古谷実の新作『ゲレクシス』がやば過ぎる。これは、悪夢か幻か?誰も予測できない意味不明な漫画をご紹介!【ネタバレ】
古谷実の新作漫画『ゲレクシス』が9月に発売となりました。
古谷実といえば、今年『ヒメアノール』が実写映画化されて話題になりましたね。
原作好きにも映画通にも、なかなか好評な実写成功作品と言われています。
☞原作好きが映画『ヒメアノール』見てきました。エロい!怖い!いろんな意味で目を背けたくなる作品。
しかし、新作『ゲレクシス』は、実写化を全力で拒んでいるかのような出来になっています。実写化自体は、作者にとって非常にメリットのあることですよね。
そうなることを想定して書く人も多いと思うのですが、これに関しては実写化することは鼻から考えていなさそうです。
ジャンル分けはできないし、正直どこの誰に需要があるのかもわからない謎だらけの作品です。笑)
読破したものは、一度は精神に異常をきたすと言われている奇書『ドグラマグラ』みたいな印象です。
読んでみて感じた困惑をみなさんと共有したいと思って、紹介記事を書くことにしました。
正直ネタバレうんぬんが問題になる作品では、ない。。。
はずです!
と思います!
やっぱ分かりません。笑)
とにかく古谷実ファンである私が、自分自身良くわかってない『ゲレクシス』の魅力が十分に伝わるように紹介できたらと思います!
一部ネタバレも含む紹介になりますので、いますぐ読みたい人は試し読みしてみてください。
☟『ゲレクシス』で検索!
読む前に知っておきたいこと!
あらすじ
大西たつみ(♂)。
40歳なりたてほやほや。独身の中の独身。その半生を振り返った時、まっさきに頭に思い浮かぶのは「バウム」。10代の頃から、美味しいバウムクーヘンを焼き続けるという人生を歩んできた大西に、ささやかな転機が訪れようとしていた。
——彼は恋に落ちてしまったのです。
イブニング公式サイト
主要キャラ
大西たつみ
古谷実『ゲレクシス』⑴
高校にもいかず、バウムクーヘン作り一筋で生きてきたおじさん。22歳くらいからの思い出は、ほとんどないそう。親の借金を返済し終えたころに、近所の公園で見かける面識のない美人に恋をする。
倉内
古谷実『ゲレクシス』⑴
大西の店で働くバイトの女。店長である大西をいじって遊ぶことを日々の楽しみにしている。40にして恋に落ちたという話を聞いて、面白そうだからアタックするようにけしかける。
謎の美人
いつも近所の公園に立っている綺麗な女性。大西には、夜のウォーキングの際に目撃されている。
ゲレクシスの意味
この作者は、ヒメアノール、ヒミズ、わにとかげぎすなど普段耳にすることのない言葉をタイトルにすることが多いです。
そこでググってみたんですが。。。
結果、ゲレクシスに該当する固有名詞は、ネット上にはありませんでした。笑
なので、暫定的にこのゲレクシスの意味は、この漫画の造語で特に意味はないとさせて頂きます。
もし、その言葉の意味知ってるよ!なんて言う人がいたら教えてくださいね。
いつもの鉄板設定を盛大に裏切る展開
私は、古谷実の作品は好きなので全部チェックしています。まぁ、だいたい冴えない男子(おじさん)が、かわいい女の子あるいは、美人に惚れられるというのが鉄板の設定になっています。
もはや予定調和と言っていいレベル。笑)
一部では批判もありますが、私はそれが結構好きです。
今作もバームクーヘン一筋のおっさんの中のおっさんが、バイトの倉内に恋の相談をするところから始まります。
「あー、いつもの奴ね。はいはい。」と思った人も多いはずです。嫌いな人は、「まただよー、ワンパターンだなぁ。」と思ったかも。
ただ、古谷実の作品ってキャラ同士の会話劇とかシュールなギャグセンスがすごく面白いので、設定が同じでも楽しめるんですよね。
しかし!
なんだか面白そうと思った倉内に急かされて、謎の美人に話しかけに行くところから話は急展開を迎えます。
その美人の正体は、
実は。。。
古谷実『ゲレクシス』⑴
ふむふむ。そっ閉じ。となった人も多いことでしょう。笑)
「なにこの宇宙人的なフォルム。。。いや、ベルセルクのベヘリットかいな」とにかく禍々しいというか、シンプルに気持ち悪いです。
いつもならバウムおじさんのラブコメ的な話が展開されるはずでした。笑)倉内との会話劇も面白いし、それも結構期待してました。
しかし、そこから急激な舵きり。
「あれ、いぬやしきの一話みたいにいきなりSF的な何かに舵を切ったのかな?」とも思いましたが、そんな予想も裏切られます。
そして、なにがどうなってるのか分からないまますぐに新たな展開が訪れます。
この謎の物体に触られると。
バウムおじさんが
古谷実『ゲレクシス』⑴
こうなります。笑)
「あっ、表紙の気持ち悪い奴だ。」とここではじめて表紙の謎のキャラにたどり着くんですね。
しかし。。。
「ちょっと。本当に意味がわからん。笑」
こうなるまでの説明というか伏線が一切ないんです。なんだか、青春群像劇にウルトラマンが紛れ込んでるような違和感。
しかも、この先輩(元謎の美人)の方はもう23年もこの公園から動けずにいるそうです。
誰からも見えず誰ともとも話せず、食欲もなく、眠たいとも感じない。死ぬこともできない。ただその場にいるだけ。原因も分からないという状況です。
そして、この見た目。
良くわかんないけど、悪夢です。笑)売れない劇団の前衛的な舞台を見てるような理解に苦しむ設定ですよね。
バウムおじさんもそれと同じ状態に陥ってしまいました。
なんの脈略もなく次々と新たな展開があり、ただただ困惑するばかりです。
ジャンル分けも出来ないし、物語がどこに向かっているのかも全く掴むことができません。
「倉内は?謎の美人に好きになってもらういつもの展開は?」と頭の上にクエスチョンマーク浮かびっぱなしです。笑
何かのオマージュなのか、単なる作者の気まぐれなんとか的な作品なのか。何か説明できる人がいたら教えてください!切実に。
しかも、このあとさらなる意味不明な展開が待っているのですが、この時点でゲレクシスがどれだけぶっ飛んでいる漫画かおわかりいただけたと思います。
内容を全部紹介するのも問題がありそうなので、こちらから試し読みもできます。気になった方はチェックしてみてください。
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なぜこんな作品になったのか考えてみた
単なる夢?
こんなことが起きたら怖いなという漠然とした不安が夢に出てくることってよくありますよね。
これを見たときそんな感覚になりました。
脈略なく次々とこうなったら嫌だなという状況に陥っていく。それを具現化したのがこの作品なんじゃないかと感じました。
アンチに対するアンサー?
良くネットでは、ワンパターンだなんてことが言われることがあります。
かわいい子に理由なく好きになってもらえて、知らないうちに事件に巻き込まれるみたいな。
そういった声を裏切る為に、あえてここまでぶっ飛んだ内容にしたのかもとか思ったりもしています。
編集者の意向?
今までと違うものをという要望に応えたという可能性もあります。
いままでは、ヤングマガジンでの連載だったのですが、イブニングに連載が変わっています。
そこで、いままでとは全然違う内容でいきましょう。みたいなやりとりがあったのかもですね。
最後に
結局この作品は、なんなのか?完結するまでわからないのかもしれません。
一つ一つの急展開な出来事に意味があるのかないのか?どっちにしても現時点でかなりの謎作であることは間違いありません。
少なくともこの困惑は、解消されてほしいと願うばかりです。
面白いとかで興味を持つんじゃなくて、困惑から惹きつけられる漫画というのは、これがはじめてです。
連載を追っている人たちは、毎回新たな展開があると言っているので、さらに何かが巻き起こるのかと思うと頭がいたいですね。笑
まぁ、2巻が出るまで気長に待つことにしましょう。
試し読み
少しでも気になったら、試し読みしてみてくださいね!
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