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あんなことやこんなことをあなたに

映画『疾風スプリンター』感想 友情・努力・勝利!ジャンプ的王道ロードレース・エンターテインメント!

1月7日から全国公開している映画疾風スプリンターの感想レビューを書いています。自転車ロードレース、香港映画とあまり接点のない分野の映画。新年2回目の劇場鑑賞になります!

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さてー!

全然熱い男じゃないのに、熱血スポ根大好き立川あつです。

今年は、劇場で100作映画を観る予定なので、疾風スプリンターのごとく飛ばしていかなきゃですね。

今作は、香港映画でかつプロの自転車ロードレースを扱った作品です。

正直、両方とも馴染みはないのですが、同監督の激戦ハートオブファイトはかなり楽しんで観れたので、公開初日での鑑鑑賞です。

内容としては、プロロードレーサーたちの努力、友情、勝利を扱った王道ジャンプ漫画のような作品でした。

かなりベタベタな展開ばかりなのですが、ロードレースという馴染みのないジャンルだったので、個人的には新鮮な気持ちで観ることができました。

ただ、レース以外の恋愛パートなどはひと昔じゃ済まないほど、昔ながらのテレビドラマのような展開でちょっと恥ずかしくなってしまうかもです。

とは言っても、王道が好きだという人なら十分楽しめると思います。

気になる人は、是非劇場に足を運んでみてください!

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で振り返る個人的なハイライト

  • 無念!チーム・ファントムの幻のゴール!
  • ヒロインより圧倒的にかわいい!メカニック!
  • チウ・ミンの自転車トラブルを待つ男のなかの漢!チョン・ジウォン!

ネタバレ感想

ジャンプもビックリな王道ストーリー

よく言えば王道、悪く言えばワンパターンな展開。

この映画は、プロのロードレーサーを目指す若者に向けて作られたのかなという印象です。

ストーリーよりもキャラクター重視の映画で、日本であれば間違いなくこの手の作品は、漫画やアニメの役割なのかと思います。

破天荒なチウ・ミンに真面目過ぎるティウン。そして、2人が追いかけるのがチームの絶対的なエースであるチョン・ジウォン。

心の中で、ジャンプかよ!とツッコミを入れていたのは、私だけじゃないですよね。

そして、序盤はこの3人に対比する形で登場するダーティーなレースを仕掛けてくるチーム・ファントム。

ジャンプだなぁーと改めて思いました。

そして、チームの解散を機に3人はそれぞれの道に進むも挫折を経験することになります。

もう、ジャンプですよね。これ。完全にジャンプです。

さらに、最後にはかつてのチームメイトで絶対的なエース、チョン・ジウォンを2人の力を合わせて打ち破る。

もう、言う必要がないほどのジャンプ感。

数十巻に渡る長編スポ根ジャンプ漫画を1冊にぎゅっと凝縮したのがこの映画なのかなという印象です。

子供の頃から何度も読んできた王道のストーリーだからこそ、あまり馴染みのないジャンルですがスッとのめり込むことができました。

正直、全くの素人にはアシストの価値や進路妨害にも思えるブロックなど、分からないことだらけです。

ただ、そこも観ている人がおいていかれないように、実況の人が丁寧に解説してくれるので、徐々に飲み込むことができました。

ある意味、メタ的に映画を観ている人にしゃべりかけてくれている感じです。笑

ここら辺も少年漫画っぽいですよね。

もし、子供の頃にこの映画を観ていたら間違いなくロードレースがやりたくなっていたと思います。

それほど、自転車競技のいろはが分かる映画でした。

人間ドラマがいまいち

プロの世界を描いているだけあってロードレースに関しては、迫力や魅力が十分に伝わってきました。

反則行為にドーピング。裏で金を渡しての妨害工作などかなりシビアな世界観で描かれていました。

ただ、一歩日常に戻るとあまりにもベタ過ぎるメロドラマに恥ずかしくなってしまう感じがしました。

あの子かわいいな。と2人のライバルがヒロインを巡ってのドタバタ劇。

出てくるたびに、ここは良いから早くレースいってくれと願ってました。

今時、少女漫画でもないんじゃないかという演出の数々に、悪い意味で胸が締め付けられるレベル。笑

まぁ、こういった正統派を正面から観れなくなったのは、私の心が汚れてしまったからですね。

きっとそうです。すいません…。笑

そして、メカニックの子のほうが今作のヒロインよりも100倍かわいいというのも気になりました。

もちろん、スタイル等を考えるとアスリートにはできないでしょうが、日本人には絶対メカニックのこの方が、好みですよね。って、あくまで個人的な好みですけど。笑)

あっ、あと補足ですがその子は欧陽菲菲さんと親戚関係にあるそうで、オーヤン・ナナさんというそうですよ。

チウ・ミンとの母子関係についてもなんか惜しいなという感じでした。

母親に捨てられたことを原動力にしているという設定…。

にもかかわらず、普通にヒロインを紹介したり、飲んだりする間柄なんですよね。

これが、はじめの一歩の間柴のような立ち位置ならもっと感情移入できたのになと私は思いました。

親と生き別れてロードレースで勝つ以外に成功する道はない。

それが、勝利への執念で無鉄砲で破天荒な行動の原動力だというなら結構好きになれるキャラでした。

影があるようでない。単なるわがままに見えてしまうというのが、少し残念でした。

香港映画らしいNGシーンは必見!

ジャッキーの映画では定番ですが、今作にもエンドロールでNGシーンの総集編が流れました。

これがなかなか本編以上に迫力がありました。

と言うのも、演出としてのクラッシュではなく本当のクラッシュだからですね。笑

実際に多くの出演者が、傷だらけになりながら撮影が行われていたようです。

当たり前ですが、転んだ先はアスファルト。ただで済むはずがありません。

捻挫や打撲などが無くても、スピードをつけている自転車から落ちれば、間違いなく擦り傷だらけになります。

結構目を逸らしたくなるような痛々しいシーンがいっぱいでてきます。

ただ、これがある意味香港映画の醍醐味ですからね。見ない手はないです。

インド映画のダンス、香港映画のNGシーン。鉄板です。

もし、これから観に行く人は是非エンドロールが終わるまで席を立たないいことをおすすめします!

まとめ

普段触れることのない世界観を除きみることができるのも映画の良いところですよね。

そういった意味で言うと十分楽しむことができました。

ただ、1,800円払って観に行くべきかと言われると、自信を持っておすすめすることはできないかなという印象です。

ただ、日本でも漫画だと弱虫ペダルなどが大人気なサイクリストに向けた作品なので、好きな人なら間違いなく楽しめるんじゃないでしょうか!

絶対におもしろい!おすすめ関連作品

今作でもチウ・ミンとしてでているの主演映画 激戦ハートオブファイト。

こちらは、個人的に100%おすすめできる映画です。

と言うのも、私は格闘技、特にMMAが大好きでまさにそれをテーマにしている作品だからと言うのもあります。

ただ、MMA版ロッキーといった感じの内容で贔屓目なしで十分楽しむことのできる映画だと思います。

香港映画なので、バトルアクションを描くなら間違いないというのは、想像できますよね。

気になる人は、是非そちらもチェックしてみてください!

映画『傷物語(III冷血篇)』感想 エロとグロと大きさに見とれてしまった件

1月6日から全国公開されている映画傷物語の感想レビューを書いています。『I鉄血篇』『II熱血篇』に続き、第3弾となる本作が完結編です。 人間の体に戻るため3人の強敵と戦ってきた主人公・阿良々木暦ですが、果たしてどんな結末が待っているんでしょうか!

さてー!

このシリーズは、化物語とこの傷物語しか観ていない立川あつです。そして、原作も読んでいないので、どういう結末が待っているのかも知りません。

ファンの人たちからすると非国民扱いされてしまいそうで怖いです。笑

なんで、他を観ていないかというと、単純に先延ばしにしている間に、時間が経ってしまったというだけです。

ごめんなさい…。

ただ、キリが良いので時系列的にここから観ても全然楽しめる内容なんですよね。私は、今作を観終わったところから、違うシリーズに手を出して行く感じで行くつもりです。

さて、内容ですがこの後に続く化物語への接点が、美談としてでもなく、英雄譚としてでもない傷物語としてタイトルの通り描かれていたと私は感じました。

冷血篇というのも言いえて妙といったところですね。

TVシリーズでは、できないエロ・グロの描写なんかも含めて映画にする価値がある作品に仕上がっていました。

【作品情報】

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で振り返るハイライト

吸血鬼の本性が明らかに!

おっぱい!

まさに、冷血な結末へ!

ネタバレ感想

原作小説を読んでなくて正解だったかも

私は、原作があってもあまり予習はしない派です。もちろん、映像化を知らずに読んじゃっているってことは結構あるんですが、化物語シリーズに関しては一切ありません。

なんか、先入観だったり、情報の過不足がが気になって、楽しめなくなっちゃうんじゃないかって気がするんですよね。

この方針が、今作では良い方向に運んだのかなという気がしました。

結末というか、その後の関係性は知っていても、そこにどのようにして繋がるのかというのが今作のポイントだったわけですし。

そういう意味で、この完結篇を観終わったときにはじめてタイトルの通り『傷』に関する物語だったと感慨深く振り返ることができるのは、知らないが故だったのかなと。

ストーリー性ということでは、熱心なファンよりも私のような原作小説に手をつけていないライト層の方が楽しめたのかもしれません。

この傷物語で、幸せになれた人は誰もいない。極端に登場人物の少ない今作ですが、誰一人として救われることは、ありませんでした。

かといって、もやもやするようなこともないです。このあとの展開も知っているからですね。

化物語』へと繋がる結末としては良い終わり方だったんじゃないかと思います。化物語の世界観の原点ここにありといった感じですね。

エロ・グロがTVシリーズではできないレベル!しかし、ありがとう!

映像・音声での体験が非常に嬉しい作品でしたよね。笑)特に、おっぱい的な意味で。今作ではおっぱいに次ぐ、おっぱい。おっぱいのボリューム感、そして含有量があまりにも多かったように思います。

まぁ、パンチラで始まる物語ですからね。ある程度、エロは予想していましたが、ここまでファンサービスたっぷりだとは思いませんでした。

カップルで観にきた学生なんかは、少々気まずい空気になったかもしれません。笑

特に、おっぱい慣れのシーンは、確信犯でしたよね。童貞チックなテンパったが故の行き過ぎ言葉責め。そして、そこまでやっておいてチキるという。笑

完全にAVの絡みを劇場でやってしまっていました。ロマンポルノでも観に来てしまったのかなという錯覚を感じるほど…。

しかし、このシーンを作ってくれた監督、そして制作の人たちには、心からの感謝を表明したいと思います。

「ありがとうございました』と…。

そして、なんと言ってもグロシーンもなかなかの見応えでした。

一切、隠すことなく人を食らっていくキスショット。色々、見えちゃいけないものまで写ってしまっていたように思います。

内容的には、R15指定がされてもおかしくない感じでした。ただ、このおどろおどろしいシーンも劇場で観る映画の醍醐味ですよね。

化物語の世界観とエログロってかなり、親和性が高いんだなぁとこの映画を見て改めて実感しました。

スプラッター系バトルシーンがやばい!

サッカー場でのバトルシーン。ほとんど死ぬ余地のない二人のこの戦いは、果たしてバトルと言って良いのかさえ定かではありませんでしたが。

それにしても、斬新すぎるバトルでしたね。

おもちゃのごとく、簡単に吹っ飛ぶ頭に手足。簡単にせん切れる胴体。そして、そんな傷もすぐに修復してしまうという。

スプラッター映画の製作者もこの映像にはびっくりでしょうね。

サッカー場の壁に、頭を押し付けてだいこんおろしのようにするシーンなんかは、このアニメでしかできないでしょう。笑

というか、この戦いを原作小説ではどう描いているのか気になります。こんなの普通文字で描けないですよね。

映画では、バトルシーンをかなり改変しているんでしょうか。

どうなんだろう…。

折角見終わったので、原作小説との違いも確認して見ようかななと思います。あとから読む分には、懸案していたことを気にする必要もないですしね。

まとめ

傷物語としては完結篇となる今作。

まさに、その最後としてふさわしい出来栄えだったんじゃないでしょうか。

私のようなライトファンから、今作を待ち望んでいたヘビーなファンまで幅広く満足できる映画だった思います。

そして、マーケティングな意味合いでは、この傷物語化物語へと繋がる前日譚なので、化物語シリーズを見返したくなるようになっています。

私は、早速AmazonでDVDをポチってしまいました!笑)なんと言っても映像の美しさも『化物語シリーズ』の良いところですからね。

あまり、スマホなどのちっちゃい画面向きじゃないかなと個人的に思います。

ただ、単に動画として観るのであれば、U-NEXTでも配信されているようなので、そちらで観たほうが、断然お得ですね。

加入してから、一ヶ月は無料期間ですし最初に600円分のクーポンまで付いてくるようです。さらに、2ヶ月目からは、1000円に増えます。

Huluなんかでは、配信されていないような新作も1000円分は無料で見れるようにというサービスのようです。

先日、スターウォーズEP3.9とも言われるローグワンを観て、そのあとすぐスターウォーズEP4を観たら最高だったので、私は今回もその流れで観てしまおうと思います。

この映画を観て『化物語』熱が高まってしまった人は、是非チェックしてみてください!

ネタバレ感想『幽麗塔』は本格的なサスペンス漫画だ!白い影による恐ろしい犯行とは?【3行で分かるあらすじ】

漫画「幽麗塔/幽霊塔/ゆうれいとう」は、不気味な時計塔をめぐるミステリーサスペンスです。冒頭のシーンはかなりショッキングな展開でその世界観に一気に引き込まれます。一度、読み出したら絶対にハマる本格派のサスペンス要素も必見です。 この記事では登場人物やあらすじ、ネタバレを含む感想をお届けします!

さてー!

年末年始に読んだ怖い漫画!第2弾です。

先日、紹介した『ししゅうごく』とは、だいぶテイストの違う作品になっています。

冒頭のシーンで「かなりヘビーなホラー漫画だ」と思って読み始めたんですが、読み進めるうちに本格的なミステリーの深みや重厚感がでてきます。

内容としては、時代背景も含めて古典的な探偵ものを連想させる本格的なミステリーサスペンスといった感じの作品です。

タイトルの『幽"麗"塔』も、アリス・マリエル・ウィリアムソンの小説『灰色の女』に基づいて書かれた黒岩涙香の『幽"霊"塔』と無関係ではないと思われます。

また、表紙イラストを見て貰えば分かる通り、画力がハンパないです。そして、コマ割りもかなり凝って作られていて、まさに漫画を描くのが上手い人なんだというのが嫌っていうほど伝わってきました。

乃木坂太郎先生の漫画をまだ読んだことがない人は、導入として試しに読んでみるのも良いかもしれません。

【作品情報】

登場人物

天野太一(タイチ)

カストリ雑誌ばかり読んで、自堕落な生活をしている青年。

人からの嘲笑されるのに耐えられず、良く分かりきった嘘をついてしまう。

友人もいなければ、お金もないし何も持っていないと自己憐憫している。

カストリ雑誌:大衆向けの雑誌のこと

沢村鉄雄(テツオ)

女だけでなく、男でも惚れ惚れするほどの美しさを持つ人物。

良い車に乗り、でかい家に住み何不自由ない生活をしている。

幽霊塔の秘密を知っているようだが…。

花園恵

タイチが好きだった、今は記者をしている女性。

母の病気の為に望まない結婚をしようとしている。

三村辰彦

花園恵の婚約者。結婚を条件に母の入院費を肩代わりする約束をしている。

学生時代は、イジメっ子だった。

3行で分かるあらすじ

※面白さを損なうような核心的なネタバレを避けつつ、3行でエピソードごとのあらすじをまとめていきます。

第1幕

仕事もせず毎日カストリ雑誌ばかり読んで、家賃も払えないほどの自堕落な生活を送っていた天野太一は、偶然かつての学友・花園に出会う。

本当の自分を知られたくない気持ちからついた嘘がバレそうになった時、謎の美しい青年に話を合わせてもらいその場を救われる。

その青年に幽霊塔の管理人になることを勧められ応募するが、覆面姿の白い影に背後から襲われ気づいた時には幽霊塔に磔にされていた…。

第2幕

窮地を救われたタイチは、幽霊塔が単なる時計塔ではなく、莫大な財宝が隠された金庫であることを知らされる。

テツオにその金庫を開けるパートナーになることを求められたタイチは、その役目を快諾。

車で自宅まで送って貰うが自宅アパートは焼失しており、帰る場所を失ったタイチはテツオの豪邸に泊めてもらうことになる。

第3幕 ともだち

2人で朝食を摂っている時、タイチは自分が襲われたのはテツオと間違われたからではないかという懸念を打ち明ける。

殺されたくないタイチはこの話を降りることも考えるが、学友についた嘘がバレないよう取り繕ってもらう事を条件に踏みとどまる。

共通の趣味を持つ2人は、タイチの空回りはあるものの仲良くなり、いよいよ幽霊塔に近づこうとし始めるが…。

第4幕 脅迫の仮面

ひき逃げの被害者の立場をでっちあげ、幽霊塔の持ち主の娘に接近する事に成功するタイチ。

しかし、その強引なやり方に愛想を尽かし逃げ出そうとするが、またも偶然花園さんと出会い思い留まる。

そんな中、テツオとタイチを幽霊塔で襲った男にある関係性がある事が明らかになる。

第5幕 丸部家の内側

タイチは道中、丸部が検事でありその立場に相応しくない人格破綻者であることを知る。

娘の友人の兄として幽霊塔の雑用係になれないか交渉するも一筋縄には引き受けない丸部。

3時間以内に幽霊塔の窓や絨毯に使うサンプルを持っていく事が出来れば採用、という無理難題を突き付けられるこになってしまう…。

第6幕 花園さん

テツオと協力して無理難題をなんとかクリアし、丸部に認められることで、幽霊塔の雑用係になることに成功する。

タイチは、調子良く花園さんに連絡を取り、自分が幽霊塔で襲われたことを打ち明ける。

記者魂に火がついた花園さんは、幽霊塔に赴き取材を敢行するも覆面の男に遭遇する。

第7幕 犯人の名

幽霊塔にて花園さんの遺体が発見され、自分が余計なことを言わなければと後悔するタイチ。

娘の死を悲しむ花園恵の母の前にして、金を借りていたので治療費は自分が引き受けると嘘をついてしまう。

後に引けなくなったタイチは、自分を襲い花園さんを殺した覆面の白い影を死番虫と名ずけ復讐を決意する。

第8幕 どこにでも

タイチは、テツオの部屋でナイフと死番虫の覆面を見つけアリバイを問い詰める。

しかし、テツオが犯人だった場合、自分が共犯になる可能性を考え一旦追求を保留する。

丸部と刑事たちは、犯人像を探って捜査を開始しようとするが、現場に残された血の丸印など謎は深まるばかりであった。

ネタバレ感想

ストーリー展開は本格ミステリー小説を読んでいるかのよう!

この漫画を読んで感じるのは、漫画家さんの小説愛です。

所々に古典的な名作探偵小説やミステリーの名前が出てきます。

ページをめくる毎に感じる重厚さや細かい演出や巧みなコマ割りは、こういった作品をたくさん読んでいる賜物なのではないかと感じました。

といっても、この漫画家さんの作品を読むのは初めてだし、そういったバックグラウンドがあるかどうかは、私は知りません。笑

ただ、知らないと書けないだろうなという感じはありありと伝わってきます。

なので、古典的なミステリーなどに興味のある人なんかには絶対刺さる漫画になっているはずです!

キャラクター設定や心理描写が巧み過ぎる!

主人公の天野太一は、かなりダメダメな人間として描かれています。

しかも、自分のプライドを守る為にその場をつくろうような嘘をポンポンついてしまうという…。

その嘘は、時に単なる見栄であることもありますが、恵の母に対しては気を使わせずに入院費を支払うための優しい嘘として描かれていました。

嘘はいけないというのは、一般論としてその通りですが、色んな嘘があって時には良い嘘まであるということを気づかせてくれます。

中々主人公としては、珍しいタイプのキャラクターですよね。ただ、私は妙に感情移入してしまっています。

と言うのも、「劣等感をなんとか取り繕ろうとしてついてしまう嘘」というのは、自分の中にも心当たりがあるからです。

誰にでも1度はありますよね?その場で自分が傷つきたくなくてついてしまう嘘。自分だけだったら恥ずかしけど…。笑)ありますよね?みんな。

普段は、気づきたくない自分の内面を描かれているようで、正直恥ずかし気持ちになりました。

こういったキャラクター設定、他では見られないタイプで「上手だなぁ」と本当に感心しました。

あと、心理描写もなかなか深かったです。恵がタイチの付いたお金持ちだという嘘の真偽を確認しようとするシーン。

「出来ればお人好しのタイチが、スポンサーになってくれれば」というさもしい感情を見透かされる一連の演出やコマ割りは、純文学を読んでいるかのようでした。

そこの心理描写は、個人的に本当に好きです。笑

出来れば、そのコマを貼りたいけど色々問題がありそうなので、本編を読んで確認してください!

まとめ

「覆面をかぶった白い影の正体はなんのか?」「テツオと白い影との関係は?」などまだまだ、謎だらけです。

ここまで読んで、次の展開が気にならない人はいないですよね。

全9巻に渡る作品で、ミステリーとしては比較的長い作品なので、土日など休みの日に一気読みできると良いですね。

ネタバレ感想 『屍囚獄(ししゅうごく)』が怖過ぎて泣いた!独特の風習を持つ限界集落の恐ろしい実態とは?【3行でわかるあらすじ】

室井まさねのサスペンスホラー漫画『屍囚獄(ししゅうごく)』は、コミック・ガンマにて大人気連載中の作品です。いわゆるクローズドサークル系で、ホラーが苦手な人は、絶対に見ない方が良いです。今回は、あらすじや登場人物、ネタバレを含む感想などをまとめています!

 

さてー!

年末年始で、バイオレンスホラー系の漫画を読み漁っている立川あつです。

漫画のホラー作品ってどうしてもB級感が避けられないんですけど、怖さや気持ち悪さの瞬発力が凄いですよね。

一度読み始めると止まらない中毒性があります。

内容としては、独特の風習を持つ限界集落に、女子大生が閉じ込められてしまうという設定で進行していきます。

正直、その設定だけでも嫌な予感がしてきますよね。

極限状態での恐怖や絶望が、意外な展開と共に描かれる良作で私は一気に読んでしまいました。

表紙からしてかなり恐怖を掻き立てられてしまいますが、テイストとしてはサスペンスホラーになっています。

登場人物が多いのですが、一人一人を覚える必要はありません。理由は単純で、映画のB級ホラーよろしく次々に消えていくからです。笑

誰が最初に消えるんだろう?と考えながらみるのも、この手のホラーの楽しみ方ですよね。私だけでしょうか?笑

本来、こういう見方しちゃダメなんですけど、ホラーならありかな…。

なので、怖がるという要素よりもドキドキ感を楽しむという感じのレビューで、そういった見方が反映されています。

その点、ご了承ください!

【作品情報】

  • 短編漫画『るべどの奇石』で評価の高い室井まさね先生の長期連載作品。
  • コミック・ガンマにて連載中で、現在第4巻まで発売中。

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登場人物

人が減っていくホラーの性質上あまり詳しい解説はいらないのですが、人物関係を把握してないと混乱することもあると思います。よそ者と村人側という対立で把握しておくとすんなりストーリーに入っていくことができるはずです。

よそ者

教授と女性の助手

葦原・香坂

女子大生6人

沙霧・美琴・比奈・さより・美耶・このは

村人側

村長と寝たきりの奥さん

野猿田彦・未智乃

二人の息子

貴彦・伊助

3行で分かるあらすじ

※面白さを損ねるような核心的なネタバレは避けながらあらすじをご紹介!

第1幕

50年間で一度も女児が生まれたことのないという閉鎖的な村に、教授と女子大生6人が研究旅行に訪れる。

6人は旧式の不便なトイレや、村人たちからの気味の悪い歓迎に戸惑うばかり。

そんな中、女子大生の比奈はウォシュレット付きのトイレを借りられる家を見つけて喜ぶが…。

第2幕

謎の仮面を被った男による村人の殺人を目撃した比奈は、沙霧を置き去りにして逃げ出してしまう。

突如降り出した大雨の中、比奈はなんとか村長の家にたどり着くが、さよりはタバコを買いに行かされたまま帰ってこれずにいた。

雨宿りをするさよりは、村人が穴を掘っているのを不審に思い覗いて驚愕することに。

第3幕

女性の遺体を目撃したさよりは、道に飛び出し迎えに来た教授の車に轢かれてしまう。

気を失ったさよりを車に乗せ病院に向かう教授だか、土砂崩れにより唯一の道が分断されていることを知る。

動転した教授が保身の為に良からぬことを思いついてしまったところに、新たな惨劇が起こる。

第4幕

沙霧が殺される悪夢から目覚めた比奈は、夢だと気づき安堵するも置き去りにされた恨みをぶつけられる。

一方さよりは、目の前での惨劇から命からがら逃げ出し村人に助けられるも、今度はその村人に襲われてしまう。

美琴は料理をしているところを無理矢理伊助に引っ張られて、寝たきりの母親の元に連れて行かれるが…。

第5幕

認知症だという伊助の母だけでなく、貴彦もこの村は異常だから逃げるべきだと言い脱出を試みる。

しかし、さよりを襲った村人に車で追突されクラッシュし、貴彦が村人を食い止める間に助手、さより、美耶の3人は小屋に逃げ込む。

助手が外の様子を見にいって2人きりになったところで、混乱しているさよりにある変化が起き始める。

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ネタバレ感想

閉鎖的な村は、やっぱり鉄板で不気味だ!怖過ぎる!

同じ日本なのに自分たちが当たり前だと思っている価値観が通用しない。そんな地域が、実際にあるということをたまにニュースでみることがあります。

土着の宗教だったり、信仰。あるいは、民族的な文化やお祭りなどこれって本当に同じ国の話なの?と思うことってありますよね。

あんまり具体的に言っちゃいけないのかもですが、閉鎖的過ぎてお医者さんですら追い出してしまう村があったりするようです。

だからこそ、日本では村を扱ったミステリーやホラーが鉄板設定として定着しているんでしょうね。

今作では、猿田彦など日本神話に登場する実際の神様がモチーフとして登場します。恥ずかしながら、ググってはじめて日本の神話に登場することを知りました。

天狗の原型にもなっている猿田彦。私にはどっからどう見ても天狗です。違いがわかりません。

ただ、何にせよ天狗って私たち日本人には本能的に畏怖の対象になっている気がします。

そんな、信仰がまだ残っている村。しかも、女性がここ何十年も生まれていないという設定ですからね。

そんなところに女子大生6人、女性の助手も合わせると7人一気に放り込まれるわけですからね。

これで、何も起こらなかったら正直詐欺でしょう。笑

誰が最初に殺されるか?

さてさて!

バイオレンスホラーの醍醐味、最初の犠牲者は誰か?これで、その作品の良し悪しが決まったりしますからね。

まず、私が目をつけていたのは、タバコをプカプカ吸って優等生的なさよりをパシリのように扱う美耶。

嫌ってほどのフラグをビンビン感じました。笑)海外のB級ホラーで例えるなら、イケイケで周りを小馬鹿にしているアメフトのクオーターバックチアリーダーカップルくらいの存在感。

これは、完全に直ぐ殺られちゃうやつですねと見ていたんですが、最初の犠牲者は意外でした。

村人と部外者という対立構造なので、ありがちな文法では被害者は部外者側になるはずなんですよ。ただ、この作品では女子大生を襲おうとした、村人A的な立ち位置の人が最初の犠牲者となります。

村人・殺す側、部外者・殺される側というのは成り立たなくなったわけですね。

多分、作者もホラー好きで鉄板は踏襲しつつも、単調にならないように工夫するということを意識してやってるんじゃないかとこの時点で感じていました。

こういう風に、意外性をしっかり最初に持ってくるあたりがこの作品の人気の秘密なんでしょうね。

そして、その意外性は私が目をつけていた美耶に対しても発揮されていました。第1巻のラストのシーンですね。

正直、美耶が序盤で消えるのは当然なんですよ。さよりをパシリにしていたのも、序盤で消すためのヘイトチャージのようなものです。笑

ただ、それが猿田彦のお面をかぶった殺人鬼ではなく、パシリにされていたさよりによって手をかけられるというのもホラーの文法から外れる意外な展開でした。

ぞくっとすると共に、嫌なやつをいじめらていた側の人間が殺すというカタルシスまで感じられる。

いやー!予想以上に瞬発力ありますね!第2巻を読まずにはいられません。笑)

まとめ

うずめという少女は一体誰なのか?なぜ、唯一の道路が寸断されてしまったのか?

そういった、明らかになっていない設定がたくさんあります。

そして、敵味方に関してもまだまだはっきりしていないので、いつ誰がどんな形で命を落とすのか全くわからない状態です。

この漫画山場は、まだまだ先になりそうですね。現在、第4巻まで発売されています。この手のホラーとしては異例の長さですね。

まだまだこの世界観が楽しめるようです。第2巻を購入しだいまたレビューしたいと思いますね!

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kracpot.hatenablog.com

映画『甲鉄城のカバネリ 総集編 前編 集う光』感想 劇場体験がばっちりハマるアニメでした!

2018年までに新作が発表されることが決定している超話題アニメ。『甲鉄城のカバネリ 総集編 前編 集う光』のレビューです。グッズも貰えるので、ファンは是非劇場へ!

さてー!

ゾンビものが大好物の立川あつです。

続編アニメも決まっている大人気作品『甲鉄城のカバネリ』がやっぱり熱かったです。

前編が12月31日に後編が1月7日から公開されることが決定しており、劇場に行けない人もAmazonプライムビデオにてTVシリーズが独占配信されています。

私は、なんと元旦に観てきました!元旦って映画の日で1100円で見られるので、お得なんですよね。

テレビアニメのシリーズを観てる人たちには、物足りなさがある…むしろわざわざ劇場で観る意味ある?と言われてしまう総集編の映画。

色々言われますが、グッズを貰えることやバトル・アクションシーン満載のカバネリを大画面、高音質で楽しめる劇場体験にはそれなりの価値があると私は感じました。

まあ、何よりもファンなら行かないという選択肢はそもそもないんですけどね。笑

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で振り返る内容

総集編と銘打っていますが、冒頭いきなり劇場版のオリジナルカットが挿入されている。

人気だった無名の100秒討伐シーンもバッチリあり、BGMにはお馴染みのwarcryが流れる。

テレビシリーズの第1話から6話あたりの内容で、融合群体の撃退までで締めくくる総集編。

ネタバレ感想

総集編というよりも一つの映画として完成している!

総集編を劇場で公開するのにはマーケティング的な意味合いが、強いのは言うまでもないと思います。

一つはファンに向けて、もう一つは新規のファンを作るためといったところでしょうか。

といっても客層はやっぱりもともとカバネリが好きな人が大半だと思います。なので、総集編は単なる熱心なファンからの搾取なんて言われることも。

ただ、カットの仕方が非常に上手くて初見の人でも十分楽しめる内容になっていました。実際、SNSやレビューなんかを覗いてみると、テレビアニメを観ていない人も楽しいんでいたことが伺えます。

あんまり何と似てるって言わない方が良いんですが、設定的にはゾンビ版進撃。時代背景は、ゾンビものとしてはかなり斬新な近代で帝国歌劇団といった雰囲気。

ゾンビものが好きな人なら絶対に楽しめるし新鮮に見ることができるはずです。特に、今作で描かれていた範囲ではゾンビ色が強いですしね。

総集編と言えど、情報に過不足がなく全然違和感のない一本の映画になっていたと私は、感じました。

現在、『バイオハザード』のファイナルが公開されていますが、その流れでカバネリファンも増えてくれるとありがたいですね。笑

甲鉄城のカバネリバイオハザードと同じジャンルにして良いか定かではありませんが、個人的にはカバネリの方が好きです。

やっぱりキャラクターがありますからね。アニメ的なキャラが一個乗ってるので、感情移入して見ることができるというのが、洋画と大きく違って楽しむことができます。

今回の劇場版で多くのファンを獲得して、2018年までに完成するというテレビシリーズに繋がって欲しいですね。

劇場体験向きの作品

この作品は、もともと第1話から3話までを劇場で先行公開しているアニメです。(亜人とかも同じパターンだったような気がします)

その為当然、劇場映えするアニメとして作られています。

鉄道が駅に突っ込むシーンやカバネリとのバトルアクションのシーンなんかを見ても、劇場向きだというのを実感しました。

こういった派手な演出は、テレビ画面で見るのと映画館で見るのとでは、やっぱり全然印象が違います。

最近だと、スマホでもアニメを観るこのはできます。ただ、ドッカン系のアクションシーンを小さい画面で見るというのはなんとも寂しいものですよね。

どうせなら映画館の大画面、大迫力の音響設備の整った環境で見た方が良いのはいうまでもありません。

特にテレビシリーズでは、2話に登場する無名ちゃんの100秒目標でのカバネリ討伐シーンは圧巻でした。

流れる Warcryも最高でしたよね。

制作は、進撃の巨人の荒木監督にwitstugioなので、戦闘アクションにも文句の付けようがないです。進撃の巨人のバトルシーンに心踊った人ならこの作品も絶対に刺さると思います!

黒けぶりこと融合群体とのバトルも人気ですが、個人的には無名ちゃんのシーンの方が好きです。そのシーンだけで100回くらい見た気がします。笑

もし、近くで放映している劇場があるのなら、足を運んで見るのをおすすめしたいです。

やっぱり生駒のようなキャラが好き!

上でもちょっとふれましたが、バイオハザードなんかと違うのはやっぱり、アニメ的なキャラクターです。

弱いんだけど強くあろうとする系のキャラが、私的には完全にツボです。特に、弱肉強食系の世界観では映えるんですよね。

序盤、侍に向かって「憶病者!」と言うのも、実は同類嫌悪だったりするのが後からわかります。

こういうキャラクター設定が、自分と重ねあわせやすくて一番感情移入することができます。ありがちなキャラ設定なので、好き嫌いはあると思いますが。

生駒の「今度こそ俺は、俺の誇れる俺になんだ!」というセリフは何度聞いても心に響くものがあります。

あと人間くさいところもですね。

駅からの脱出の際、ゲートがおりず出発できない状況を打破した生駒の姿は、ヒーロー的な主人公の姿とはかけ離れたものでした。

本来なら自己犠牲により多くの人を救うという絶好の機会で、お涙頂戴ものとして使われるはずのシーンです。

「見捨てた人間に助けらたということを恥ずかしいと思え。それをあの世から見て笑ってやる」ですからね。主人公にあるまじき言動です。笑

だけど、そこに妙なリアル感があって私は好きです。

自分は死ぬが、多くの人を救う。映画にしろドラマにしろ美談として描かれる鉄板の演出です。

ただ、「自己犠牲を気持ち良く引き受ける人なんて実際いないだろ」と、ひねくれた私は思ってしまうわけです。

そう考えると生駒は正直ですよ。「俺のことを見捨てやがって!ふざけんな!」という気持ちが全力で含まれてる言葉ですからね。笑

人間らしい。いや、人間くさい。いや、ちょっと私と同じでひねくれてるくらいですね…。

こういった、アニメでしかできないブラックなキャラ設定。何度見ても楽しむことができました。

まとめ

この興奮冷めやらぬ状態で、後編は1月7日に公開される予定になっています。全編を見た限りでは十分劇場で見る価値のある作品という印象です。

ただ、ここまでの展開がのほうが後半よりも好きなんですよね。

前半は、結構シンプルなゾンビ物として楽しめますが、これからは新しい設定がぞくぞくと加わってきますしね。

ただ、どっちみちカバネのごとく見に行くんでしょうけどね。笑

住んでる地域によっては、劇場に足を運べない人もいるかと思います。

そう言った人を意識してかわかりませんが、現在Amazonプライムビデオにてテレビシリーズが独占配信されています。

Amazonプライムビデオっていうのは、いうまでもなく月額325円で様々なAmazon関連の便利なサービスが受けれるっていうやつの一つです。

私は、DVDをカバネのごとく買ったので関係ありませんが、甲鉄城のカバネリを見たくなったという人は是非チェックしてみるといいんじゃないでしょうか?

>>【Amazonプライムビデオ】カバネリのページ

ネタバレ感想『セカンドマザー~ひかるの場合~』は子供を持つすべての親に読んでほしい漫画【3行で分かるあらすじ】

『セカンド・マザー/セカンドマザー~ひかるの場合~』事故で子供を失った両親が、児童擁護施設で自分たちの息子に似たひかるという少年と出会うところから始まる物語。壮絶な過去を持つ里親と里子が家族になっていく過程を描いている。家族・親子関係が多様化、複雑化している現代の新しい家族の形を描く感動のストーリー。

さてー!

社会問題に焦点を当てた漫画は、チェックせずにいられない立川あつです。

保育園問題にしてもそうですが、現代社会の問題、とりわけ子供の生き方や未来に関わる問題を無視できなくなってきているのは年のせいでしょうか。

漫画『セカンド・マザー/セカンドマザー~ひかるの場合~』は、「家族とはなんなのか?」「親子とはどういった絆で結ばれているのか?」そういったことを深く考えさせられる作品になっています。

1話ごとに胸がが潰れるような思いで、涙なしには読むことの出来ないストーリーです。

すべての子供を持つ親御さんにおすすめしたい漫画だと私は感じました。

あまり有名な作品ではありませんが、ドラマ化や映画化までしてほしいと個人的には思っています。

【作品紹介】

  • 全1巻完結で、『まんが王国』にて先行配信されている
  • あしだかおる(著者)、渡辺やよい(作者)のコンビでぶんか社から発行
  • 同著者による『セカンド・マザー~特別養子縁組という選択~』のシリーズ作品

配信サイト

まんが王国にて、先行配信中!12月末日時点、この作品が読めるのは、まんが王国だけ!

☟『セカンドマザー~ひかるの場合~』で検索!

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登場人物

西田仁美

10年前に子供を失って、いまだに立ち直ることが出来ずにいる女性。児童養護施設で出会ったひかるという少年と自分の子供を重ね合わせて見てしまっている。

西田圭吾

立ち直ることが出来ない妻を献身的に支えている夫。子供が作りにくい無精子症である。

西田光汰

西田夫妻の実子。10年前、仁美が目を離した隙に交通事故に遭い、命を落とす。

倉田ひかる

シングルマザーと養護施設とを行ったり来たりしている子供。母親とその彼氏から育児放棄、虐待を受けて心と体に深い傷を負っている。

結末までの【3行でわかるあらすじ】

※面白さを損なうような核心的なネタバレは避けてのあらすじ紹介をしていきます!

第1話

仁美は、10年前に子供を事故で失ったショックから立ち直ることができずにいた。

しかし、児童養護施設へボランティアに行くようになり、子供に対して愛情を注ぐことの喜びを思い出す。

様々な葛藤を乗り越えて、夫の圭吾と里親申請をすることになるのだが…。

第2話

西田夫婦は急遽、光汰の面影を感じていたひかるの里親になる提案をされることに。

お試しお泊まりの中で、虐待のみならずネグレクトまで受けていた子供を目の当たりにし、当たり前だと思ってい成長が親が育ててこそのモノだと実感することになる。

スプーンで食事をするということにすら喜びを感じている2人だったが、虐待の深刻さはまたまだ根の深いことを知る。

第3話

里親になることで、光汰を失った穴を埋めようしていたことに気づかされる仁美。

しかし、目の前のひかるくんの為に夫婦として出来ることをしてあげたいという気持ちから、正式に里子として引き取る決心をする。

2人の愛情を受けて少しづつ、心を開いていくのだが…。

第4話

光汰の遺影や遺品をめちゃくちゃにされたことで動揺し、ひかる君に思わず手を上げてしまった仁美は親になる資格がないと自信を失いかける。

夫の優しさに支えられ、光汰のことは忘れられないが、目の前にいるひかる君を最優先する為に一定の区切りをつける。

信頼を取り戻し絵本を読んで上げることで、これからの未来に希望がさし始める。

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ネタバレ感想

児童虐待育児放棄の現実に胸糞!

この漫画に登場するひかる君というキャラクターはネグレクトが原因で食事は手づかみ、虐待により心と体に大きな傷を負っています。

しかし、これは漫画の出来事ではなく現実で起きていることなんですよね。

ニュースでもシングルマザーによる虐待が社会問題になっていることが取り上げられています。

子供に対してダバコの火を押し付ける。神経を疑うどころか、まさに鬼畜の諸行。

言葉は悪いですが、この世に生きていて欲しくないです。

許されるなら、無法島を作って島流しにしたいレベル。

ひたすら弱い存在の子供を攻撃する実の親には憤りどころか、殺意すら覚える胸糞悪さを感じます。

残念ながらこの問題を無くすための社会システムや制度に関しては、私の頭からは出てきません。

そもそも、親子関係に深く踏み込んでどうこうするなんていうことは、出来ないことのように思います。

だからこそ、一旦実の親から引き離した子供達と里親になる夫婦に焦点を当てている今作は、大きな意味があるように感じました。

他人の子供の親になるということの難しさ

いうまでもなく子供に愛情を注いで育てていくということには、普遍的な幸せの形があります。

理屈ではなく、文化宗教を超えてこの点に関しては一致しているのは理屈ではなく、本能的なものだからでしょう。

しかし、どうしても自ら子供を傷つけてしまう例外があります。

また、子供が欲しくても出来ないということも。

この漫画を読んで感じるのは、血の繋がった自分の子供を育てることと、里親として他人の子供を育てるてることは全く異なる部分があるということです。

世に育児書は腐るほどあるわけですが、そういったノウハウは里親とその子供もには当てはまらないものだらけてましょう。

この漫画でも、里親になっても子供を忘れることが出来ないでいる女性が描かれています。

しかし、それは当然でしょう。ただ、その事実は里子にとっては嫉妬の対象になってしまいます。

これも当然のことです。

こういった葛藤に対する答えをもっともっと社会に浸透させる必要があるように私は、感じました。

だからこそ、この漫画には単なるエンタメじゃなく、新しい家族の形を描く教科書のようになって欲しいと私は思いました。

といっても、このストーリーな女シリーズに連載されている作品は一筋縄でいかないものばかりなので心配なんですけど…。

まとめ

少子化であるにも関わらず、子供が大切にされない。そんな、地獄のような社会であって良いはずがありません。

この漫画では、社会問題をしっかりと踏まえつつ多様な家族のあり方の一つを描いていて、非常に読み応えのあるストーリーになっていました。

まんが王国にて、先行配信中!12月末日時点、この作品が読めるのは、まんが王国だけ!

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【絶対に面白い!おすすめ関連作品】

同じ著者のシリーズ作品『セカンド・マザー~特別養子縁組という選択~』では、不妊治療の継続に限界を悟った夫婦が特別養子縁組で親になるまでの試練や葛藤を描く作品になっています。

今作を読んで、興味を持った人は是非こちらのシリーズもチェックしてみてください!

ネタバレ感想『アイインザスカイ』あなたは80人を救うために1人の少女を犠牲にする決断ができますか?

 さてー!

正義とは何か?80人を救う為に1人の少女を犠牲にしても構わないか?

こういった答えの難しい…というか、答えがあるのかさえわからないことを考えるのが好きな立川あつです。

ドローンを使用する現代の戦争の闇を浮き彫りにした軍事サスペンスとして注目を集めている映画『アイ・イン・ザ・スカイ/アイインザスカイ 世界一安全な戦場』が1月14日に全国公開されます。

イギリスで脚本賞を受賞し評価の高い今作ですが、都内ではtohoシネマズシャンテで先行上映されています。

私は、いち早くクリスマスの日に観に行ってきました!

レビューやSNSなんかでは、ゴジラの出てこないシンゴジラなんて言う風に例えられています。

確かに、軍事的な決定にどれだけの人の思惑、思想、信念、葛藤があるのかということを描いているということでは一致しています。

ただ、この『アイインザスカイ』はあくまで現実に起こりうることを映画で表現していました

そういった点ではエンタメとしてだけではなく、戦争や国の安全について考える良い題材になる作品だと私は感じました。

みなさんは、80人を救う為に1人の少女を犠牲にしてでもドローンからミサイルを打ち込みますか?

後半に一応自分なりの答えも書いています。ヘタレ人間の臆病な決断を是非ご覧ください!

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

移民推進の闇が思ったよりも深刻みたい

この映画でに出てくるイスラム過激派のターゲットには、イギリス人女性が含まれていました。

移民推進をすると当然、様々な宗教を持った人たちが集まります。当然イギリスには宗教の自由があります。

イスラムが身近になり国内で改宗・先鋭化した結果、テロ活動に加わるようになったという設定です。

日本でも議論に上がる移民推進、反対の議論ですが、正直私はこんなリスクがあるなんてことは考えもしていませんでした。

「文化の違いからくる軋轢にどう対応するのか」くらいなものかと思っていましたが、現実にはもっと深刻なリスクが伴うようです。

日本は比較的イスラム過激派のテロの標的からは遠い存在ですが、それでも偶発的に被害に遭う人がいます。

それだけでなく、加害者になる可能性も現実的なものなんですね。

グローバリズムとか、多様性の受容とか差別反対など綺麗事で割り切れない問題も存在しているということが、この映画を見て分かりました。

もはや、戦争は会議室で起きてるんだ!

誰もが知っている踊る大捜査線の名言。

事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!という言葉は、現実をには当てはまらなくなってきているようです。

この映画では、ミサイル発射の決定までのプロセスのほとんどが現場とは離れた場所で行われていました。

副題の言葉を借りると「世界一安全な戦場」つまり、会議室や遠く離れた基地内が舞台になっています。

しかも、その決定を行う人たちは、会議室に入る直前まで娘のプレゼントをどうするか迷っていたり、エビに当たって下痢気味でトイレから連絡を受けたり、コミカルに描かれる始末。

現場の緊迫した雰囲気とは、かけ離れた空気感の演出も印象に残っています。

そして何より驚いたのは、ミサイル一つ打つのにこんなにめんどくさい手続きが必要なのかということ。

法治国家としてちゃんとしたプロセスを踏むということは必要なことです。しかし、現実は否応なしにイレギュラーな出来事が起こります。

想定外の自体への対処となると、これほどノロマになってしまうのかと半分呆れてしまいました。

映画だと分かっていながらもやきもきしたのは私だけではないですよね。

「テロリストは、なんでもありなのに…」と子供のような思いも、正直湧き起こりました。

子供の頃イメージしていた未来の戦争は、ターミネーターです。歩行型のロボットやラジコンのような機械にレーザー銃を取り付けとのドンパチ。

現実は、想像以上に地味で残酷なものです。空と小型の監視カメラによる状況把握。オモチャのようなドローンからのピンポイント空爆

一方、科学力を持たないテロリストは、いまだに前時代の装備でルール無用の戦争をしています。

米・英軍は相手に一切攻撃の余地を与えずに、ミッションを終えることができます。

テロとの戦いは、地道なスパイ活動による情報収集とピンポイントの空爆にによって行われている。恥ずかしながらそんな事実すら知りませんでした。

誰かの言葉で、「正義とは自己犠牲である」といいますが、この戦争には自己犠牲がほとんどありません。むしろ、テロリストの方が自己犠牲の元に目的を成そうとしています。

この戦い方では、兵士が病んでしまうのも理解できます。

正義を感じられ機会はなく、相手を一方的に殺すことだけをこなしていかなければいけないわけですから。

しかも、そこに至るまでのプロセスは会議室で決められて情報が降りてこない。

まさに、戦争は会議室で起きている!そんな十数年前なら、完全に冗談だったものが今や現実に近づいているということを実感しました。

あなたは80人を救う為に1人を犠牲にしても良いと思いますか?

劇中では、様々な要因が重なり推定80人の命を救うのか?その為に目の前の1人の少女を犠牲にして良いのか?という選択を迫られることになります。

究極の2択です。

現場では、なんとかして少女を遠ざけようと努力しますが、それは叶わない。

そうなった時、私たちはどういった選択をすれば良いのでしょうか?

この映画では、軍事的な目的と立場から一貫して爆撃を主張する人。

とにかく犠牲にすべきではないと主張する人。

意思決定できる立場にありながら、決定をたらい回しにする人。

疑問を感じながら従う人。

疑問を感じて権利の中で意見をいう人。

様々な立場の人の思惑・葛藤がでてきます。答えを出すのは、当然簡単ではありません。

ただ、これはやっちゃいけないということは明確だと思います。

それは、とにかくテロリストをやっつけろと少女の命に対して何も考慮しないこと。そして、選択を放棄して「とにかく戦争は反対だ」と国会前に逃げ込むことです。

現実に起こりうる問題に対しては、明確な答えを出しておく必要があると私は思います。

そう考えると、劇中にも1人やっちゃいけないことをやってる人がいました。あくまで逮捕を優先して「とにかく少女を犠牲にするべきでない」と主張していた女性です。(役職はなんだったかちょっと忘れちゃいましたが…)

これは、80人の犠牲が出るリスクを単に矮小化してないものとして考える逃避じゃないでしょうか?

そりゃ、その先にリスクがなければ何もこんなに右往左往しなくて済みます。しっかりと80人の犠牲が生まれる可能性も考慮した判断でなければ、答えにはなりません。

それをしないのは、単なる無責任でしかありません。

しっかりと条件を踏まえた上での答えが、検討に値するものだと私は考えます。

例えば、何人かの友達とこの映画を観に行ったら、それぞれ違う答えが出てくるでしょう。

そうやって、どうするべきなのか話し合うところまで楽しめる映画になっているんじゃないでしょうか。

自分なりの答え

ある意味逃げなんですが、この場合どちらの選択も正しさを求めることはできないように思いました。

1人の犠牲を選ぶか80人の犠牲を選ぶか比較することはできず、私の価値観からはどちらも間違いだからです。

それでも選択は、しなくちゃいけません。

私は、この先に80人程の犠牲が想定される場合、ミサイルを打たないという選択はないと思いました。

といっても、1人少女の命を軽んじているということではありません。今作のように最大限、犠牲が避けられるように努力する必要はあります。

それでもミサイルを撃ち込む決定をするのは、単に「責任」の問題に尽きます。ミサイルを撃ち込んで1人の犠牲の責任を背負うのか、無視して80人の犠牲の責任を負うのか。

私が当事者だとしたら、そこの損得感情が決定の要因になります。

80人の犠牲を背負いこむよりマシなような気がするのです。

というように、この決定には恥ずかしながら正しさみたいなものは、すでに追いかけていません。

正しさを求めること自体が本質的にできないのだと思います。

テロとの戦いはいくらこちらから避けようとしても、避けられるものではありません。もはや、不可抗力と言って良いと思います。

正しさを求めるならテロという手段を無くしてしまわなければいけない。ただ、そんな絵空事を可能にする方法論は世の中には存在してないことは、誰もが理解しています。

恥ずべき作戦だと言う人もいましたが、恥ずべきだと批判するならそれはまずテロに対してです。テロがなければ、こんな作戦もそもそもないわけなので。

なぜか批判の矛先を間違えている人たちというのが、政治活動の中にもありますよね。

そういう人たちは、いかに自分たちが正しいかを主張することが目的なので、色々条件があることは無視してしまうんでしょうね。

といっても、私自身専門家でも熱心なワケでもないので、ひょっとしたらこの問題に対して明確な正しさを主張する余地があるのかもしれません。

皆さんは、どのように答えを出しますか?

解釈は人それぞれなので、色んな人の意見に私は興味があります。

こういう考え方もあるよ!というものがあれば是非コメントを残して行ってください!

まとめ

この問題って、一昔前に流行ったこれから『正義の話をしよう』にそっくりですよね。

私も読んだはずなんですけど、びっくりするくらい何も覚えてないです。笑

もう一回読み直して、内容を理解した上でこの問題を考えるとまた違う答えが出るかもしません。

また、今作ではドローンを操作する兵士の心情というのは一つの要素でしかありませんでした。

しかし、映画『ドローンオブウォー』では無人戦闘機ドローンにより、戦地に行かずして空爆を行う現代の戦争の実態と、PTSD心的外傷後ストレス障害)に苦しめられるドローン操縦士の異常な日常をリアルに描いています。

今作が気になった人は、合わせて見るとより面白いんじゃないでしょうか。

ただ残念ながら、U-NEXTなどでは今の所、配信されていないようです。TSUTAYA DISCAS/TSUTAYA TVなら30日の無料体験で借りることができるようです。

『アイインザスカイの』予習・復習でチェックしてみてください!