映画『マリアンヌ』感想/色のついた『カサブランカ』みたいで美しい!ブラピもマリオンも美しい!
「フォレスト・ガンプ 一期一会」のロバート・ゼメキス監督の最新作マリアンヌの感想/レビューです! プロデューサーとしても才能を発揮するブラット・ピット、『エディット・ピアフ~愛の賛歌~』のマリオン・コティヤールが共演する話題の作品。
2017年2月10日(金)公開[PG-12] / 上映時間:124分 / 製作:2016年(米) / 配給:東和ピクチャーズ
さてー!
『ファイトクラブ』のブラピが大好きな立川あつです。
いつのまにかアラフィフへと突入しているブラピ。共演しているヒロインとの浮気が原因で離婚したのではというニュースが流れたりもしましたね。(あくまで疑惑)
何をかくそう今作で共演したマリオンが、その相手です。
それを知ってしまうと、どうしてもアンジーの影がちらついてしまうのは仕方ないでしょう。
二人は秘密諜報員、つまりスパイを演じています。Mr.&Missスミ…
こうなるともう影どころか実体がちらついて突進してきそうな勢いですが、あまり先入観を持たずにフラットな気持ちを作って、劇場に足を運びました。
劇場は、平日ということもあってかティーンはほとんど皆無。
内容としても、古典的なラブロマンスにスパイエッセンスが加わっているという感じで、かなり好みは分かれそうです。
1940年代の名作カサブランカをかなり意識した映画になっているので、好きな人は見比べてみると楽しめるかもしれませんよ!
※これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!
ハイライト
秘密裏に北アフリカのフランス領モロッコのカサブランカに送られたカナダ人スパイのマックス(ブラッド・ピット)は、反ナチスのレジスタント活動をするフランス人のマリアンヌ(マリオン)と夫婦を装ってカサブランカに潜入する。ドイツ人大使暗殺という難しい任務の中徐々に2人の仲は深まっていく。文字通り死線を潜り抜けた2人は、結婚を決意しロンドンで再開する。
ドイツ軍の爆撃が日常となっているロンドン。そんな中でも2人は子どもを授かり幸せな夫婦生活を送っていた。しかし、極秘情報部に呼び出されたマックスはマリアンヌに2重スパイの容疑がかけられるていることを告げられる。さらに、72時間以内に無実を証明できなければ、自らの手で処刑しなければいけなくなってしまう。
それでも、妻を信じたいマックスは、命令に背き独自でマリアンヌのめに奔走する。なんとか過去の同胞を見つけだし、ピアノが弾けるかどうかが鍵であることを掴むことができた。ロンドンに戻ったマックスは、マリアンヌを酒場に連れて行き、ピアノに座らせ無実を証明するようせまる。そこではじめて、マックスは彼女に隠された真実を知ることになる。
ネタバレ感想
主演の2人はどこまでいっても絵になる
1940年代のカサブランカから始まるストーリー。愛を育むには、あまりにも厳し環境です。
ただ、そんな中だからこそ2人の装いや振る舞いが非常に、映えていましたよね。
紫のドレスを着てクラシックな色合いの赤い口紅を塗っているマリオンの美しさ。女性なら真似したくなるんじゃないでしょうか?
もちろんブラピの年を感じさせない色気も流石でしたね。
白いシャツにややワイドなパンツを着こなしになしに目を見張らざるを得ないです。
ファイトクラブ、イングロリアスバスターズなど様々なイケメンっぷりを届けてくれるブラピですが、今作でも見事にやってくれていました。
ファンタビでもそうだったんですが、当時のクラシックな欧米のファションは今から見ても格好良いですよね。今だとなぜかTシャツ短パンのイメージになっちゃってるんですけど。(笑)
流石、アカデミー賞で衣装賞にノミネートされているだけあります。
女性はもちろん好きでしょが、男から見ても抜群の格好良さです。
時代背景もあってかタバコを吸うシーンも多様されていました。
良い夫は、まず妻にタバコを勧めるものらしいですね。(笑)
個人的にはあまり、好きではないんですが時代を彩るファションとしてのタバコには、否応なしに独特な魅力がありました。
これを見たスモーカーの人は、喫煙が捗りそう。(笑)ひょっとしたら、その場で吸いたい衝動に駆られた人もいると思います。
そらくらい、印象的でした。
この映画の雰囲気は、カサブランカでおなじみなのですが、評判通りでしたね。
最初のレストランのシーンなんかは特に、カサブランカがカラーで蘇ったようでした。写し出される画面の美しさだけでも、見る価値ありです!
ストーリーはというと…
正直に言って内容はというと、かなり酷評よりにならざるを得ない出来だったように思います。
ただ、これはあくまで古典的なラブロマンスを踏襲しているだけあって仕方のない部分ではあるんですよね。
愛はすべてに勝ることが前提になっているので、捻くれている私には突っ込みを入れたくなる箇所が多々ありました。
マックス、真相突き止める為に犠牲出し過ぎだろとか。(笑)いくら妻の為とはいえ、愛を優先し過ぎて完全にダークサイドに落ちてしまっていました。
女性としては、あそこまで踏み外してしまうのは嬉しいものなんでしょうか?
映画にリアリズムを持ち込みというのは、あまり良くないのは理解してます。
ただ、あくまで絵として楽しむことは出来てても、ストーリーやキャラに感情移入するには、あまりにも世界観が綺麗過ぎたのかもしれません。
なので、衝撃的と煽られていた結末に関しても「でしょうね」がどうしても勝ってしまいました。
マリアンヌはドイツのスパイで、敵のマックスと結婚し情報を送っていた。しかし、カサブランカにいた頃から愛はあって、裏切りはドイツ軍に見つかり子供にを殺すと脅されていたからだということです。
はっきり言って、ミステリーとしての驚きは全くといってありませんでした。残念なことに。(笑)
スパイ疑惑が、本当に単なるスパイでしたというのは、ストーリーとして成立しないですしね。
さらに、その先マックスがマリアンヌを連れて、海外逃亡に成功していたらそれはラブロマンスというより、おとぎ話のレベルの話になってしまいます。
なので、マリアンヌの自殺のシーンというのも見せ場ではあるはずなのですが、気持ち的にはあくまでフラット。
「でしょうね」といった感じでした。
最後まで、俯瞰として絵を観ているような感覚で終わってしまったのが、残念です。
まとめ
世界観に入り込めるかどうかで、評価が分かれると思われる今作ですが、私は残念なかがら厳しめでした。
こういったタイプのラブロマンスはおそらく、女性の方がフィットするんじゃないでしょうか。
仕事よりも何よりも、愛を優先してくれる男。最後は、何もかも捨てて二人で逃げてくれるような男。現実には、なかなかありえないことだからこそ、女性には刺さるようなものがあるような気がします。
マリアンヌを観たら、カサブランカを!
カサブランカは、1940年代に作られた言わずと知れた名作ラブロマンス映画ですね。アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚色賞という三部門を受賞し、ランキングが作成されれば確実に上位に食い込んでくる作品!
マリアンヌでもレストランのシーンやエンディングの飛行場などオマージュされている演出が随所にみられました。
1940年代のファッションが評価されアカデミー衣装賞にノミネートされたマリアンヌですが、カサブランカではリアルなアメリカ40’sファッションをみることができます。
今作の予習・復習のために是非チェックしてみてください!
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