TOKYO ALONE

あんなことやこんなことをあなたに

映画『ドクターストレンジ』感想/映像酔い注意!万華鏡の中にぶち込まれたような体験ができる映画!

1月27日に公開された映画『ドクター・ストレンジ/Doctor Strange(原題)』の感想をまとめています。今年の劇場鑑賞9作目の映画です。

さてー!

ヒーローもの大好き、立川あつです。

マーベル・スタジオの作品は、そんなに観ているわけではないのですが、予告編での空間を歪める演出が気になって仕方がなかったので、公開初日のレイトショーで鑑賞してきました!

なんか、勝手に『デッドプール』の仲間かなとか思っていたのですが、調べてみると世界観が違うみたいですね。

「マーベル・シネマティック・ユニバース」という一連のシリーズの14作目となるそうです。

そんな、レベルの知識しかありません。笑

ただ、全然事前知識とかが必要なタイプの作品ではなく、非常に初見に優しい作りの映画になっていました。

面白いキャラクター設定。インセプションを彷彿とさせる映像。クスッと笑えるギャグ要素。

飽きずに観られる要素がふんだんに盛り込まれていました。

やや、既視感のありますが、原作のある作品なのでこっちがオリジナルなのかもしれませんね。

とにかく、映像の迫力がすごいので完全に劇場鑑賞向きの映画です。近くで公開している映画館があれば、是非足を運んでみてください!

【作品情報】

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

あらすじ

腕には間違いがない高い医療技術を持つが傲慢な性格から周りから嫌われているスティーブン・ストレンジは、よそ見運転による事故で両手の神経を損傷しいままで築いてきたキャリアとドクターとしての自尊心を失いかける。手の治療のためにあらゆる西洋医療技術を試みるも全てをやり尽くしても回復の見込みはなく、やがて神秘に満ちた東洋の魔術の力へとたどり着く。

魔術の修行に励むストレンジは、永遠の命を得ることを目論むカエシリウスとの戦いに巻き込まれていき、医師として敵を傷つけることに苦悩する。手を元に戻すことを優先し外科医に戻るか、最強の魔術師として相手を殺す戦いの道に進むか究極の選択を迫られるストレンジであったが…。

ネタバレ感想

時空を操る映像表現がハンパない

今作で注目すべきなのは、間違いなく予告にも一部流れた映像表現ですよね。

興味があるなら絶対に映画館で観るべきだと断言できる作品です。近頃、某匿名ブログに映画館に足を運んでまで、観るものはない。月額の動画配信やTV放送を待ってれば見られるんだからという意見がありました。

もちろん、個人の意見なのでそれを批判するわけじゃないんですけど、果たして今作を映画館それも3DやIMAX、4DXで観ても同じことが言えるとは到底思えません。

大きなスクリーン、音響で観るからこその映画でした。

特に印象的なシーンは3つあったと思います。

一つ目は、エンシェント・ワンに初めてマルチユニバースの時空の旅に導かれるシーン。

二つ目は、カエシリウスとの都市での追走劇。

三つ目は、時間を逆走しながらのバトル。

どれも、イリュージョンのように時空そして、重力までを歪めてしまう映像に驚かされっぱなしでした。

正直、あの映像をなんて表現したら良いのか、私の拙い語彙では表現しきれません。笑

なので、あんまり他作品と比べるのは良くないのですが、具体例を挙げると『インセプション』と『マトリックス』をミックスした感じの映像になっています。

もちろん、それ以降も映像技術は進化しているので、今作の方が迫力という点では圧倒的だったように感じました。

キャラクター設定が好き!

私は、ヒーローといってもいかにも正義漢な人物ではなく『デッドプール』のような一癖あるタイプが好きです。

ドクターストレンジは、まさにそういうタイプで、さらにそこから1回転半ひねりを加えたようなキャラでした。

傲慢で優しさのかけらもない。はっきり言って、性格的には大嫌いなタイプです。笑

ただ、キャラクターとしては面白いですよね。

こういったいかにもいけ好かない男が全てを失って這いつくばるところというのは、やっぱり画になります。笑

あまり良い感性じゃありませんが、天狗になっている人の鼻が折れる瞬間というのを潜在的に見たいと思ってるのかもしれません。笑

その挫折や屈辱を乗り越えてヒーローへと成長していくというところが、人間味があって凄く良かったです。

最初から俺つえー的なヒーローが悪い訳じゃないんですが、最初から超人的だとイマイチ感情移入ができなかったりするんですよね。

あとミスターでも、マスターでもなく自分はドクターだという明確なアイデンティティーを持っているところもカッコ良かったです。

ラスボスが不甲斐なさすぎ!笑

今作でのラスボスとして登場するドーマムゥ。この敵が、現実世界に現れれば地球は滅んでしまうという壮大なストーリーのもと話は進んできました。

ただ、正直恐ろしいのはその見た目だけで、何もぜずに撤退させられてしまったというのは残念で仕方ありませんでした。

もちろん、ドーマムゥを前にしてドクターストレンジは全く勝つことはできなかったわけですが、作戦としては完全に術中にはめてしまっていましたよね。

そもそも、マーベルに限らずあらゆる物語でも時空をコントロールする能力のあるキャラクターというのはチートレベルの強さを誇ります。

まあ、時間を操られたらどんな能力も無意味になってしまうのは、当然の展開ですもんね。

しょうがないといえばしょうがないのですが、それでももうちょっと見応えのあるバトルかなんかがあればなと感じました。

キャラクターとしては、勝てない相手に対して真っ向勝負を挑むのではなく、魔術を利用した策を弄して勝利するというのはドクターストレンジらしさはありました。

さらに、カエシリウス一味を殺さずに葬り去るという方法がこれしかないので、ある程度必然性がある結末だったのは間違いありません。

そして、エンシェント・ワンが闇の世界からエネルギーを得ていたことを知って魔術師の存在に疑問を持ち始めたモルドが次の的になることを示唆して幕を閉じました。

これは、次回作に期待できる終わり方になりました。興行収入もかなり良いようなのでおそらくドクターストレンジ2も制作されるのではないでしょうか?

正直、映像表現自体は出し尽くした感がありますが、今度は映像だけでなくストーリーで楽しまあせてくれると嬉しいですね。

まとめ

マーベル作品というのは、スパイダーマンはじめ全然チェックしていないシリーズだったんですが十分楽しむことができました。

世界観が分からないので、楽しめないかもなと期待値低めで観に行ったのも良かったのかもしれません。

ただ、「マーベル・シネマティック・ユニバース」という一連のシリーズとの関連性も出てくると思うので、まだ観ていないものがある人は絶対チェックした方が良いでしょう。

私は、シリーズ6作品が収録されたBlu-rayのセットを早速ポチっちゃいました!笑 

 ただ、U-NEXTでもたくさんの作品を観れるようなので、動画配信でも良いという方はそちらでチェックした方が金銭的には圧倒的にお得になると思います。

是非、熱が冷めないうちに一気に干渉してみましょう。

酷評『新宿スワンII』感想/俳優の無駄遣いと無駄な喧嘩に激おこ!

1月21日に公開された新宿スワンの感想をまとめています。今年8作品目の劇場鑑賞になります。

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さてー!

ハードボイルド大好き立川あつです。

大人気漫画の実写映画化第2弾として話題の新宿スワン

私は、ヤンマガを購読していた時に連載を追って読んでいたことのある漫画です。

けど、それもはるか昔の話。うっすらとキャラを覚えているくらいの事前知識しかありませんでした。

ただ、映画化というのは原作と別物。

初見の方にも分かりやく作られることが多いので、あまり気にせずに鑑賞してきました!

意気揚々と観たのですが、結果的には正直言ってストーリーから置いて行かれた感があります。

お恥ずかしい!笑

ということでこれから観に行く方には、原作を振り返って置くことをお勧めします!

まんが王国なら、キャンペーン中で3冊無料で試し読みができますのでチェックしてみてください。

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

ハイライト

主人公・白鳥龍彦は、歌舞伎町という裏社会を舞台にスカウト会社「新宿バースト」で確かな地位を確立していました。渋谷への進出ができない中で勢力拡大を図る社長・山城神の命により、龍彦は幹部の関玄介と共に横浜へ送り込まれる。

しかしそこは、滝正樹が牛耳る難攻不落の王国。激しい暴力での潰し合いを覚悟して乗り込むも、警察との癒着により圧倒的に不利な戦いを強いられる龍彦たち。さらに、ケツ持ちのヤクザとの裏取引にまで踏み込む滝の策により、後ろ盾を失い窮地に陥った新宿バーストは、龍彦の破門で事態を回避しようとする。

そして新宿と横浜は全面戦争へ突入していく。

ネタバレ感想 酷評

ストーリーについていけなかった…

この点に関しては、私自身にも問題があるのですが、正直内容があまり頭に入って来なかったです。

というのも、まずスカウトという存在が良く分からない。

確かに、一時期繁華街を歩くとスカウトに当たるという時代があったような気がします。

ただ、それも今は昔のはなし。

現在は、いわゆるぼったくりの飲み屋や風俗の客引きくらいしか見かけないですよね。

なので、龍彦のように歌舞伎町で信頼を得て、街を歩けば声をかけられるという存在感にあまりにも現実感がありませんでした。

さらに、スカウトという仕事を取り巻く裏社会の内情についてはさらに謎。

ヤクザのケツ持ちがたり、ライバル会社との軋轢、抗争、権力争い。

そこら辺の事情というのは、いわゆる任侠の世界とも違うし、会社の出世争いとも違う。

スカウト界隈の事前知識なんてものはほとんどないですし、独特なヤクザとも普通の企業とも違う立ち位置に対する理解がなかなか難しいものがありました。

正直、ヤクザと私企業の板挟みなるような業界が今作のように羽振りの良い華やかな存在になり得るはずがないですしね。

このように業界の裏側に対する理解が不足していたり、設定に違和感を感じてしまうと、どうしてもストーリーを必死に追いかけて、楽しむということが私にはできませんでした。

途中から、頭の中で整理する事すら放棄してしまいましたしね。笑

ただ、原作を知っていたらまた違う見方をする事ができるんじゃないかと思います。

複雑な関係性、登場人物のキャラクターなどあらかじめ頭に入っていれば、スッと世界観に入っていけるんでしょうね。

映画化される作品ってある程度一般化されて観やすくなるイメージがあったのですが、思ってたほど初見の観客に優しくはなかったなというのが本音です。

広瀬アリスのムチムチ感は良いけど…

妹が女優として大活躍しているので、容姿が似ていることも含めどうしても重ねて観てしまいますね。

やや、姉アリスの方がムチっとしていて個人的には好きです。笑

ただ、今作で演じていたキャラクターは正直今作に必要だったのか?というレベルで謎です。

今作の主軸は、関VS滝、白鳥と洋介の関係がメインでした。

映画の都合上ヒロインが必要だからという理由で捻じ込まれたとしか思えないくらいメインのストーリーには絡んで来ませんでした。

しかも、キャラ設定と容姿があまりにもかけ離れていたなという印象。

広瀬アリスさん自体は、言うまでもなくモデルもしっかりこなす美形の女性です。

ただ、今作のマユミはちょっと頭の弱い感じの子なんですよね。信じてたら空も飛べるんだよと言っちゃうくらい。

ピュアなんだけど、頭のネジが一本抜けてるのかなと思わせる天然キャラ。

自分で橋から飛び降りておきながら、助けられて泣き出しちゃうというのもそうですね。

借金も闇金から借りていて、しっかり働くようになったのに元金が増えている始末。

全然、見た目とキャラが釣り合っていませんでした。

というか、この彼女との一連のエピソード必要でした?笑

何か、伏線として後から絡んでくるということもなかったと思います。

男と男のぶつかり合いばかりのハードボイルドな世界観に迷い込んでしまったような意味のない絡みの連続に違和感しか感じませんでした。

コンテストのダンスシーンもなんで、あの踊りが評価されるのかさっぱり。

自信満々の女性陣の中で、スレてないピュアな動機からのパフォーマンスがウケたとも理解できますが、だとしたらもうちょっと説明が必要な気もします。

このよううな一連のシーンをもうちょっとストーリーの方に割いてくれていれば、映画の世界観に入っていけたんじゃないかと私は感じました。

まとめ

喧嘩に始まり、喧嘩に終わる。この血なまぐさい感じが好きな人には、十分飽きずに楽しめたとは思います。

ただ、やっぱりいかんせんストーリーが薄い。

滝と関の関係を掘り下げるんでも、龍彦と洋介のシャブをめぐるシーンを増やすのでも、あるいはヒロインとの恋愛要素をがっつり描くのでもいいから、とにかくどこかに集中してほしかったです。

伊勢谷友介金子ノブアキ綾野剛浅野忠信など出演者は文句なしで豪華だし、一人一人のキャラクターも濃くて面白くなりそうなんだけどな…という残念感が非常に大きい作品でした。

園子温監督が得意な過激な暴力シーンは、確かに迫力満点だったのですがやっぱりストーリーに入り込めていないと単に消費されていくだけな気がしてなりませんでした。

原作は、超ロング連載の作品なのでまだまだ描ききれていないストーリーはたくさん残されているようです。

次回作に期待したいですね。新宿スワン3!待ってます!

おすすめ関連作品

園子温監督の作品は、その独特な世界観からファンもすごく多いですよね。もちろん、私もその一人です。

時効警察』というテレビドラマをやっていた頃から好きでした。

今作でも、期待感が高かったからこその酷評といった感じです。

中でも、『ヒミズ』なんかは特に園子温監督らしさが出ている非常に評価の高い作品で、おすすめです。

U-NEXTなら、その『ヒミズ』を含む16作品を観ることができるようです。園子温作品が好きだけど、まだ見ていないという方は是非チェックしてみてください!

>>園子温監督の作品はこちら!

劇場版『黒執事 Book of the Atlantic』感想/ゾンビ×タイタニック=面白い

1月21日公開の劇場版 黒執事 Book of the Atlanticの感想レビューをまとめています。今年の劇場鑑賞7作目の映画です。

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さてー!

ゾンビ映画大好き立川あつです。

いわゆる腐女子の方々から絶大な人気を誇っている…らしい黒執事の劇場版。劇場は、予想どおり女性でいっぱいでした。

実は、私は昔に漫画をちょっと読んだだけで、ほとんど内容を覚えていないという状態で鑑賞しました。

原作をあまり知らないのに、劇場版映画観るかね?とお怒りの声が聞こえてきそうですが、私は冒頭に書いた通り、ゾンビが大好物なのです。

なので、この劇場版アニメはゾンビ映画として観てきました。笑

そして公式サイトなどで情報を調べるとこれは、どう考えても映画タイタニックパクリ…オマージュ!

名作映画ですし、嫌いな人いませんよね。

ゾンビ×タイタニック

舞台設定としては、めちゃくちゃ胸熱ものです。実際、原作をあまり知らなくても十分楽しむことができました。

アニメで重要なキャラ設定も、難しいことはありませんでしたしね。むしろ、主要な二人の関係性を紐解くシーンもあったので、初見の方にも優しい内容でした。

私の通う映画館は、レイトショー1000円で観ることができるので、全然損をした感じはしないです。

もちろん、ファンの方ならもっと楽しめるんじゃないかと思います。ポストカードももらえるので、是非劇場に足を運んでみてください!

【作品情報】

  • 枢やなの漫画を原作に、これまでにもテレビアニメやOVA、実写映画が製作されてきた人気作品「黒執事」の劇場版アニメーション
  • 監督はテレビシリーズ「黒執事 Book of Circus」やOVA黒執事 Book of Murder」を手がけた阿部記之
  • 原作でも人気の高いエピソード「豪華客船編」を映画化

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

ハイライト

ある日、世間でまことしやかにささやかれる「死者蘇生」の噂を耳にしたシエルとセバスチャンは、調査のために豪華客船カンパニア号に乗り込む。そこには、アンダーテイカーを始め多くの顔見知りも乗船していた。

世界中の人に健康をという使命のもと行なわれた死者蘇生の人体実験は、実際には生者を食らうゾンビを作り出すだけのものであった。結果、最初の蘇生失敗から、あっという間に豪華客船はゾンビに占拠されてしまう。

実験の責任者リアンストーカーを探し出し、ゾンビの動きを止める装置があることを突き止めた2人。しかし、客船は船員が襲われたことにより制御できず、氷山に激突してしまう。

沈没というタイムリミットが迫るなか、この混乱の原因を作っている黒幕は葬儀屋のアンダーテイカーであることが発覚。そして、バトルのなかで彼の正体が死神であることことが明らかになる。

ネタバレ感想

思った以上にゾンビ映画だった!

ちょっと私は、普通の客層と見方が違うのですが、この映画では黒執事というアニメの中でしっかり「ゾンビ映画」をやっていてかなり笑ってしまいました。

まず、デスサイズという武器に関して。

別に、今回ゾンビ編だからということでチェンソーと芝刈り機を用意したわけではないと思います。

ただ、この二つのアイテムは、スプラッターゾンビ映画の定番なんですよね。

相性が良すぎます。

そして、実写では難しいびっくりするほどのアクションに次ぐアクションは、すごく新鮮で爽快感がありました。

セバスチャンにしろ、死神の三人にしろあそこまで重力を無視した戦いは、アニメでしたみられないですからね。笑

さらに、ゾンビの登場シーンもかなり印象的でした。

最初の実験シーンを除くと、まずはシエルが背後から不意打ちで単体のゾンビに襲われます。

この「後ろ!後ろ!あぶなーい!」というドキドキ感がゾンビ映画の醍醐味ですからね。笑

そして、この後に続く無数の棺桶が揺れだして一気にゾンビが飛び出してくる演出。定番の群れとの遭遇ですね。

これも、ほとんどバイオハザードやウォーキングデッドを観ているかのような展開で、鼓動が高鳴りました。おそらく、原作者の方もゾンビものが好きなのか、かなり研究されて作っているのがよくわかりました。

もし、今作でキャラクターだけじゃなくて、ストーリー自体に面白さを感じたファンの方がいれば、あなたはゾンビマニアになれる才能があります。笑

是非、ゾンビの世界にもチャレンジしてみてください!

リジー可愛すぎワロタ

女性ファンが多い作品だというのは知っていたので、バリバリアラサーおっさんの私は正直キャラクターには全然期待していませんでした。

しかし、このリジーというキャラに関しては、完全に男性向けの萌えキャラでしたね。

シエルの銃弾が尽きて、あわやという時に秘めた剣術という能力があらわになります。

その剣術が素晴らしいことはもちろんなのですが、なにより自分は守ってもらう立場でいたくてというのは可愛い過ぎな設定ですね。笑

わがままで甘えん坊に見える子が、実は健気で誰よりも強い剣術の使い手といういわゆるギャップ萌え系なので、鉄板で嫌いになる要素がありません。

リジーに関しても、この劇場版では回想シーンがあって、キャラクターを知らなくても掘り下げて説明してくれるので、どういった関係性なのかがよくわかって助かりました。

正直、このリジーというキャラクター。一気にファンになってしまいました!

Amazonでフィギュアを探してみたんですが、劇場版に対応したリジーフィギュアはないみたいです。残念…。

代わりにはなりませんが、可愛いシエルフィギュアをポチってしまいました。笑

飾りたくなる表情とデザインですよね。笑

そして、その他の面々もびっくりするくらいキャラクターが濃いので、初見なのにたくさん笑わせてくれました。

赤髪のオカマの死神。蛇がしゃべっていることにするスネーク。

そして、なによりワイングラス一つで周りをコントロールする男ドルイット。笑

今作で一番面白かったのは、ドルイットですね。かなりシリアスなバトルに放り込んでくるナルシストな言動は、笑ってはいけないシリーズレベルで反則的でしたね。

結構、いろんなアニメで定番のキャラ設定だったりもするので、初見キャラでも十分伝わってくるものですね。

その他の『黒執事 Book of the Atlantic』グッズはこちら

まとめ

劇場で公開するだけあって、いろんな鉄板設定をふんだんに盛り込んでいて面白くならないわけがないという感じの作品でした。

笑いあり、涙あり、きっちりゾンビ映画でもある、そしてなによりもストーリーの骨格がタイタニックですからね。初見でも大まかな展開には全く混乱することがありませんでした。

ただ、シネマティックレコードの件なんかは、かなりオリジナリティのある設定で若干飲み込むのに時間がかかりますが、それでも単なる回想と考えれば理解できます。

もちろん、原作を知り尽くしていた方が間違いなく楽しめるでしょうし、好きな声優さんが出ていたりしたら余計にですね。

まだ、劇場に足を運ぶまでに時間があるなら、原作漫画やアニメを予習してみると良いかもしれません。

私は、これを機に黒執事のシリーズを一通りチェックしてみたいと思います!

映画『沈黙 サイレンス』感想/本当に160分もあった?っていうくらいの没入感でした

1月21日に公開された映画『沈黙 サイレンス』のネタバレを含む感想レビューをまとめています。今年の劇場鑑賞6作目の映画です。

さてー!

バリバリの無心論者、立川あつです。

大学がミッション系で、住んでいた寮では二週間に一回礼拝があったので、身近にキリスト教があった時期があります。

といっても、恥ずかしながらキリスト教について恥ずかしいくらい何も知りません。

そんなに身近にあったのに?と思われる方もいるでしょうが、今の時代勧誘もされないし感化されるということもありませんでした。もちろん、私だけじゃなくて周りも。

なので、何も宗教的に深いことは言えないので、その点ご了承ください。笑

しかも、キリスト教徒の弾圧に関しては歴史の教科書で習ったくらいで、踏み絵、カタコンベなどテストに出るキーワードを知ってるという程度の知識しかありません。

しかし!

この映画自体は、かなり胸を打たれる内容でした。それは、信仰を持った人たちの強さや弱さ、そして葛藤がこれでもかとふんだんに盛り込まれているからだと思います。

人間味溢れるドラマなので、宗教をテーマとしていながら普遍的な人のあり方をのぞきみることが出来た気がします。

興味がない人のほうが、かえって宗教を信じている人たちの信仰心はどこからくるのかなど素朴な疑問に対する答えに触れられて、新鮮に観ることができる気がします。

ただ一方で、ずるいなと感じる部分も結構ありましたが…。

是非、気になっている人は劇場に足を運んで見てください!

【作品情報】

ネタバレ

ハイライト

江戸時代、キリスト教を禁止された影響で棄教したと噂されているフェレイラ神父の行方を確かめるべく、日本へと向かう若き宣教師のロドリゴとガルペ。2人は旅の途上で知り合ったキチジローという日本人を案内役に、なんとか長崎へとたどり着いた。

日本はキリシタンを密告したものには報奨金を出すほどの厳しい取り締まりを行っていることを知る二人。その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会い匿ってもらう。そこで、全く文化の違う国でも自分たちの信じる宗教で多くの人を救うことができると実感する。

それも束の間、キチジローの裏切りによって遂にロドリゴらも捕まってしまう。棄教を迫るも頑ななロドリゴに対し、長崎奉行の井上筑後守は厳しい拷問、そして処刑を見せつける。次々と犠牲になる信者を前にしてついに、ある決断をする。

ネタバレ感想

踏み絵の演出は、印象的!けど、ずるいぜそれはと思うところ

本作では、最初から最後まで踏み絵をものすごく印象的に描いていました。

っていうか、踏み絵って紙でできた絵じゃなかったんですね。確かに、紙じゃなん度も踏めないか…。

日本人なら「踏み絵」という単語を知らない人はほとんどいないんじゃないでしょうか?

というのも、学校の授業で習うとき必ず「いや、踏んだらいいじゃん?」「俺なら、100回踏むね」などと違和感に耐え切れずたくさんの素朴な意見が飛び交うというのが、あるあるですよね。

キチジローのようにその場では踏んどいて、後で反省すればいいじゃんみたいな。笑

しかし、劇中でも多くのキリシタンが、イエスキリストの顔を踏むことができず処刑されました。

磔にされて、海に入れられる人。

縛られて生きたまま火あぶりにされる人。

いきなり、首を切られる人。

動けない様にされ、海で溺死させられる人

逆さ吊りにされて、首から先を穴に入れられる人。

かなり残虐なやり方での、拷問・処刑が行われていました。正直、見ているだけで目を背けたくなるレベルです。

そうなることが分かっていても、信じている神様を裏切れない多くの敬虔な信者たちがいた…ように描かれていましたが、私は正直ここら辺はずるいなと思いました。

いや、はっきり言います。この描き方はずるいでしょ!

絵を踏めなかった人たちは、神様が尊かったからではないと私は思います。

宗教の本質は、不安を煽りそこに救いの手を差し伸べて、人を取り込んでいくということです。キリスト教も例外ではありません。

天国に行けるのは信者だけで、棄教すれば地獄に落ちるというのは王道の宗教的な教えですよね。

つまり、キリストの顔を踏めば自分は地獄に落ちると信じていたから踏めなかったんです。この映画では、この点がすっぽり抜け落ちてしまっていました。

弾圧に屈せずに、信仰を守るというと確かに聞こえが良いです。

ただ、当時の農民は知識とは切り離された人たちだし、当然聖書を読むことすらできません。キリスト教についても実際はほとんど知らなかったというのが本当のところでしょう。

小松奈菜ちゃんが、「(キリシタンのまま)死んで天国に行けることは良いことなんじゃないですか?」とパードレに尋ねるシーンが印象的でしたよね。

生きているだけで苦しい時代。死んでまで地獄に落ちて苦しい思いをしたくない。それなら、キリシタンのまま死んで天国に行きたい。

穿った見方かもですが、こうやって純粋な人の気持ちを利用して殉教者を作り出す仕組みが宗教には確実にあります。

そして、その殉教者の存在は、生きている信者の信仰心をより強固なものにしていくという性質があるようです。

確かに、神様を信じて殺されてしまった仲間をみて、じゃあ信じるの辞めようじゃ犬死になってしまいますしね。

別に、宗教の種明かし映画ではないので、全部つまびらかにとは言いませんが、地獄に対する表現が少しでもあったらなと残念な部分がありました。

ロドリゴと幕府側との議論が潔い

上では、ちょっとキリスト教の悪口みたいになってしまったのですが、布教する側と幕府側とでちょっとした宗教論争が交わされるのもかなり印象的でした。

つまり、キリスト教が善で、弾圧する側が悪だという価値観ではなかったようにも取れます。

主役のいるストーリー上、ロドリゴ側の視点ではありますが、井上筑後守(イッセー尾形)や通辞(浅野忠信)あるいは棄教したフェレイラとのやりとりで、幕府側の主張を説くシーンもたくさんでてきました。

日本は当時すでに独自の宗教、文化を確立していたこと。統治上、異分子が入り込んでくることは脅威であること。

頑な信仰心よりも幕府側の主張の方が、むしろ合理性を感じられる内容だったんじゃないでしょうか?

これを、カトリックの司祭を目指していたことのある監督が作っているというのが凄いですよね。

宗教をテーマにして描くストーリーというのは、ツッコミを許さないのが基本的なスタンスなような気がします。キリスト教徒なら、誰もが如何に弾圧が残虐なものだったか、日本が酷い国だったかに当然目がいくでしょう。

しかし、この映画ではきっちり弾圧する側の論理も潔く描いていました。スパイス程度ですが。これが、あるかないかで私のなかでは全然評価が変わっていたかと思います。

もしなかったら、残虐な日本人がいかにロドリゴをダークサイドに落とすかという、SFがはじまりそうな安易な内容になっていたんじゃないでしょうか。

この映画を観て宗教の自由をという願いを持つのは当然ですが、一方的な理屈での布教にも問題意識を向けるべきだと私は感じました。といっても、日本ではそういった宗教はカルト扱いですが。

世界的には、まだまだ神の教えは真理だからで思考停止している人たちがたくさんいるでしょうしね。

そういう人たちが、この映画を観てどう感じるのかすごく興味があります。

映画を観た人と語りたいこと

この映画は、観終わった後に誰かと語りたくなるような映画でしたよね。観る人の立場、感性によってだいぶ解釈の変わってくる内容だと思いました。

数人で観に行って、感想を良いあったりすると盛り上がるでしょうね。

私は、映画はいつも一人で観に行くので正直今回は、寂しい思いをしました。笑

ということで、もし友人と観に行っていたらというのを仮定して、聞いてみたいポイントをまとめてみます。

もしあなたがキリシタンなら、踏みますか?

上でも述べましたが、学生のころなら踏むと当然答えますよね。

ただ、この映画を観たあとだと同じように答えられる人はかなり減るでしょう。

正直、私が当時の時代の隠れキリシタンだと考えるなら、踏めません。

理由はいろいろありますが、一番は自分の性格的にかなり感化されがちだからです。笑

人が良いと言うものは良く見えてしまうし、みんなが持っているものは欲しくなりますしね。

まだ、キリスト教が禁止される以前、爆発的に改宗者がでていたのなら自分もとなることは容易に想像できます。笑

もし、ロドリゴのように宣教師側の立場なら、信者になんて伝えますか?

劇中では、ロドリゴとガルペの意見は違っていました。ロドリゴは踏んで良い、ガルペはダメだと。

これは、かなり厳しい選択ですよね。

敬虔なクリスチャンであるなら、踏めということは難しい。宗教的な教えとの一貫性がとれなくなります。かといって、神様は沈黙です。答えを教えてくれません。

難しいですが、天国に行けるということを信じているのであれば、踏んではいけないという答えになる気がします。

メタ的な視点で、なんの責任もなければ当然、苦しい思いをするなら踏んで良いよとなりますが、一応史実に基づくフィクションですからね。

できる限り登場人物に感情移入すると私は、ガルペ寄りの判断をすると思います。

まとめ

160分という全部集中して観るのは難しいほどの長さですが、全然気を抜く瞬間はありませんでした。

そのくらいの没入感で観られる映画です。

自分はこれからもキリスト教を信じることはないですし、心の拠り所としてなにかに信仰心を持つこともありませんが、それでも語りかけてくるメッセージのようなものを受け取りました。

この作品は、かなり原作小説に忠実な内容になっているそうです。

これは、熱が冷めないうちに読まなけれということで、早速ポチっちゃいました。

今作で興味を持った方は、ぜひ原作の方もチェックしてみてください!

映画『ネオン・デーモン』感想 強烈過ぎる美への執着とエログロと

1月13日より公開されている映画『ネオンデーモン』の感想レビューをまとめています。今年5作目の劇場鑑賞になります!

さてー!

サスペンスホラー大好き、立川あつです。

公開から5日ほど経っている平日の鑑賞だったんですが、劇場の席は半分以上埋まっており、なかなかの盛況でした。

事前情報など一切なしで観たのもあって、なかなかどういうタイプの映画なのか測りかねる作品でした。

正直、全部観てもよく分からないというのが本音です。SNSなんかでは、映像ドラックなんて言われ方もしています。

例えるならば、世にも奇妙な物語のホラー回を超アーティスティックな映像と音楽で表現している感じでしょうか。

安っぽい例えで、すいません。笑

ただ、分からないものを分かったように語るほどダサいものはないので、あくまで分からないなりに感じたことをレビューしていきたいと思います!

【作品情報】

『ドライヴ』でカンヌ映画祭監督賞を受賞したニコラス・ウィンディング・レフン監督 の作品

マレフィセント』のエル・ファニングが主演、キアヌリーブスやアビー・リーが脇を固める

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で分かるあらすじ

誰もが羨む美貌を持った16歳のジェシーは、夢であるトップモデルになるために田舎から単身ロスに訪れる。

エージェント、カマラマン、デザイナーなどすぐにモデル業界の重要な人物の心をとらえチャンスを掴んでいくジェシーをみて、ライバルは嫉妬し狂気へと走りだす。

ジェシーもまた、自身の美しさを評価されることに取り憑かれ、純朴さを失っていく。

ネタバレ感想

美しさにまつわるおどろおどろしい空気感を超アーティスティックに描いている

ストーリーとしては、絶対的な美に取り憑かれた人たちが狂気へと走っていく姿を描くホラーといった感じでした。

ただ、そういった言葉では言い表すことのできないものを映像として表現した作品なのかなという印象です。

一つ一つの映像が、なんだかファッションショーを見ているような感じでしたしね。

そう。

なんだか、ファッション誌の編集長やデザイナーがモデル業界のホラー映画を撮ったらこうなりますという作品でした。

冒頭のジェシーがパーティーに連れ出されるシーンからして、なんだか幻想的な雰囲気を強調しまくりの演出。BGMの絡むシーンは、一切リアル感が排除されていました。

このリアルじゃない演出というのが、おそらく映画でしかできない表現ですごく印象的でした。

ただ、個人的にはその表現している世界観を全然追えていないというのが本音です。笑

例えば、ニュースでパリコレを見てもおしゃれなんだろうけど、感覚的にはあまりにも世界観が違いすぎて、そのおしゃれさを実感できないことってありますよね。

いうなれば、そんな戸惑いを感じてしまいました。

たぶん、その手の業界に精通している人であれば、この映画で表現されている世界観はすごく刺さるものがあるのかもしれませんね。

ただ、ストーリーだけ切り取って見ると、ホラーとしての恐怖を感じさせられる映画でもあります。

レズビアンのメイクの女性が、ジェシーとまぐわることを想像して遺体を陵辱するシーンなんかは、不気味すぎて目を背けたくなりました。

また、最後の吐き出された眼球を飲み込んでしまうのも、本能に訴えかけてくるよな恐怖がありましたよね。

ストーリー展開としては、後半にかけて急激にホラー色が強くなっていく感じで、官能的な表現も後半に集中しています。

この点に関しても、普通のホラーとは違うところですよね。

怖がらせるのが目的ではなく、結果怖かったと印象が残るように描かれています。

ここら辺もなんで?と考え始めると分からないことだらけで、たぶん相性の問題なんでしょうね。笑

感覚的にフィットしていないので、違和感だけが残ってしまう感じでした。

ファッションに疎い人たちは、私と同じような感覚の人が多いんじゃないかと思います。そうですよね?

美貌で得られる万能感は、ドラッグやお金以上か

女性たちが美に対してこだわりを持って追い求めているといういのは、一般社会でも当てはまることですよね。

男からすると、どうしてそこまでと感じることも多々あります。

ただ、美しさというのは持っているか持っていないかで、その後の人生の価値までも決めてしまうというのを女性は実感としてしっているんでしょうね。

だからこそ、こだわるしこだわりすぎて取り憑かれる人まで出てくる。

美貌を持っているというだけで、女性は根拠のない自信を持つことができるし、そこからくる万能感というのも測り知れないものがあるようです。

正直、美しさにまつわることに関して、蚊帳の外にいる私は普段全く意識することがないことです。

ただ、美というのは、ドラックやお金以上に人を狂わす。

そういった性質のものだというのは、この映画を見て嫌という程伝わってきました。

この映画では、モデル、ファッション業界なのでそういった真理みたいなものがより顕著になるんでしょうね。

劇中では、「美は世界共通の通貨だ」とまで言い切っていました。

ただ、言われて見るとその通りですよね。

美しさがあれば、お金を持っているいる男を動かすなんてことはたやすいことなのは、想像がつきます。

美しさを追い求める女性からの尊敬も。

男性の心も。

欲しいものは、すべて手に入ると言っても過言ではないかもしれません。

そう考えると、世界中で最も価値のあるものは女性の持つ「美」だというのが、正解のような気がしてきます。

なんだか、あれこれ考えているうちに話しが大きくなってしまいましたね。笑

最初はファッション業界というニッチな分野を扱った映画なのかと思っていましたが、ちょっと考えただけでも普遍的なテーマが見えてきました。

自分のアンテナの感度の弱さと思慮の浅さに若干落ち込んでしまいますが、これからネットやSNSなどにたくさんのレビューが出てくるかと思います。

まだまだ、見つけられていない視点などたくさんあると思う作品なので、逐一チェックしてこの映画に対する理解を深めていくつもりです!

まとめ

分からないことだらけですが、セリフやストーリーを追いかけるのではなく、映像、音響体験を重視している作品なのは間違いと思います。

どんな映画なのかというのを知りたい方は、是非劇場に足を運ぶことをおすすめしたいです。

ただ、監督はこの映画をナルシズムの祝福だと言っているそうです。

その言葉通り、作り込まれすぎた世界観に拒否反応が出てしまう人もいるかと思います。

ある意味、観る人を選ぶ作品なのでプロモーションビデオなど事前にチェックするといいかもです。また、評価の高い過去作品のチェックもした方が間違いないでしょう。

カンヌ映画祭監督賞を受賞している『ドライヴ』なんかは、U-NEXTで見ることができます。

『ネオン・デーモン』のテイストが好きだった人も、『ドライヴ』を観てこの監督独特の世界観を堪能してはいかがでしょうか?

映画『本能寺ホテル』感想 燃える本能寺!揺れる綾瀬はるか!

1月14日より公開の映画 本能寺ホテル の感想レビューをまとめています。アイディア盗用で話題となった本作ですが、作品に罪はないと思うので、公開当日に鑑賞してきました!今年、4作目の劇場鑑賞作品です。

https://www.toho.co.jp/movie/lineup_images/honnouji_thumb3.jpg

(C)2017 フジテレビジョン 東宝 ホリプロ

さてー!

タイムスリップもの大好き立川あつです。

信長が生きる時代にタイムスリップする話ですが、正直日本の歴史に疎すぎる私は蘭丸すら知らない有様。

知っていることと言えば、本能寺の変で信長が明智に討たれるということだけです。笑

ただ、特に思い入れがないからこそ、ハードルを上げずに観ることができました。

内容としては、タイムスリップものというより流されてばかりの綾瀬はるか演じる繭子の成長譚といった趣きの強い作品でした。

なので、歴史が好きで観にいった方には少し物足りないものがあったかもです。

私はというと、本当に肩の力を抜いて笑いながら観れる娯楽作品といった印象決して悪くは無かったです。

何よりも、綾瀬はるかちゃんが走り回る、色んなところが揺れる。それを見れただけでも満足できましたよ!

【作品情報】

  • 『プリンセス トヨトミ』の綾瀬はるか堤真一が再共演、監督に関しても同作の鈴木雅之がメガホンを取っている。
  • 本能寺の変“をオリジナル・ストーリーで描く歴史ミステリー。しかし 万城目学氏よりアイディアの盗用が指摘されている。
  • 『プリンセストヨトミ』は、フジテレビオンデマンドで観ることができます。

これから先、映画本編のネタバレが含まれます。また、内容は批評や論評ではなく、感じたことをそのまま書き出しただけのものです。友人と見終わった後に「あーだこーだ」言いい合う時のような軽い気持ちで読んでいもらえると嬉しいです。なお、コメント大歓迎なので気になったことがあれば、是非コメントを残して言ってください!

3行で振り返るハイライト

結婚という人生の岐路に立った時、本当に自分のやりたいことってなんだろうと思い悩む繭子。

現在と戦国時代を行ったり来たりしながら、信長、婚約者の父親の生き方に感銘を受ける。

繭子は、経験からではなく歴史の中から自分の生きる意味を見つけて、婚約の白紙を受け入れ自らの人生を歩みはじめる。

ネタバレ感想

主人公の繭子=綾瀬はるか

繭子のほんわかした雰囲気や天然っぽいところなんか、そのまま綾瀬はるかな感じで全く違和感を感じませんでした。

テレビ局や芸能事務所がメインで作っている映画なので、役者の宣伝的な意味合いもある作品なのかもしれませんね。

イメージそのままなので、特に演じているという感じがしませんでした。

婚約者の自分が守ってあげなきゃ、幸せにしてあげなきゃという気持ちも十分理解できます。

確信犯的な身体にフィットした服を着ながら、自分には何の取り柄もないという繭子に違和感を感じたのは私だけではないでしょう。

これみよがしにボディラインを見せつけられながらの、自分に自信ない発言は少々説得力に欠けました。笑

だからということではありませんが、悩める女性の成長譚とタイムスリップものというのは、あまり相性が良いとは思えませんでした。

成長譚を描くなら現代の世相を反映させて、もっと婚約者の父親との人間ドラマを深く描いていたら心に響いたような気がします。

また、タイムスリップの方は信長や蘭丸との絡みがあったら楽しめるような気もしました。

個人的には、どっちかに寄せて作ってくれたら良かったのかもという印象でした

コメディ要素は結構笑える!

この映画では、終始あまり深刻さがないところが良かったです。

人生の葛藤やあわや殺されてしまうのかというシーンもありますが、あくまでコメディタッチなので安心して見ていられました。

特に、戦国時代から現代に戻るタイミングがいつも絶妙でしたよね。

最初は靴を忘れちゃうだけだったのが、着物を着て戻って着たり、最後はすすまみれで死ぬ寸前に帰ってくる。

ホテルのエレベーターの中という状況からかけ離れたタイミングであればあるほど笑えました。笑

また、友情出演的な扱いなのか、八嶋や加藤なんかもちょっと出るだけなのにかなり存在感がありましたよね。

ただ、あまりにも存在感があって伏線的な何かなのかとも思ったのですが、それは深読みでした。

本当にエキストラ的に出てるだけという。笑

何も考えなければ、たくさん笑うことのできる映画だと思いました。

信長という男の中の漢

私は信長という人物については、ホトトギスを殺してしまえというようなエピソードしか知りません。

実際は、本人が言ってるわけではないそうなので、何も知らないと言って良いレベル。

今作では、冷血で容赦ないながらも人間味のある器の大き漢として描かれていました。

特に、チラシを見ただけで繭子が未来から来たことを見抜いてしまうあたり、かなりの切れ者かつ柔軟な判断力まで備えているようでした。

地球が丸いことも今まで知らなかったし、見た目の違う人間がいることも。ただ、自分が知らないだけだったというのは、非常に印象的でした。

そして、自分の運命を悟ってなお逃げも隠れもしない姿勢は、まさに王の風格がありました。

自分が本当に欲しいものは民が笑って暮らせる太平の世であるということに気付かされた信長は、謀反の前に秀吉にその意思を引き継ぐことを選びました。

繭子が信長に謀反であることを伝えたからこそ、歴史は今の形になったという話でした。

これまた、歴史に疎いので分からなかったのですが、本来なら信長の意思を継ぐ近しい人物がいたんでしょうね。

そこらへんの事実関係を知らなかったので、ポンと膝を打つような納得感はなかったが残念でした。

ストーリー展開としては、自分が歴史を変えてしまうのではなく、自分が関わったからこそ歴史はこうなったんだという王道過ぎるもの。

正直、新鮮さはないやつですが王道は王道なのでこれからも使われる設定なんでしょうね。

ただ、何かもうちょっと捻りを加えてくれると嬉しかったというのが本音でした。

脚本に関するいざこざに関して

万城目学氏とのいざこざで悪目立ちしてしまった今作。

一体、どこのシーンにアイディアの盗用があったのかは明らかになっていません。

ご本人は、小説として書くこともできなかったと言っているので明らかにして良いような気がします。

ただ、全体的な流れからすると正直これはというオリジナリティ溢れる展開というのは無いんですよね。

もし、この良いシーンのアイディアが盗まれたなら酷いなというのも今の所、レビュー、SNSでも言及されていません。

なので、盗用アイディアといのはかなり部分的なものになるのかなと個人的には思います。

正直、作り手の苦労を知らない私には、部分的なアイディアの盗用の重みを知らないというのが本音です。

本来、脚本を担当するはずで2年も制作に関わっていたのに降ろされてしまったのには、決定的な意見の相違があったのでしょう。

その事を考慮すると、話題になったツイートにはかなりの私怨も込められているはずです。そのまま受け取ることは、出来ない気がします。

両方の意見が聞けると良いんですけどね。ただ、フジテレビ側がだんまりということは非を認めているとも取れます。

まぁ、どっちみち部外者にはあまり多くは語れそうにないので、この程度にしておきます。笑

まとめ

いろいろごたごたもありましたが、誰と見に行くにしても安心して観られる映画になっていたと思います。

京都の町並みも綾瀬はるかのボディーラインも美しくて、飽きることがありませんしね。笑

本能寺ホテルがもし実在していたら、是非泊まってみたいです。

Amazonで調べていたら、ホテルはありませんがミニタオルやロックグラスなどのアメニティが売り出されていました。

特に私が、気になったのがこちらの金平糖キーホルダー。

 

これをかじって私も、戦国時代にタイムスリップしたいと思います!笑

>>その他の『本能寺ホテル』グッズはこちら

ネタバレ感想『BEASTARS』本能に悩まされる肉食動物の本気の葛藤は必見!オンリーワンの世界観を是非楽しんでください【3行で分かるあらすじ】

板垣巴留の漫画『BEASTARS/ビースターズ』の作品情報、あらすじ、ネタバレ感想などをまとめています。動物たちのヒューマンドラマという実写化不可能な作品。試し読みもありますので、是非チェックしてみてください!

さてー!

あまりにも新ジャンル過ぎる漫画を読んだので、皆さんとシェアしたいと思います。

青春群像劇というと、思春期の悩みと共に語られることが多いですよね。

しかし!

この漫画では、肉食動物としての本能に悩むハイイロオオカミを中心に描かれています。

そう!この漫画は、思春期の動物たちが本能に悩みながら青春する群像劇を描いているんです。

なかなか、斬新ですよね。

肉食動物と草食動物が共に生活する全寮制のチェリートン学園が舞台になっています。

主人公は演劇部で美術を担当する気弱なハイイロオオカミ・レゴシ。

物語は、彼が通う学校で、アルパカのテムが肉食動物に食い殺されてしまうところから始まります。

この新しすぎる世界観。かなり斬新で一気に引き込まれること間違い無しです!

気になる人は、試し読みもできる作品なので是非チェックしてみてください。

【作品情報】

48時間レンタル300円で読める作品です。単行本を買うより断然お得!

登場人物

レゴシ

周りに馴染むことのできないハイイロオオカミ。他の肉食動物よりも大きな体、獰猛な牙、顎の力を持っているが、内向的な性格の持ち主で、その特性を活かす機会はあまりない。

3行で分かるあらすじ

1

ある日、チェリートン学園でアルパカのテムが肉食動物に殺されているのが発見される。

演劇部に所属しているハイイロオオカミノのレゴシは、テムと仲が良かったのにも関わらず、その人を寄せ付けない性格から部員に疑いの目を向けられる。

アンゴラヒツジのエルスは、忘れた腕時計を稽古場に取りに戻るが、そこにはレゴシが待っていて…。

2

テムの死後、肉食と草食のわだかまり余波はまだまだ残っていた。

そんな中テムの代役として舞台アドラーに出演できると思っていたカイは、自分が役者から広報、美術チームに異動させられることを知る。

怒ったカイの暴走を止めたレゴシは、アシタカのルイにある提案をされることに。

3 霧の中の警鐘

アドラーの主役を務めるルイに校則違反となる夜中の稽古が見つからないよう監視を頼まれるレゴシ。

監視中、近くに一匹の草食動物がいることを察知する。

自分が追いかければ、その場を逃げ出してくれるだろうか思惑するが…。

4 ウサギ史上でもかなり悪い日

メスウサギのハルは、学内で自分が周りに避けられていることに気づく。

それは、血統種ウサギのカップルの男かがハルにキスをしたことに嫉妬したミズチによる嫌がらせであった。

強がって見せているものの、いっそ死んでしまいたいと考えているところを肉食動物に襲われる。

5 ねえ僕らだよ

ウサギの感触に肉食動物としての本能を呼び起こされるレゴシ。

自分の中の悪魔と戦っている最中、稽古場からヤギのゾーイが慌てて駆けつけて来る。

暗い稽古場でのトラブルで、主役のルイは足にケガを負ってしまっていた。

6 ケモノたちの一等星

レゴシはウサギを食べたいと思った罪悪感から食事も喉を通らない。

そんな中、食堂で肉食同士の喧嘩に遭遇して、巻き込まれてしまう。

どう負けるのかを考えているところを称号ビースターを目指すルイがその場を治める。

7 禁猟区レベル100

新歓で披露する演劇アドラーのリハは、ルイの動きの悪さな気づいた部長によって中断される。

テムが殺した影響が残るなかで、ルイはこの劇で死神を演じることの重要性を自覚していた。

美術要因のレゴシは、装飾に使う花を演芸部の庭園に貰いに行くが、そこにはあのウサギがいた。

ネタバレ感想

ファンタジーじゃないリアルな獣人たちの世界観

動物が人のようにしゃべるというのは、どうしてもファンタジーと結びつけがちですが、この作品はそういった世界観とは一線を画しています。

もし、様々な種類の動物が一堂に会する学園があったらという仮定をかなりリアルに生々しく描いています。

作品世界の社会ルールもしっかりしているので、違和感なくストーリーにのめりんでいけます。

動物たちも大変だなと、今まで感じたことのない心の動きがあったのは、私だけではないはず。

作者の方が冗談交じりに、動物たちのヒューマンドラマという表現をしているのですが、言い得て妙といった感じです。

肉食動物と草食動物の間の軋轢。血統による差別意識。ステレオタイプなイメージとは違う個性。

動物達が人のように生きていたら起こりうるであろう葛藤をドラマとして見事なまでに表現しています。

特に、レゴシがウサギを追いかけ捕まえた時に自分の中にある本能に気づいた瞬間。

漫画の枠を超えた古典的な名作小説を読んでいるような深みのある表現に驚かせれました。

そう。

なんか何処か北欧の文豪が書いたんじゃと思わせられんです。笑

気になる人は、是非チェックしてみてください!

まとめ

大まかなストーリーは、決して珍しいものではありません。

それなのにここまで新鮮に感じるのは、言うまでもなく登場人物が人じゃないからでしょう。

同じ人間でも軋轢、不条理、差別など様々な問題が起きるのだから、それが種の違う動物たちなら、いわんやをやです。

これは、2017年の『このマン』ランクイン間違い無しの作品だと個人的には思っています!

>>無料試し読みはこちら

48時間レンタル300円で読める作品です。単行本を買うより断然お得!