ感想
主演の2人はどこまでいっても絵になる
1940年代のカサブランカから始まるストーリー。愛を育むには、あまりにも厳し環境です。
ただ、そんな中だからこそ2人の装いや振る舞いが非常に、映えていましたよね。
紫のドレスを着てクラシックな色合いの赤い口紅を塗っているマリオンの美しさ。女性なら真似したくなるんじゃないでしょうか?
もちろんブラピの年を感じさせない色気も流石でしたね。
白いシャツにややワイドなパンツを着こなしになしに目を見張らざるを得ないです。
ファイトクラブ、イングロリアスバスターズなど様々なイケメンっぷりを届けてくれるブラピですが、今作でも見事にやってくれていました。
ファンタビでもそうだったんですが、当時のクラシックな欧米のファションは今から見ても格好良いですよね。今だとなぜかTシャツ短パンのイメージになっちゃってるんですけど。(笑)
流石、アカデミー賞で衣装賞にノミネートされているだけあります。
女性はもちろん好きでしょが、男から見ても抜群の格好良さです。
時代背景もあってかタバコを吸うシーンも多様されていました。
良い夫は、まず妻にタバコを勧めるものらしいですね。(笑)
個人的にはあまり、好きではないんですが時代を彩るファションとしてのタバコには、否応なしに独特な魅力がありました。
これを見たスモーカーの人は、喫煙が捗りそう。(笑)ひょっとしたら、その場で吸いたい衝動に駆られた人もいると思います。
そらくらい、印象的でした。
この映画の雰囲気は、カサブランカでおなじみなのですが、評判通りでしたね。
最初のレストランのシーンなんかは特に、カサブランカがカラーで蘇ったようでした。写し出される画面の美しさだけでも、見る価値ありです!
ストーリーはというと…
正直に言って内容はというと、かなり酷評よりにならざるを得ない出来だったように思います。
ただ、これはあくまで古典的なラブロマンスを踏襲しているだけあって仕方のない部分ではあるんですよね。
愛はすべてに勝ることが前提になっているので、捻くれている私には突っ込みを入れたくなる箇所が多々ありました。
マックス、真相突き止める為に犠牲出し過ぎだろとか。(笑)いくら妻の為とはいえ、愛を優先し過ぎて完全にダークサイドに落ちてしまっていました。
女性としては、あそこまで踏み外してしまうのは嬉しいものなんでしょうか?
映画にリアリズムを持ち込みというのは、あまり良くないのは理解してます。
ただ、あくまで絵として楽しむことは出来てても、ストーリーやキャラに感情移入するには、あまりにも世界観が綺麗過ぎたのかもしれません。
なので、衝撃的と煽られていた結末に関しても「でしょうね」がどうしても勝ってしまいました。
マリアンヌはドイツのスパイで、敵のマックスと結婚し情報を送っていた。しかし、カサブランカにいた頃から愛はあって、裏切りはドイツ軍に見つかり子供にを殺すと脅されていたからだということです。
はっきり言って、ミステリーとしての驚きは全くといってありませんでした。残念なことに。(笑)
スパイ疑惑が、本当に単なるスパイでしたというのは、ストーリーとして成立しないですしね。
さらに、その先マックスがマリアンヌを連れて、海外逃亡に成功していたらそれはラブロマンスというより、おとぎ話のレベルの話になってしまいます。
なので、マリアンヌの自殺のシーンというのも見せ場ではあるはずなのですが、気持ち的にはあくまでフラット。
「でしょうね」といった感じでした。
最後まで、俯瞰として絵を観ているような感覚で終わってしまったのが、残念です。
まとめ
世界観に入り込めるかどうかで、評価が分かれると思われる今作ですが、私は残念なかがら厳しめでした。
こういったタイプのラブロマンスはおそらく、女性の方がフィットするんじゃないでしょうか。
仕事よりも何よりも、愛を優先してくれる男。最後は、何もかも捨てて二人で逃げてくれるような男。現実には、なかなかありえないことだからこそ、女性には刺さるようなものがあるような気がします。
マリアンヌを観たら、カサブランカを!
カサブランカは、1940年代に作られた言わずと知れた名作ラブロマンス映画ですね。アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚色賞という三部門を受賞し、ランキングが作成されれば確実に上位に食い込んでくる作品!
マリアンヌでもレストランのシーンやエンディングの飛行場などオマージュされている演出が随所にみられました。
1940年代のファッションが評価されアカデミー衣装賞にノミネートされたマリアンヌですが、カサブランカではリアルなアメリカ40’sファッションをみることができます。
今作の予習・復習のために是非チェックしてみてください!
そのほかの関連作品