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映画『マイ・ベスト・フレンド』感想 乳癌と不妊と女の友情!ピンクリボン運動を広めて早期発見を【ネタバレ】

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(C)2015 S FILMS(MYA) LIMITED

ドリュー・バリモアトニ・コレットのダブル主演で話題の映画『マイ・ベスト・フレンド』が公開されました。

『トワイライト 初恋』のキャサリン・ハードウィック監督がメガホンをとった作品で、昔からの気の置けない友人ジェス(バリモア)とミリー(コレット)の葛藤と絆を描いています。

私が見に行ったのは公開初日だったのですが、観客はちらほらといった感じでしかも女性かカップルがほとんどでした。

乳ガンをテーマとして扱っていて、重い映画かなと思いきや結構笑えるところもありで、楽しみながら見ることができました。

そして、女性特有の乳ガン、不妊そして(女性らしい)友情がメインの話で、男がいるときには出さないであろう感情や本音を覗き見しているような感覚になる映画です。

映画では、死に行く人が聖人のように描かれることが多いですが、この映画では決してそんなこなとなく「人間らしさを持った1人の女性」にスポットが当てられていたのが、すごく印象に残っています。

であるが故に、男からは解せない内容も結構あったんですが…。

ミリーに関しては人間らしいどころか、「本当にこんな人いるの?」ってくらい破天荒過ぎる気がします。

多分、自分の人生では一生出会うことのないタイプの人です。笑

邦題の『マイ・ベスト・フレンド』が、ガシッとはまる多くの女性の共感が得られる映画だと思います。頭の中では西野カナの『ベストフレンンド』が流れていたのは私だけじゃないですよね。たぶん。

このあとの記事には、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評といった類のものではなく、感じたことをそのまま書き出しただけの寄せ集めのようなものです。見に来ていただいた方には、友人と映画を見終わった後にあーだこーだ言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいただけると嬉しいです。

乳癌・不妊と女性の友情

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(C)2015 S FILMS(MYA) LIMITED

死に行く人とその周りの人間ドラマを描くときに「家族」ではなく、「友情」を軸にして描くというのは、すごく新鮮でしたよね。

理由は言うまでもなく、本来は「家族」が中心であることが多いテーマです。そして、子供を2人抱える「母」であるべきところも、1人の「女性」であることが強調されていました。

映画監督としては珍しい、女性の監督であることが無関係ではないと思います。

そして、ステレオタイプな設定では女性の本音を引き出せないという思いがすごく伝わってきましたよね。

そういう意味では、すごく良い設定だったんじゃないかと私は思いました。

冒頭では一気に、二人がなぜ親友と言える関係になったのかが描かれています。

しかし、そんなファーストキスも初体験も知っているような仲でも、病気がきっかけで二人の関係性に陰りが見え始めました。

「もし自分の親友が同じ状況になったら…。」と考えると胸が苦しくなりますよね。

不妊治療からの妊娠。ジェスが一番幸せを共有したい時に、ミリーはそんな状況ではないというもどかしさを抱えることになってしまいます。

「幸せ自慢になってしまうのではないか?」という懸念はかなり女性らしいものですよね。正直、男の発想にはないものでした。幸せ自慢なんてものがあるんですね…。

どんな状況であれ親友の幸せは喜びたいんじゃないかと単純に思ってしまいますが、そうはいかない空気感が女性たちにはあるんでしょうね。

ミリー自身、少しでもたくさんの幸せを見ておきたいと思うんじゃないかな?という気持ちで見ていました。

実際、不貞もありますが、妊娠を隠していたことが原因で、2人は仲違いしてしまいます。

ここ!ここなんですが、まぁ仲違いしてしまうのはわかります。

ただ、どういうふうに2人の関係が修復されたのか?

この点に関しては、なかなか感覚的に解せないものがありました。

正直、ミリーの言動にはうんざりさせられるものがあるし、振り回された結果転倒して胎児にも影響がでてしまいました。

これは、謝ったら元の関係に戻れるようなことなんでしょうか?笑

私の場合は、たとえ許しても元の関係に戻るというのはなかなか厳しいんじゃないかと思います。

特に、きっかけはなかったので時間が解決したということなんでしょうか。こういうことだよってわかる人がいたら、コメント欄から教えてください!

ミリーという女性について

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(C)2015 S FILMS(MYA) LIMITED

仕事もバリバリこなして、自分の好きなように行動するミリーのような存在はきっと女性の憧れなんじゃないでしょうか。

女性に人気の高い海外ドラマとかだと、結構このタイプの女性でてきますもんね。

きっとこんな人が友達だったら、人生楽しくなりそうという女性像がミリーなんだと私は感じました。

ただ、男からするとなかなか感情移入の難しい人ではありました。

ちょっと、破天荒過ぎるし下品だし「本当にこんな女性いるのかな?」と首を傾げてしまいながら見ていました。

特に厳しかったのは、乳房を摘出した後のバーのイケメンとのゲス行為です。

もちろん男からすると、女性の象徴を失うことの失望というのを100%理解するのは難しいです。

また、その姿をパートナーに戸惑われたときの感情というのも分かるといったら嘘になります。

ただ「正直どうしてそうなるん?」とめちゃくちゃツッコミを入れたくなりました。

ジェスが怒るのは無理のないことですよね。

病気と向き合っていかなきゃいけない中での、不貞行為は家族からの支えを失う可能性すら十分ありえます。

この映画が、女性の本音をすくい上げて描いていて、ミリーの行動がそれを反映してるなら、かなりショックなものがあります。

レビューやSNSを見てると、旦那の器が大きいみたいなことが書かれてました。私は、自分の器が小さいということを実感させられる映画でしたね。笑

鉄板の出産シーン

色んな映画で出産シーンが出てきますが、どれも見せ場として使われることが多いですよね。

とりわけこの『マイベストフレンド』の出産シーンも大盛り上がりで、とてもハッピーな気持ちになれました!

本当に必要な時にミリーが側にいてくれたからこそ、ジェスは出産の不安や恐怖を乗り越えることができたんだと思います。

これも、本来は旦那さんの役割なんですけどね。笑

全体的に、男は結構蚊帳の外にいがちな映画で、それは少しさみしかったです。まあ、女性の友情を描いていますからね。それは、しょうがないと受け入れます。と言っといて器を少しでも大きく見せたいやつ…

にしても、出産の生中継はさすがに笑っちゃいましたよね。(笑っていいとこですよね?たぶん)デジタル時代の到来で、まさかあんなシーンまで生み出してしまうとは(⌒-⌒; )

私はこのシーン、石油採掘の仕事仲間と一緒に心の中で応援しちゃってました。個人的には、この映画で一番好きなシーンです。

まとめ

なんか最近、病気や死を扱った映画が多いような気がします。

まぁ、普遍的なテーマなのでこれからもたくさん出てくるんだと思いますが、それぞれ良さがありますね。

性差から理解できないと思う側面がありつつも、綺麗事だけでは割り切れない人間らしさがしっかり描かれて良い作品だったと思います。

この映画は、「ピンクリボン運動」という乳がんの早期発見を呼びかけている団体が協力している作品でもあります。

恥ずかしながら、私はこの運動を知りませんでした。女性はもちろんパートナーがいる男性も是非ホームページをチェックしてみてください!

活動の目的

「受けよう 乳がん検査 乳がん早期発見で笑顔の暮らし」

認定NPO法人 J.POSHはすべての日本女性に、乳がん検査を広めます。
日本の乳がん患者への支援を行います。
日本の乳がん患者家族への支援を行います。

出典:概要 | J.POSH概要 | J.POSHとは | 認定NPO法人 J.POSH 日本乳がんピンクリボン運動

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認定NPO法人 J.POSH 日本乳がんピンクリボン運動CHECK!

絶対に面白い関連作品ピックアップ!

最後に、この映画の関連作品を紹介したいと思います。この映画の監督のキャサリン・ハードウィック、女性が好む世界観を描くのがすごく上手な人だと思います。

もし、このような女性監督の作る映画が好きなら『トワイライト~初恋~』もチェックしてみてください。

『トワイライト~初恋~』

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